ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.8.25 家計簿とWeb明細

2012-08-25 20:36:49 | 日記
 小学生の頃、家庭科の授業でお小遣い帳を付け始めたのをきっかけに、結婚する迄その習慣は続き、結婚してからはお小遣い帳に代わって家計簿を付けている。
 最初はお弁当づくりの参考になるし、写真も綺麗だからということで「お料理家計簿」を購入していた。その後、当時同じ職場にいたパソコンの得意な若手に薦められた家計簿ソフトを使い始め、早くも10数年が経過した。だからといって、紙の家計簿をスッパリ辞めることが出来ず、ずるずるとパソコン入力と手書きとダブルで付けている。あちこちで付け間違いがあったりして、情けなくも両者の残高等は合わなくなって久しい・・・のが現状だ。

 パソコン家計簿の威力は素直に“凄い”と思う。夫から「去年と一昨年のボーナス額はいくらだったっけ?」と聞かれ、「ちょっと待ってて!」で、パッと応えられる等ということは、パソコン家計簿でなければあり得ない。ソフトもどんどん進化していて、使い初めの頃、こんなことが出来たらいいなと思ったことが今はすっかり当然のように装備されている。

 さて、Web明細。
 最近、各種カードや携帯料金等の請求明細はペーパーレスのエコ仕様となり、Web明細への切り替え勧誘が喧しい。なるほど、郵送するための紙の準備、人件費、郵送料を考えればWeb明細の方がずっと安価なのだろう。だからこそWeb明細切り替えにすることで様々な特典が用意されており、今やWeb明細がデフォルトになっているのでは、と思うほどだ。

 パソコン家計簿をきちんと付けていれば、数ヵ月後の引き落とし額も正確に管理出来る。郵送で明細が届いたらそれと突き合わせれば全く問題がなかった。が、年度が変わってドタバタしているうちに数カ月経過して、メインに使っているカードの請求明細が郵送されてきていないことに気付いた。
 ふと、ネットで個人ページをチェックすると、Web明細を選択していることになっている。手元にある最新の紙の請求書は昨年度末のもの。過去3カ月分は画面上でチェック出来るが、かなり見にくく突合するのに時間がかかる。だんだん家でも仕事をしているような気分になってくる。
 責任転嫁するつもりはないが、いつどのタイミングで紙の明細からWeb明細に切り替えをしたのか、記憶は全くない。ヘルプデスクに確認したところ、何もアクションを起こさなければ自動的にWeb明細に切り替えるということはない、ログインした時に何かの加減でWeb明細切り替えを選択してしまったのではないか、ということだった。ああ、そんなことすら記憶にないなんて・・・。けれど、そんな無意識のうちにWeb明細を選択するような作りになっているなんて・・・。後の祭りである。

 有難いことに別途これまでの請求書を紙で送ってもらえることになった。
 我ながらエコじゃないなとは思う。が、ネット記事が読めてもいまだ電子書籍が読めない私は、哀しいかな、そうそうシームレスにペーパーレスに移行出来ないしな、と独りごちる夏の日である。

 今回ぶつくさ言ったところ、「今後は紙明細をリクエストすると、有料になるかもしれないよ。」と夫に脅かされた。その夫は、義母が入所している特養施設のイベント「ハワイアン・ナイト」に暑いさなか、出かけて行った。往復6時間、何とか今日中に帰宅出来ると良いが・・・。
 その様子はまた後日。
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2012.8.24 夏バテとは無縁です!

2012-08-24 19:50:45 | 日記
 ようやく1週間が終了。早いもので8月もあと来週1週間を残すのみとなった。
 何度も書いて申し訳ないが、今週は本当に毎日暑かった。天気予報図では35度、36度・・・と猛暑日を示す数字が日本列島に赤く連なっていた。土曜、日曜も気温が高いようだが、大物の乾きも良いだろうから、たっぷり洗濯でもしようと思う。

 そんな酷暑といえる今年の夏、私は不思議なほど元気で、夏バテの「な」の字も、夏痩せの「な」の字も、ない。
 気付けば「暑い、暑い。」とは言っているし、自分でも目に見えるほどしっかり汗もかいている。が、何故か食欲が全く落ちない。当然のことながら体重も高値安定のまま。
 5月まで1年9カ月にわたったナベルビン投与中は「・・・気持ち悪い。どうせ食べられないからお土産(の甘いもの)なんか要らない。」とつれなかった(3週間に1度の休薬週は例外だったが)私。それが、今や口に入るものなら何でも「美味しい、美味しい。」とパクパク食べるので、夫はケーキやら和菓子やら甘いものをこれでもかと買ってくる。体重増加は、食欲が戻ったこともさることながら、以前に比べて間食や食後のデザートが増えているのが大きな原因だろう。

 去年は“前年比25%の節電”という至上命令達成のため、職場の空調が殆ど効いていなかったことに思い出す。6月末からかなり暑かったので、7月に空調が入り始める前段階で既に顎が出ており、体調維持にかなり気を使った。
 それに比べると、2年前迄の寒すぎるほどの(男性が上着を着るとちょうど良い温度設定の)空調とは違って、適度に効いている今年は実に快適だ(それでも二の腕が冷えるので、羽織物は欠かせない。)。
 そうはいっても、丸一日空調の効いた事務室でデスクワークをしていれば、どうしても足元が冷えて浮腫みがちになるので、帰宅してまで冷房をつけようとは思わない(夫と息子は暑がりなので、これについては私の一存である。)。

 もちろん暑い中帰宅してすぐに火を使って料理をするのは、苦痛といえば苦痛だが、体調が良ければそれほど苦になるものでもない。
 やはり去年は辛かった。暑さと気持ち悪さでバテバテのヨレヨレ。
 それだから、昨年は夕食後にヨガに出かけてみようなどということは、ゆめゆめ思ってもみなかった。
 でも、今年は違う!そして実際に参加し始めてみると、なぜ夜のコースにキャンセル待ちが出るほど盛況なのかという理由が実感出来る。
 “後は寝るだけ”の状態にして最後のクラスへ出向く。たっぷり汗をかきつつ水分を補給し、最後の“安らぎのポーズ(仰向けに寝て、眼は閉じ、手は体につけずに斜めに広げ、足は30センチ位開く。)”の後、シャワーを浴びてさっぱりして帰ると、頗る眠りが深いのだ。実際に安らぎのポーズをとるのは僅か数分ではあるが、数時間の良質な睡眠時間に匹敵するほどリラックス出来るものだという(本当に眠ってしまう人もいらっしゃる。)。
 ここのところ、目覚まし要らずで毎朝5時前には自然と目が覚めるが、寝足りない・・・という気がしないのだ。
 この体調が続いてくれれば、本当に有難いのだけれど・・・。

 と、これを読んだ夫が「寝る前に私がやってあげるマッサージの効果が大きいんじゃないの?」と言っている。ご愛嬌だ。
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2012.8.23 七五三と成人式に挟まれて・・・遺影撮影完了

2012-08-23 19:59:49 | 日記
 以前、新しい薬を始める前にやっておきたいこととして「自毛で遺影を撮ること」と書いたことがある。
 現段階では薬のチェンジが本決まりになったわけではないが、決まってから慌てて手配をしてドタバタするのも・・・と、思い切って撮影してきた。ちゃんと直前に美容院に行って、私なりに綺麗にしてもらってから。

 これは決して後ろ向きな行動ではなく、お墓を建てた時にも考えたことで、ゲン担ぎでもある。その心は「(お墓は)建てれば当分使わない。(遺影は)撮れば当分使わない。」ということだ。実際に完成したお墓を目の当たりにした時、まだここには入りたくない!と強く思った。
 今回も同じだ。まだ写真として飾られるだけの存在になりたくないと思う。そして、実際に要り用になった時には「こんなに若い写真じゃ、さすがに使えないでしょう。」と一笑に付してもらうように、細く長くしぶとく生き延びたいと思ってのことだ。

 毎年、息子の誕生日に合わせて家族写真を撮影してもらっている写真館とは、息子の年と同じ年月のお付き合いになる。いつも撮る季節は1月末。正真正銘の真冬だ。
 振り返れば、これまで誕生日以外に入学、七五三で別途撮りに出向いたが、真夏に撮ったのは後にも先にもこの1回だけ。この時は、その年の3月までタキソテールの治療中で、息子の誕生日には体調も容姿も家族写真を撮りに行こうと思えるような状態ではなかった。5月に職場復帰して3カ月ほど経ち、ようやく精神的にも肉体的にも元気が戻ってきた頃に家族写真を撮ったのだった。当然、当時は自毛ではなく、かつらであった。その半年後に撮った次の年の誕生日の写真も、これまたかつらを被っている。

 要は治療で一旦脱毛してしまえば、自毛で写真を撮れるほどになるには治療を止めてから2年以上かかる、ということなのだ。治療を止めればいずれ髪の毛は生えてはきても、ただでさえすっかり薄くなっている眉毛もまつ毛も再びなくなるだろうから、素顔はいわゆる爬虫類・・・になってしまう。
 だからこそ、今回はここ数年来で一番元気である今夏、脱毛する前に自分の髪の毛で写しておきたいと思った。

 そうはいうものの、予約の電話を入れる時には、緊張した。「お母様お一人で?どんな感じがお好みですか?」と訊かれ、口ごもって「上半身だけで・・・」と言ったものの、「それではまず全身を撮って、それから・・・」と続く。「いえ…遺影なんです。」と応えると、電話の向こうで一瞬息を呑むのが感じられた。

 そして撮影日。受付で「変更等はありますか?」と確認があり、それ以上突っ込んだことは聞かれなかったが、スタジオの中、正装した一家が楽しそうに撮影している中、本を読みながら(実際には全く頭に入ってこなかったが)一人で待つ。
 いつもは夫と息子と一緒だから、子どもの笑い声が賑やかで、華やかな衣装が数多く飾られた写真館の待合に、一人でほぼ普段着で座っているというのは、いかにも居心地が悪い。証明写真を撮るわけでもなく、何とも場違いでやけに口が渇く。

 撮ってくれたのは、ずっとお世話になっている店長さんではなく(さすがに16年も通っていると代替わりもするわけだ。)、ここ数年助手を勤めていた若手の男性だった。私の撮影は、前の七五三の家族写真と後の成人式に挟まれた形だった。
 「顔の向きなどのご希望はありますか。」と問われ、「お任せで」と応えた。おりしも夏のキャンペーン中の撮影ということで、向日葵やらハイビスカスやらの造花を「持ってみてください。」と言われ、何とも落ち着かない中、そんなポーズも入れて撮ってきた。
 結局、何のことはない普通に立って写した上半身の写真が一番自然で、自分でもこんなものかなと納得して帰宅した。
 さすがにそうそうリラックスすることも出来ず、うんと笑うことも出来ず、現世に後ろ髪を引かれている、という表情に見えた。

 果たして来月出来上がってきた時、夫や息子はどういう顔をするだろう。時間にして僅か30分弱の撮影だったが、何やらどっと疲れてしまった。いずれにせよ、とりあえず懸案事項が一つこなせて、ちょっぴり気が済んだ私である。

 相変わらず今日も暑い。蝉の声も賑やかだ。
 息子は今週、部活で出ずっぱりである。家にいて起こしたかと思えばすぐにゴロゴロされているよりは良いけれど、土日は塾の試験で、来週明けには学校が始まる。9月の声を聞くとともに前期期末試験。大丈夫なのかと心配したところで、何でちゃんとやらないのとイライラしたところで、事態は如何ともし難いのは判っているのだが・・・。
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2012.8.22 造影CT検査~頚部から骨盤

2012-08-22 19:12:58 | 治療日記
 今日は、いつもの通院時間と同じ時間に造影CT検査の予約が入っている。
 日差しが強く、朝から暑い。2回洗濯機を回して出かける。
 先週はお盆の真っただ中で、電車もガラガラ、私鉄もJRも楽々席を確保できたが、さすがに今日はそこそこの混雑だった。JRでは、ラッキーなことに座ることが出来て、快適な読書タイムに恵まれた。
 予定通りの時間に病院に入った。病院最寄駅から病院までは徒歩10分ほどだが、あまりの暑さに早くも顎が出る。
 前回の撮影は3か月前の5月半ば。何もなければ半年後の予定だったが、今回は腫瘍マーカー上昇、レントゲンでの腫瘍茎の増大、ナベルビンの中止に伴うホルモン剤フェアストンへの治療変更の効果測定もあり、3か月前倒しの撮影となった。

 自動再来受付機にカードを通し、2階の放射線部受付へ。予約時間より20分ほど前の到着だったが、準備室に通されるまでに10分ほど待った。検査着に着替えて血管確保。造影剤を入れる針は採血の針と違って太いのはいつものことだが、看護師さんから「点滴も採血もすべてこの血管を使っていますか?」と訊かれ「点滴はずっとポートですが、やはり血管となると採血などいつもここです。」と答える。やはり確保しやすいのは皆同じ血管のようで、硬くなっており、刺されるこちらも抵抗がある。
 生理食塩水を点滴しつつ、廊下で待つこと僅か5分くらいだったか。予約時間通りに名前を呼ばれスタート。
 毎回のことだが、ベッドに寝て万歳の姿勢をとる。最初は造影剤なしで、次に造影剤が入っての2回の撮影で合計わずか10分程だ。造影剤が体を駆け巡るのはいつもながら本当に速い。体の芯までカッカと熱くなり、何度経験してもいい気持ちはしないが、問題なく無事に終了。針を抜いてもらい、かぶれないように紙テープをリクエストして止血。
 本日はこれにて終了。放射線受付を経由して総合受付の会計へ。さすがにまだ朝早いので、会計番号は2ケタ台(毎回の治療では1000番台になることもあった。)それほど待たずに終わった。薬局に寄ることもないので病院滞在時間はわずか1時間弱。

 いつもこんなに短い時間で解放されれば何とも楽だ。朝食抜きで少量の水でフェアストンを飲んだだけだったので、空腹と喉の渇きでヨレヨレ。前から気になっていた珈琲店に入って、ゆっくりモーニングサービスを頂く。食後、読書も。たっぷり水分を摂って、造影剤を排出するように努めなくては、とのんびりさせてもらった。
 今日の通院は半日休暇でも十分事足りたのだが、思い切って貴重な年休を1日取ったので、昼過ぎから2つ用事を入れて、帰宅は夕方近くになった。まだまだ日差しはきつく、帰宅して洗濯物を取り込んだらパリパリに乾いていて、気持ち良く畳んだ。
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2012.8.21 先週の通院日に読んだ3冊

2012-08-21 20:40:12 | 読書
 先週の通院日には、3冊読んだ。
 1冊目は湊かなえさんの「往復書簡」(幻冬舎文庫)。
 帯には「手紙だからできる、告白―驚きと感動に満ちた書簡形式のミステリ」とある。
 彼女の作品は面白い。単刀直入に“面白い”としか書けない語彙の貧困さが情けないのだけれど。これまで「告白」、「少女」、「贖罪」と読み進めてきたが、裏切られたことがない。
 章ごとに各々の独白だったり、今回のような手紙であったりするが、こうして最後に真相が明かされるというのが彼女のスタイルなのだろう。
 かつて手紙魔のきらいもあった私としては、こうした手紙のやり取りで、各々の目線と主観で同じ出来事が複眼的に描かれる手法はとても興味深い。
 4編が収録されている。「十年後の卒業文集」、「二十年後の宿題」、「十五年後の補習」、「一年後の連絡網」。
 「二十年後の宿題」は裏表紙にあるとおり、“高校教師の敦史が小学校時代の恩師の依頼で彼女のかつての教え子6人に会いに行く。6人と先生は20年前の不幸な事故で繋がっていた。各々の空白を手紙で報告する敦だが、6人目となかなか会うことが出来ない。過去の事件の真相が手紙のやりとりで明かされていく。”というストーリー。
 11月に公開予定で吉永小百合さんが主演の「北のカナリアたち」という映画の原案になっているとのこと。 
巻末には「文庫化によせて」として吉永さんのインタビューが収録されている。「告白」に続き、読んでから観るということになりそうだが、楽しみである。

 2冊目は城山三郎さんの「少しだけ、無理をして生きる」(新潮文庫)。 
 帯には「広田弘毅、浜口雄幸、渋沢栄一らの生き方。初心を忘れず 自ら計らわず 一歩、前へー」とある。裏表紙には「大変な無理だと続かない。大事なのは、ほんの少しだけ、自分を無理な状態に置く。つまり挑戦をし続けることなのだ。」と、プロの作家としてやっていくために大学の先輩から言われたという言葉が紹介されている。「逆境を生きる」が改題されての文庫だ。
 私は恥ずかしながら「落日燃ゆ」も「男子の本懐」も「雄気堂々」も読んだことがない。城山さんとの出会いは最愛の奥様をがんで亡くされた手記「そうか、もう君はいないのか」である。その後、「どうせ、あちらへは手ぶらで行く」と、お嬢さんの井上紀子さんが書かれた「父でもなく、城山三郎でもなく」を読んだだけである。
 が、今回、心に残った言葉が散見された。「人は、その性格に合った事件にしか出会わない」という文芸評論家・小林秀雄さんの言葉。伊達正宗の「無所属の時間を持てる強さ」、父から息子へ伝えるべき事柄としての毛利元就のエピソードの嘘、膨大な数の率直な手紙の数々。
 そういえば大昔、父が現役の頃読んでいた記憶がある「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」は城山さんの翻訳だったのだ、ということさえ知らなかった。これからの時代にビジネスマンとして生きるには「蟻であり(黙々と働く)、トンボであり(複眼的な見方ができる)、人間である(人として豊かで魅力的で愛される)」という3つの条件をそろえなくては勤まらないという先見の明。加えて、百歳の野上弥生子さん老いてなお強い生き方についてなど、200頁の薄い文庫だったが、惹かれる部分が多かった。

 3冊目は千住文子さんの「千住家にストラディヴァリウスが来た日」(新潮文庫)。
 以前、前著である、千住家の3人兄弟の子育てを描いた「千住家の教育白書」も惹き込まれるように読んだ。
 裏表紙には、「巨匠ストラディヴァリによって製作された幻のヴァイオリン、デユランティが売りに出された。幸運にも試奏を許されたヴァイオリニスト千住真理子は、この名器に運命的なものを感じる。どうしても手に入れたい。だがその値段は億単位。途方に暮れる真理子と母の背中を押したのは、画家と作曲家である二人の兄だった。」とある。
 ストラディヴァリウスが、とてつもない奇跡の重なりとともに千住家にやってくるという、半端でないドキドキ感がひしひしと伝わってきて、一緒に息苦しくなってしまうほど。この筆力は凄いと思う。
 芸術家というのは当たり前ながら凡人とは全く違うものであると同時に、支える家族も同様に凡人では務まらないものなのだろう、とため息が漏れてしまった。

 毎日同じ文章で恐縮だが、今日も今日とて暑さが厳しい。空調が効いている事務室にいれば、外の抜けるような夏の青空を見るのは眩しくも気持ち良いが、いざ一歩でも外に踏み出すとたちまち熱風でフラフラする。
 明日以降もまだ酷暑が続くという予報。明日は朝食抜きで朝から造影CT検査だ。
コメント (2)
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