2016年6月21日(火)
俵藤太こと藤原秀鄕のムカデ退治、大ムカデとは平将門のこと。同様に桃太郎に退治された鬼とは温羅のこと。そうなると、桃太郎/吉備津彦よりも鬼/温羅に関心が向くのは理の当然としたもので。
ふたたび wiki 頼み。
温羅とは伝承上の鬼・人物で、古代吉備地方の統治者であったとされる。「鬼神」「吉備冠者(きびのかじゃ)」という異称があり、中央の伝承によると吉備には吉備津彦命(きびつひこのみこと)が派遣されたというが、吉備に残る伝承では温羅は吉備津彦命に退治されたという。伝承は遅くとも室町時代末期には現在の形で成立したものと見られ、文書には数種類の縁起が伝えられている。また、この伝承は桃太郎のモチーフになったともいわれる。
伝承によると、温羅は吉備の外から飛来して吉備に至り、製鉄技術を吉備地域へもたらして鬼ノ城を拠点として一帯を支配したという。吉備の人々は都へ出向いて窮状を訴えたため、これを救うべく崇神天皇(第10代)は孝霊天皇(第7代)の子で四道将軍の1人の吉備津彦命を派遣した。
討伐に際し、吉備津彦命は現在の吉備津神社の地に本陣を構えた。そして温羅に対して矢を1本ずつ射たが矢は岩に呑み込まれた。そこで命は2本同時に射て温羅の左眼を射抜いた。すると温羅は雉に化けて逃げたので、命は鷹に化けて追った。さらに温羅は鯉に身を変えて逃げたので、吉備津彦は鵜に変化してついに温羅を捕らえた。そうして温羅を討ったという。
討たれた温羅の首はさらされることになったが、討たれてなお首には生気があり、時折目を見開いてはうなり声を上げた。気味悪く思った人々は吉備津彦命に相談し、吉備津彦命は犬飼武命に命じて犬に首を食わせて骨としたが、静まることはなかった。次に吉備津彦命は吉備津宮の釜殿の竈の地中深くに骨を埋めたが、13年間うなり声は止まず、周辺に鳴り響いた。ある日、吉備津彦命の夢の中に温羅が現れ、温羅の妻の阿曽媛に釜殿の神饌を炊かせるよう告げた。このことを人々に伝えて神事を執り行うと、うなり声は鎮まった。その後、温羅は吉凶を占う存在となったという(吉備津神社の鳴釜神事)。(⇒ 『雨月物語』の吉備津の釜だ。石丸註)
【人物】
○ 温羅 (うら) 「吉備冠者」「鬼神」とも。
鬼ノ城を拠点とした鬼。渡来人で空が飛べた、大男で怪力無双だった、大酒飲みだった、等の逸話が伝わる。渡来元についての説が複数存在しており、出雲渡来説・九州渡来説・百済の王子説・任那・伽耶渡来説・新羅渡来説など。
○ 阿曽媛 (あそひめ) 温羅の妻。阿曽郷(現・総社市奥坂)の祝の娘。
○ 王丹 (おに) 温羅の弟。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A9%E7%BE%85)
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温羅が気になったには伏線があり、岡山の5時間をアレンジしてくださったNさん(実は伊豫松山の同郷人)によれば、中四国地方の少なくとも一部で、韓国・朝鮮のことを「うら」と呼ぶのだと。「だから」と短絡はできないが、同系列の情報には違いない。
現在の韓国・朝鮮語で「うら」は何かを意味するだろうか?これまた、「だから何」とは言えない話だが、「なら」が「国」を意味する式の連想のタネを期待して辞書をめくる。
우(ウ)に子音 ㄹ(L) が続く単語として、まずは우리(ウリ:われわれ)がある。続いて・・・
우락-부락 [副] ① あらあらしく言動が粗野で無礼なさま ② 体が大きく人相のけわしいさま
우람-지다 [形] 荘厳にできている
ちょっと雰囲気があるかな。
우럭-우럭 [副] ① 火の燃えさかるさま、ぼうぼう ② (酔気や熱気で)顔が火照るさま ③ 病気が次第に悪くなるさま
우렁-우렁 [副] 音響の大きいさま、ごろごろ
何やらいっそう・・・
우러-나다 (にじみ出る)
우러-나오다 (思いがわき出る)
これらはどういう系列だろうか。
何かを言うためには、こちらの準備があまりに不足している。だから楽しいということもあるけれど。
Ω