散日拾遺

日々の雑感、読書記録、自由連想その他いろいろ。
コメント歓迎、ただし仕事関連のお問い合わせには対応していません。

豊かなはかりごと/孝當竭力 忠則盡命 ~ 千字文 032

2014-03-01 09:10:00 | 日記
2014年3月1日(土)

 台湾出身の張豊猷八段。
 ツルンとした頭にクリクリした目で愛嬌があるが、余暇にはボクシングで発散するそうで、実は肩の盛り上がったマッチョマンである。若手中心の研究会を主催して人望厚く、盤上では闘志満々のハードパンチャー、温厚と武闘の対照が公私を一貫している。

 尊名を、とりあえず日本語でどう読むのか分からずにいた。
 豊猷(りゆう)なんだそうだ。
 「猷」には「はかりごと」という意味がある。「豊かなはかりごと」は棋士にぴったりの名前だろう。台湾では、名前は誰がつけるのかな。
 昔、ユダヤを「猶太」と標記した。「猷」と「猶」はほとんど同字と思われるけれど、「猶」のほうは「なお」と読ませる副詞のようである。「はかりごと」の意味があるかどうか、数ある選択肢の中からなぜこの字が選ばれたか、また誰が選んだのか、興味は尽きない。

***

◯ 孝當竭力 忠則盡命
 父母への孝行には全力を尽し、主君への忠義には命を賭けて励め。

 注釈は不要だろうが、古人がこれほど「孝」を重んじ、すべての人倫の基本にこれを置いたことには、あらためて驚かされる。
 このことだけを記して、昨日に戻る。といっても、平凡なようで地味に長い一日だった。今日は今日が始まるので、ゆっくり書いていられないのが腹立たしい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。