先日、関空近くからスタートして愛知まで紀伊半島一周単独カヤック旅をしている女性カヤッカー・サエミちゃんが当店に訪ねてこられました。彼女は愛知県のカヤックショップ「レインボー」さんのスタッフでもあり、いわば同業の仲間です。美しい場所はゆっくり、単調な場所はサーっと漕ぎ、魚影の濃そうな場所ではカヤックフィッシングに興じ、流木の多い浜を見つけてキャンプして過ごすという毎日。それは究極のカヤック旅の醍醐味。やはりシーカヤックの真髄って旅にあるんですよね。男と違って女性の単独海旅は、なかなか大変なところもあると思うけれど、ぜひ無事に実りある素晴らしい旅を!!
出発の朝、ちょうど新艇を配達してくださったウォーターフィールドの水野さんも交え(なんという奇偶な顔ぶれ)業界にまつわる色んな話をしました。その後水野さんは次の配達のため滋賀へ、サエミちゃんは産湯海岸方面に出艇、ぼくは南白浜ツアーのためカヤック積載トレーラーを転がし、それぞれの目的地へと旅立っていきました。
南白浜では前日の豪雨で、ツアーフィールドの河口付近は泥水の流れと風波とがぶつかりあって危険な状態だったので、急遽田辺湾ツアーに変更しました。この日、以前にもお越しいただいた伝説の87 years youngのカヤックガールも参加されました。前線が抜けた後の北西風が結構吹いていてどうなるかなと思いましたが、気持ちのこもった粘り強いパドリングのおかげで神島(かしま)方面に行くこともでき、いい一日となりました。
ちなみにここ神島では、来年の4月22日のアースデイ前後に恒例のゴミ調査&クリーンアップカヤックイベントをしようと考えています。詳細はまたお知らせしますが、皆さんぜひご参加を。
それにしても、女性カヤッカーの存在はうれしいものです。シーカヤックって、最低限のスキルと体力は要るけれど、あとは洞察力や判断力さえ身につければ誰でもできるものです。競技スポーツと比べて、むしろ感性、感覚を豊かにする乗り物なのですが、女性は本来的に海に対する豊かな感受性を持っていると感じます。全ての生命を産み、はぐくむ偉大なる海。心を癒し、落ち着かせ、生き生きとさせてくれる空間。そんな海を全身で感じることのできる最良のツールがシーカヤックです。先入観を取っ払って、もっと増えてほしいと思いますね。