プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

海がたり 黒潮ストリート 本日発売

2020-12-24 11:08:44 | 海がたり 黒潮ストリート

 メリークリスマス!!
 当店代表、平田 つよしの2作目の著書、「海がたり 黒潮ストリート」(「黒潮ストリートの知恵」より改題、ぷねうま舎刊)が、本日12月24日に刊行されました。

 全国の大きな書店で買えますし、またアマゾンでも購入できます。
 アマゾン紹介サイトはこちら 
https://www.amazon.co.jp/dp/4910154124/

オビの文言は下記のとおりです。

『──心の眼で捉えた、黒潮のメッセージ──
カヤック冒険譚、くろしお物語。カヤックを突き上げる波、踊らせるうねり、海のラーガ(旋律のうねり)とビートに身をゆだね、嘘のない生命感と繊細な身体感覚を研ぎ澄ませて、「海」をかたり、文明の危機と向き合う。

延べ三千日以上、黒潮の海と対話し続けてきた冒険者による、壮大なスケールの黒潮文明論──紀州・熊野から出雲、九州西岸(平戸島、五島列島、甑島)へ、そして奄美から琉球へ、その道は列島の自然文化と歴史の成り立ち、さらには祈りと祭りの起源をたどる「いのちの海旅」であった。原発事故やコロナ禍が語る人類史的な危機を乗り越えるための、黒潮回廊のヴィジョン』
という紹介文です。

 なお、本作は前作「インスピレーションは波間から」(めるくまーる社)と対になった作品で、前作はアジア〜太平洋諸島〜東アフリカを舞台にした地球紀行でしたが、本作は日本列島の黒潮流域が舞台になっています。カヤック旅を主とした紀行文学ですが、カヤックを漕ぐことは「目的」というより、「手段」と言った方がよく、言うなれば裸の感性で自然の懐に入り込んだ詩的感覚や直観を「縦糸」に、そして原発事故やグローバル資本主義、民族や宗教の分断、コロナ禍といった現代世界の諸問題にたいする考察を「横糸」に、ひとつのタペストリーを編むように、またストリートの語り部のようにかたった、未来志向の作品です。
 「物語」というより、「語りもの」といった感じでしょうか。

 アウトドアガイド/シーカヤッカーの余技ではなく、あくまで一作家としての自負を持って書いた作品です。逆にだからこそ、より深いカヤック礼賛、アウトドア礼賛にもなっていると思います。
「ただの遊びで、ここまでのことができる。海を感じるというアングルから、ここまでの本質を見通せる。こんな時代にあっても、ここまでのヴィジョンを見いだすことができる」、
 というレベルを目標にして書いたわけですが、出版社はそこのところの面白さで原稿を採用してくれたようです。版元のぷねうま舎は哲学系に強い小出版社ですが、版元選びもベストチョイスだったと思います。その筋のベテラン編集者とタッグを組み、入魂の作品に仕上げました。
 あとの評価は読者の方にお任せします。

 ‥‥と以上のように書くと、小難しい作品のように思えるかもしれませんが、貫かれているメッセージはシンプルで、「ただ、生きていりゃええやん」ということ。
 自然を感じ、味わうという豊かさは誰にでも享受できる最良のもので、本書はその手引きとでも言えるでしょうか?

 古いジャズの曲に「The best things in life are free」という曲がありますが(ここでのfreeとは自由というより無料という意味)、たしかに、海も山も川もみんなのもので、それを心底味わうことは人生最良にして、お金には代えがたいもの。そしてそれを楽しむための身体は、万人にひとしく無料配布されたもの。
 
 相次ぐ若い芸能人の自殺に象徴されるように、もともと生きにくい世の中だった上に、コロナ禍でさらに生きにくくなった昨今ですが、そんな中でもよりよく面白く生きるための、一つの羅針盤のようにして書いた作品です。
 本日12月24日に発売されるのにも、意味があります
 (読後「なるほど」と、わかって頂けるかと思います)

 また本作と対になった前作「インスピレーションは波間から」(めるくまーる社、2019年)も好評発売中です。
 こちらも合わせてよろしくお願いいたします。
 https://www.amazon.co.jp/dp/4839701768/


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