一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2977   第314回 10月 岩戸句会  

2022年11月22日 | 

ワグネルと白茶のかほり秋うらら   吠沖 

村神様ぽっちゃり気味の菊人形

 

山脈が包むくらしや秋の暮      さくら

道草の子らは物知りバッタ追う

 

労いのことば互いに十三夜      おぼこ

深秋や耐心とだけ亡母の文

  

倒れたるかかしに案山子指を差す   流水

振り向けば道の向こうに秋の声

 

赤とんぼくるくる頭まわしおり    ルパン

廃校は三年後とか霜降りる

    

波しぶき白く躍りて秋の川      信天翁

友来たり栗飯炊きて和む夕

 

漆黒の毛髪曼荼羅冷まじや      マープル

黒子のように同居の蜘蛛いる十三夜 

 

この富士は北斎ブルー秋の暮     吟

大花野仔犬も我も内弁慶

 

帯祭り富士の笠雲秋の暮       翠風

秋風蓬莱橋天女渡り

 

順天に病も駅伝も任せとけ      伊豆山人

蘭の花背伸びしながら秋をゆく

 

十三夜家族のみ知る隠し鍵      蠍

主なき庭に届けり十三夜

 

夜半の秋古書洋楽美酒少し      黒薔薇  

老し蝶日のあるうちに静かに舞う

 

秋祭り笛と太鼓に神宿る       淡泊

ハナミズキ実も葉も染めて日が暮れる

 

メロンパン臍曲がり屋の十三夜    豊狂

悪筆を個性と自慢豆名月

 

末っ子も古希を過ぎたり芋を掘る   釣舟

試し呑む今年の梅酒十三夜