この句、マンションの独居老人の侘しい生活を詠った句かと思ったが、実際は違っていた。作者の夫は元気だし、実際は・・・・・
昼間は風鈴を鳴らしておくが、夜ともなればマンションの上下隣近所に気を使って、風鈴の短冊を吊るしている紐にくくりつけるのだそうである。それでも強い風が吹けば、かすれたように弱々しく鳴るというのだ。
確かに、深夜に風鈴が鳴ったら、睡眠妨害の苦情が来そうだから、そういった気遣いは当然のことかもしれない。一軒家の山住みの私には、想像外の句であった。
キキョウ(桔梗)
この句、マンションの独居老人の侘しい生活を詠った句かと思ったが、実際は違っていた。作者の夫は元気だし、実際は・・・・・
昼間は風鈴を鳴らしておくが、夜ともなればマンションの上下隣近所に気を使って、風鈴の短冊を吊るしている紐にくくりつけるのだそうである。それでも強い風が吹けば、かすれたように弱々しく鳴るというのだ。
確かに、深夜に風鈴が鳴ったら、睡眠妨害の苦情が来そうだから、そういった気遣いは当然のことかもしれない。一軒家の山住みの私には、想像外の句であった。
キキョウ(桔梗)
一ト月ほど前、10匹の黒メダカを買った。既にそれぞれの鉢にいた赤金(金魚)、緋メダカに黒メダカが加わったのだ。そして一週間ほど前、この黒メダカの子が数匹泳ぐのを見つけたのだが、驚いたことに今日は100匹以上に増えている。
金魚もメダカも、産んだ卵や孵った稚魚を親が食べてしまうと言われている。実際放っておくと、生き残るのは1,2匹に過ぎないのだが、今年の黒メダカの子の数は、とにかく半端じゃない。
今年の山百合は、6本に43の花、ちなみに去年は4本に32の花、そろそろ分球するか?
窯焚きの7トンの薪が次第になくなっていく。窯の回りがすっからかんとなり、庭が見通せるようになった火止めの前の日。
私達が、すぐ近くにいるにもかかわらず、何の断りもなく、バイクに乗ったまま梔子の枝を折って行った顔見知りの女性。咎めるつもりも泥棒扱いするつもりもないが、なんか淋しい。一声掛けてくれれば、鋏を貸して袋もあげたのにねえ。
ヒオウギ(檜扇)
二年前、二階の軒下に足長蜂が巣を作った。「足長蜂ならば」と思い、そのまま放っておいた。しかし、今年は同じ場所にスズメバチが巣を作り始めた。いくら何でも、スズメバチでは放っては置けない。その日の深夜、巣を竹の棒で叩き落とした。のは良かったのだが、翌日5,6メートル離れた別の場所に再び巣を作り始めたのだ。女王が生きているからだろう。
そこで、ホームセンターに行って「スズメバチ専用」と書かれた数種類の中から強力殺虫剤を購入。そして深夜に数秒ずつ2回噴霧。驚いたことに、翌朝行ってみると、テラスの床に数匹のスズメバチが死に瀕していた。その効果にびっくり。
「蜂が高いところに巣を作る年は、大きな台風が来る」という説を聞いたことがあるから、今年は、強力台風が多数上陸するのではないか、と懸念される。スズメバチより、台風の方が余程恐ろしい。
駆除後のスズメバチの巣
効果抜群、スズメバチ専用殺虫剤
足長蜂の巣
作品が入ってもいないのに、何年も窯焚きの手伝いに来る人がいる。男も女も、窯の炎の魅力にハマる人はハマるらしい。但し穴窯は珍しいし、通ってもここでは年2回しか焚かない。
50年近く前、川口松太郎の「窯ぐれ女」という小説を、フジテレビでドラマ化したらしい。内容は知らないが、「窯ぐれ」の「ぐれ」は、日々没頭する「暮れる」と「愚連隊」の「ぐれる」普通の道を外れること、その両方を言うのかもしれない。いづれにしても、「窯ぐれ女」とは、焼き物に夢中になっている女のことである。
さて、九州では梅雨前線が刺激されて、局地的豪雨で河川が氾濫し、死者が出ている。一方、関東では梅雨明けのような日が続いている。このまま、梅雨が明けそうな雰囲気だ。梅雨で涼しいはずの窯焚きが、大型扇風機が大活躍の、暑くて熱くて大変な窯焚きになってしまった。
(たそがれの はつひぐらしや かまびもゆ)
昨日の朝9時、穴窯に92回目の火を入れた。3昼夜72時間の窯焚きである。そして夕暮の7時10分、初ヒグラシが鳴く。こんなことは、たぶん初めてだ。記録し始めてからまだ7年だが、温暖化の影響だろうか、確かに少し早まっている。
ニイニイゼミが2,3日前から、そして昨日からヒグラシで、いよいよ本格的な夏の到来である。以下、7年間の初ヒグラシの鳴いた日
2017、7、 6
2016、7、 4
2015、7、10
2014、7、10
2013、7、 7
2012、7,14
2011、7,13
ハギ(萩)
更衣(ころもがえ)とは、字のごとく衣類を冬物から夏物に入れ替えることだが、その他の夏支度には色々ある。ちなみに「夏支度」という季語は、ないようだ。
夏支度の中には、寝具、座布団の入れ替え、炬燵の片付け、最近は少ないだろうが襖の入れ替え、そして食器類がある。土鍋などを仕舞い、ガラス類を出し、作者は新しく白いプラスチックの俎板を買い替えたのであろう。
最近の私は、百円ショップに売っている薄くペラペラの俎板を使っているが、実に安くて便利な「代物」である。
↑オカトラノ(岡虎の尾) (ナデシコ(撫子)↓しっかり虫に食べられています
父の日や本屋床屋と縄暖簾 豊春
ビル谷間社を覆う夏木立
父の日の話も無くて八十路かな 侠心
ふうわりと鷺高く飛び梅雨真近
俎板も食器も白く更衣 洋子
美しき脚の増えゆく梅雨晴間
オリーブの花ほろほろと物忘れ 薪
雨降山威儀を正せる植田かな
梅雨晴間家中風の駆け抜ける 稱子
天空の青より青し濃紫陽花
二百個のさくらんぼたべ姉逝かん 歩智
雨戸開くちょっと可愛い守宮落つ
パレットに額紫陽花を搾り出す 炎火
藪枯し鉄を手にした弥生人
サマードレス君の鎖骨に恋をして 海人
青嵐湖面に描く風の道
炎昼にうつらうつらと猫になる 清海
アジフライ美味しくなあれ小骨抜く
車窓より見える早苗に祖母思う 余白
幼柿保護色となり実り待つ
山に住み都忘れの株増やす 雲水
伽羅蕗の黒きひかりや冷やし酒
シモツケ(下野)の紅白
オオバギボシ(大葉擬宝珠)