一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2980  山茶花の垣の穴より猫の顔    豊狂  

2022年12月18日 | 

「サザンカ」は、「山茶花」と書くが、音読みの「さんさか」が「さんざか」となり、訛って「さざんか」となったそうである。チャノキ(茶の木)と同じツバキ科ツバキ属で、童謡「たきび」にあるように、「山茶花」は寒さに強いイメージがあるが、元種は四国九州が北限で、寒さに強いのは改良された園芸品種なのだそうである。

 確かに山茶花は、生け垣によく使われる。この句、猫が山茶花の垣根の穴から、ふと顔を出した瞬間をとらえた。跳び出さず、警戒して周りを窺っている様子が、とてもユーモラスである。

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2979  古都を行くツィード黒の冬帽子   心

2022年12月01日 | 

 一口に古都と言っても色々ある。日本では奈良、京都。しかし、世界に目を広げると、最も古い古都は、例えば、四大文明のエジプトのメンフィス・ヘリオポリスなど。メソポタミアのバビロン。インダスのモヘンジョダロ。中国の黄河西安近郊の仰韶。インカのクスコやマチュ・ピチュ。マヤのマヤパンやチチェン・イツァ。

 ギリシャのアテネやイタリアのローマ、スペインのトレド、フランスのナント、イギリスのチェスター、スコットランドのエディンバラ等々他にも沢山あるだろう。

 さて、本来のツイードとは、スコットランド、ツイード川流域で作られた毛織物をいうらしい。現在では、機械織もあるし、染色も様々。従って作者が、スコットランドのエディンバラやグラスゴー辺りを旅した時の句と想像するのも楽しいではないか。

 しかしながら個人的には、全くツィードとは縁なく暮らしてきた。残念至極である。

 

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