一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2037  第270回 岩戸句会 2月

2019年02月28日 | 岩戸句会

早春や八十五才の脚絆かな    豊春

早春や緋色眩しき神女舞

 

高気圧又低気圧花曇り    沙 会

その波も音も日射しも春の海  〃

 

探梅や人の寿命と樹の寿命    洋子 

ハーモニカ合わせて歌う早春賦 

 

畝傍山光の春よ記紀の夢    裕

春がすみ放念眼眸何も見ず   〃

 

砲口は日本海へと黄水仙     炎火

早春や何も知らない子供達

   

春節に色の氾濫ターミナル    さくら

校長の長き訓示や紀元節      〃

 

白梅やたそがれ月へ香り添う   イ ヨ

薮椿道細くして咲き満ちぬ     〃

 

つぼみなる鴫立沢の西行忌    鞠

新玉る建国記念旗立てる     〃

 

まんさくに拾った鍵を掛けておく 薪

春光を散らしておりぬ手話の指

    

スーパームーン桜の蕾輝けり   海人

鴨群れて描く水輪や堀の春

  

拭き終えて光る硝子に桜の芽   歩智

痛き程春陽を反射相模湾

 

観音の百済の笑みや梅月夜    雲水

節分の鬼くすぐられ身をよじる

 オオアラセイトウ(大紫羅欄花)別名ショカツサイ(諸葛菜)、ムラサキハナナ(紫花菜)、ハナダイコン(花大根)

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2036  咲き満ちて万作日和となりにけり

2019年02月26日 | 

 マンサクは、万作、満作、金縷梅とも書く。語源は、春になって「まずさく(先ず咲く)」からきている、という。

 我が家のマンサクは、苗木を植えてからたぶん15年以上は経っている、と思う。樹高は、10mにもなるというが、唯今5メートルは越えたようだ。

マンサク(万作・満作・金縷梅)

 

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2035 その妻となりて添ひたき初音かな   徳夫

2019年02月22日 | 

 この句の「その」とは、初鳴きしたオスの鶯のことだろう。妻となって添いたいメスの鶯は、余りにもすばらしい初音に惚れてしまった、というのだ。

 しかし常識では、初音は下手糞に決まっている。だから、下手で惚れたのか、上手いから惚れたのか、私には推測できない。

 前々回、初音(鶯の初鳴き)が2月9日で、しかしその後全く鳴かなかった。そして、暖かかった一昨日の20日、ようやく鳴いてくれた。途中10日も鳴かなかったのは、気温が低かったからに違いない。

アロエ

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2034  春一番幅の狭まる犬の耳

2019年02月20日 | 

  我が家のオス犬デンは、嬉しい時や散歩に連れて行ってもらえる時、おやつを貰えそうな時、外で物音がして警戒している時などは、耳と耳の幅が4センチくらいに狭くなります。

逆に、淋しい時や風呂でシャンプーされる時、怒られた時などは、両耳の幅が15センチくらいに広がってしまいます。

 犬は、しっぽや目、身体全体を使って感情を表現しますが、耳も大いに物を言う部位ですね。

警戒している時の耳

怒られた時の耳

 

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2033 初音して夢と現の交ざりけり

2019年02月16日 | 

(はつねして ゆめとうつつの まざりけり) 

 今年の鶯の初鳴き(初音)は、2月9日だった、と断言したいところだが、どうも怪しい。確かに聞いたはずなんだが、その後鳴かないのだ。ということは、空耳だった可能性も否定できない。ここ数年と比べても、早過ぎないか。一昨年とは、ひと月以上も早いのだ・・・・・? 

19年 2月 9日

18年 3月15日

17年 3月19日

16年 3月  3日

15年 3月  9日

12年 2月21日

 

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2032 平成の御世の終わりの星冴ゆる  佳津

2019年02月14日 | 

今年、あと2カ月余りで、平成31年間の御世が終わり、5月1日から新元号が始まる。

この句の「御世、御代」(みよ)とは、天皇の治世、その在位の期間、天皇治下の年代、年数。時には、天皇をさしていうこともある、という。

 日本書紀によると、初代神武天皇の即位は、紀元前660年旧暦元旦と言われているが、現実的には4~5世紀であろうと推測されている。いずれにしても、1500年以上続いている、世にも珍しいギネス認定の長期王室である。

ウメ(梅)

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2031   初社彫師伊八の波しぶき     薪

2019年02月09日 | 新年

(はつやしろ ほりしいはちの なみしぶき)

 宮彫師伊八(宝暦元年(1751年)-文政7年(1824年)は、波の伊八とも言われ、安房国長狭郡下打墨村(現千葉県鴨川市)生まれ。

江戸時代中期には、建築様式として欄間を飾る彫刻が流行していたが、関西の彫刻師から、「関東に行ったら波を彫るな」と言わしめた人物がいた。初代伊八こと、武志伊八郎信由である。

伊八は、躍動感と立体感溢れる横波を初めて彫り、以来作風を確立し、同世代に活躍した葛飾北斎の「富嶽三十六景」の代表作の1つ、「神奈川沖浪裏」などの画風に強く影響を与えたといわれている。(ウィキペディアより)

伊豆山神社に現存する拝殿向拝彫刻の「龍神」「麒麟」「鯉の滝登り」は、伊八の作と伝えられている。

ワビスケ(侘助)

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2030   北風に身を細め行く深き夜    沙会

2019年02月08日 | 

 節分、立春も過ぎ、早2月8日。明日は今年一番の大寒波がやって来る模様。北海道の陸別では、なんと-30度の予報。伊豆でも数センチの積雪が見込まれる、という。

 さてこの句、深夜北風に向かう一人の旅人の強烈な孤独感が感じられる。若い時には決して感じられなかったはずの、老い、死への恐怖、寂寥、孤独、不安・・・・・陽気で元気な作者の無意識からの発露かもしれない。

黄水仙・ラッパ水仙とも

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2029   権現を諸手に抱き山眠る

2019年02月07日 | 

  権現(ごんげん)は、日本の神の神号の一つ。日本の神々を仏教の仏や菩薩が仮の姿で現れたものとする本地垂迹思想による神号である。権という文字は「権大納言」などと同じく「臨時の」「仮の」という意味で、仏が「仮に」神の形を取って「現れた」ことを示す。鎌倉時代に箱根権現(箱根神社)は、源頼朝の篤い崇敬を受け、鶴岡八幡宮に次いで関東武士の信仰を集めた。箱根権現・伊豆山権現(伊豆山神社)を併せて「二所権現」と呼び、二所詣の風習も生まれた。(ウィキペディアより抜粋)

マンサク(金縷梅・満作・万作)

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2028   初詣ここも太古は海の底

2019年02月02日 | 新年

 およそ2500万年前から1400万年前にかけて、ユーラシア大陸から日本列島の一部が切り離され、大きな窪みが形成され、海水が侵入してきて、現在の日本海の大きさにまで拡大した。

 そして、およそ100万年前から60万年前にかけて、太平洋にあった海底火山群伊豆半島は、日本列島にぶつかった、という。

 フィリピン海プレートに乗っている伊豆半島。年4センチほど北へ移動しているらしい。100万年で4km、1000万年では40kmも移動することになる。(伊豆半島ジオパークより)

フキノトウ(蕗の薹)

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