フランスの歌手ジョルジュ・ムスタキに「私の孤独」というシャンソンがある。詩を要約すると、
「私には、孤独という恋人がいる。彼女は、いつも僕のそばにいて離れることがない。ベッドに寄り添う彼女と仲良くすべきか、抵抗すべきか、悩んだ時もある。僕に新しい恋人ができても、彼女は決してめげずについてくる。だから、私が死を迎えるとき、きっと最後の伴侶になるだろう」
人は、母の胎内から独りで生まれてくる。そして、両親・兄弟・姉妹・師匠・友人、伴侶、子と家庭を営み、社会生活を営む。そして、究極独りで死んで行くのだ「そんなことは、誰でも知っている」と人は言うだろう
しかし、人は決して独りではない。寄り添う親友は鉦叩きかもしれないし、恋人は野菊や枝豆かもしれない。伴侶は雨や風や月かもしれない。五感をもって心を開けば、無数の友達がいることを発見するだろう。
キョウチクトウ(夾竹桃)