半島の尾根や突端、山頂などから空を眺めると、雲が流れて行くのを見ることができる。それも、鰯雲が西の海から現れ、天頂を駆け、再び東の海へ沈んでゆくのを、作者は見たのであろう。
さて、鰯雲の造形は自然神の造形だ。宇宙のある不思議、地球のある不思議、空気や動植物のある不思議、私達人間のいる不思議を思うと、やはり神は明らかに存在していると思わざるを得ない。そして、絶えることなく争いをし、地球を汚し続ける人間の愚かさも、又神のなせる業として受容しなければならないのだろうか。神の本願とは一体何なのだろう。
ヒガンバナ(彼岸花)