一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1646   森さんの斯々然々寒波来る

2016年01月28日 | 

(もりさんの かくかくしかじか かんぱくる)

 TBSの「ひるおび」の気象予報士、森さんの天気予報と解説が面白い。エルニーニョ、偏西風、北極の寒波、低気圧や高気圧、台風や海水温など天気に関する様々なデータを手作り道具類を使って、綿密に分かりやすく解説してくれる。森さんのボケと恵らレギュラーの突っ込みが、私達を笑わせてくれる。

  但し、民放嫌いの私は、「ひるおび」を録画して見ている。コマーシャルとニュースは、ほとんど早送りし、じっくり見るのはほとんど「森さん」だけ。

 句会で皆さんに尋ねたら、半分以上が「ひるおび」を見ていて、この時間帯での視聴率がこの3年余り首位を維持しているという。私が思うに、首位に貢献しているのは、絶対に気象予報士森さんである。

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1645   この国に生れし幸運初みくじ   さくら

2016年01月27日 | 

(このくにに あれしこううん はつみくじ)

 戦後70年、日本では戦争を知らない人々がほとんどになった。このまま戦争を知らずに死んでいけるとしたら、なんという幸運なのだろう。ところが国外では、シリア内戦による100万人を越える難民や、飢えている子供たちがいて、心を痛めている日本人も多いだろう。

 しかし70年前、300万人の日本人が戦争で死んだ。そういう日本に生まれた不幸な人々がいたことを忘れてはならない。

 さて、これから作者は初神籤を引くのだが、万が一大凶が出たとしても、たかが知れているはずだ。既に、特大の幸運を引いて、その恩恵を受けているのだから。

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1644   梅を背に頬寄せ合いて自撮り棒

2016年01月23日 | 

 知人のご夫婦が網代の「松風園」に泊まり、熱海梅園に行って来たそうです。梅園で自撮り棒で撮ったスマホの写真を見せてもらいました。お二人の顔だけがアップされて、梅はほとんど写っていませんでした。つまり仲の良い夫婦である証拠です。

 さて、唯今梅園の梅は、5分咲きだったそうです。熱海に宿泊すると、梅園の料金300円が、100円になります。駐車料金は別途です。

 熱海梅園内には、以下の句碑が6基あります。 

梅が香にのっと日の出る山路かな  松尾芭蕉

夏すでに漲る汐の迅さかな     武田鶯塘

月光は流れに砕け河鹿なく     波多野光雨

梅園や湯あみの里の出養生     石田春雅

三界のさとを出あるく頭巾かな   斧 三休

梅一輪南枝一輪また一輪      詠人不知

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1643   値下がりの株の話や冬菜畑

2016年01月19日 | 

 友人がパソコンを買って、手数料が極めて安いインターネットで株取引を始めるという。しかし、初心者には文字を打つことや、証券会社のHPを見ることは、かなり難しいらしい。まして証券会社とネットで結び、自在に売り買いするには、まだまだ時間がかかりそうである。今年は新年早々、珍しく株が下がっているという。中国の景気減速、原油価格の暴落、シリア内戦やEUの難民問題などが要因であるらしい。

 彼の畑には、大根・白菜・小松菜・水菜・菠薐草・葱・人参・里芋・蚕豆・苺・蕪・ブロッコリー・サンチュなどが、几帳面な彼の性格を表すようにきれいに育てられている。

株は株でも、野菜の株を増やせばいいのにね。

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1642   冬の朝乳首をいじりもの思う   薫

2016年01月17日 | 

この句の解釈には、

1 女が自分の乳首をいじった

2 男が自分の乳首をいじった

3 男が女の乳首をいじった

4 女が男の乳首をいじった

最近は、性同一性障害の方もいるので、

5 男が別の男の乳首をいじった

6 女が別の女の乳首をいじった

という、なんと6種類もの推測が成り立つ。

 いづれにしても、性別に関係なく誰にでも乳首はあるわけで、もの思う時に自分の乳首をいじることは、つまり1と2ならば誰にでも経験はあるだろう。

ロウバイ(蝋梅)

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1641   怪我をして嬉しいことも日向ぼこ

2016年01月15日 | 

  昨日、ゲーム中に、右足の膝の後ろ、「ひかがみ(膕)」、医学的には「しっか・膝窩・膝下」と言うそうですが、その下5センチ当たりに、ピンポン玉が当たった様な感じがして、痛みが走りました。もう一度右足が着地した時、肉離れだと直感しました。以前にも一度経験がありましたから。

 ペアを組んでいた山崎さんが即座に患部を触診してくれて、断裂のひどい凹みは無いようでした。ビジターの佐藤さんが肩を貸してくれて、ベンチまで歩きました。

ベンチに座ると、潤ちゃんが即座に軟膏を塗ってくれました。その上にチタンの金属球のついた絆創膏を貼ってくれました。更にそれが剥がれないように、テーピングをして、最後にアイシングのスプレーまでしてくれました。

 びっこをして帰る私に、幸子さんが「無理しちゃ駄目よ、送ってあげるよ」といってくれましたが、それを断って、熱海まで運転して帰りました。

 さて、一晩経った現在、歩くと痛みはありますが、安静にして寝ていれば痛みは全くありません。前回の肉離れより軽いようです。きっと潤ちゃんのお陰です。           

しかし軽傷とはいえ、テニスは残念ですが、最低1ト月はダメかもしれません。

  飛鳥井さんから、「テニス保険に入っているのだから、病院に行って治療するよう」勧められました。しかし、山崎さんんも高橋さんも遠い上に外科ではないようだし、私は病院には行かないつもりです。いづれにしても皆さんにご心配をおかけしました。申し訳ありませんでした。

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1640   ダッシュ百本御幸の浜に冬の涛   薪

2016年01月12日 | 

小田原市のHPに、「御幸の浜は、明治6年明治天皇と皇后がおそろいで、当海浜において、漁夫の地引網をご覧になり、以来、「御幸の浜」と呼ばれるようになりました。御幸の浜は、景色が良く、伊豆半島や三浦・房総半島も見渡せ、海辺の散策などが楽しめます。夏には海水浴も楽しめ、元旦には、初日の出にあわせて元旦初泳ぎも行われます。」とある。

 さてこの句、どんなスポーツの練習なのか、一本が何メートルなのか、年齢や人数、性別・・・全然分からないが、ダッシュ100本させるのは、アマチュアならば大学生、プロならば野球、サッカー、バレー、バスケット、何でもござれ、であろう。ご苦労様です。

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1639   第232回 岩戸句会 12月

2016年01月10日 | 岩戸句会

枯れ松葉センターラインを描きおり 鼓夢    

師走午後ゆったり刻む検査音

     

ダッシュ百本御幸の浜に冬の涛   薪

水面打つ鴨の助走の力かな 

 

山茶花のさも無き風にほろほろと  稱子

しぐるるや黙決め込みし山の木々

  

忘年会はしょりて急ぐ君の許    洋子

蓑虫や地球を信じ揺れるのみ

 

ねんねこやもぞと動きて猫の声   海人

冬銀河我人生是迷路也

  

薄墨の衣まといて山眠る      章子

粕汁や湯気の向こうに母の顔

        

蓮根の宅急便や年の暮       歩智

来るも良し友来ぬもよしおでん鍋

  

子等駆けて校長笑みし冬の朝    豊春

粕汁や弔辞文言閃きぬ

 

冬の川音呑みこんで流れをり    一煌

身にひびく音の多かり師走かな

 

中東やサンタクロース発光す    炎火

忠実に嗽手洗いマスクする

 

月の出は馬込百坂前後あり     余白

ありがたや地産地消の柿の味

 

美しきまなこ輝くマスクかな   雲水

十二月八日の私自爆テロ

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1638   清貧と唱える驕り繁縷粥

2016年01月08日 | 

(せいひんを となえるおごり はこべがゆ)

 七種の「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」のうち、「〇〇粥」と個別で季語にあるのはナズナガユ(薺粥)だけ。ハコベガユ(繁縷粥)があってもいいじゃないか。

  さて、七種粥を新暦でするのは本意ではないが、庭に出て七種を探してみた。ナズナとハコベとスズナはあった。冷蔵庫にスズシロがあるから、4種はある。七草ではないが、ミズナ(水菜)とコマツナ(小松菜)、ネギ(葱)を加えて、無理矢理7種そろえた。

「清く貧しく生きてます」などと、私には決して言えない。「目指しています」などとも・・・・・やはり言えない。

やまちゃん、最近よく来るね

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1637   初日の出愚かな我も拝みぬ

2016年01月05日 | 

(はつひので おろかなわれも おろがみぬ) 

 初日の出と言えば、「萬人のまなこ集めて初日の出 七竈」を思い出す。73億を超えた世界の人口のうち、元旦に初日の出を見た人間はどのくらいいるだろうか。ぐるっと地球を一周、24時間の誤差はあるが、外国でも初日の出を拝む風習があると仮定して、天候が悪くて見られない人を除いて、

 730000×0.005×0,5=1,825万人。やはり、地球規模の句にしたくても「億人の」とするわけにはいかない。日本で見ているのは、ざっと32万人である。やはり、「萬人」が正しいようだ。

 さて、その中で「自分が愚かである」と自覚している人は、どのくらいいるだろうか。しかし、これを算出する根拠がないから、残念ながらできない。私の願望であるが、50パーセント以上になれば、世界は変わるかもしれない。

 

 

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1636   目白に蜜柑切って爼始かな

2016年01月03日 | 

(めじろにみかん きってまないた はじめかな) 

 一日の始まりは、ひまわりの種を皿に入れ、蜜柑を半分に切っ、枝に刺すことから始まる。それから薪ストーブに火を入れる。それからデンの散歩に出かける

 さて、蜜柑を食べるのはメジロ(目白)とヒヨドリ(鵯)だけだと思っていたが、散歩から戻って発見したのは、ソウシチョウ(相思鳥)も来て食べている。いづれにしても、最終的にはヤクザまがいの鵯に独占されるに決まっている。

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1635   屠蘇祝う余命もとより長からず  進

2016年01月02日 | 

  この句の「もとより」とは、「本来、余命に長短があるとしても、全ての生けるものは余命を生きている」のであって、単に年取って「自分の長からぬ余命」のことだけを言っているのではない。

  そして今、正月の儀礼とはいいながらも、作者は「屠蘇延命散」とも言われる長寿の薬酒を飲んでいる。この観念と現実の狭間に俳味がある、といっていいだろう。

  さて、長いと思う二十才の余命も、短いと思う八十才の余命も、実は同じ長さなのである。なぜならば、人には現在があるのみで、過去や未来は知識や観念の中にはあっても、現実には存在し得ないからだ。つまり余命など存在しないのだから、長いも短いもへったくれもないのである。

2016.1.1.6:59

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