一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2053  今日よりも若い日はない春の虹  健二郎

2019年04月19日 | 

 「思い立ったが吉日」というが、70才を過ぎて大学に通い始めた元コント55号の萩本欽一さん。えらいねえ。つまり、何かを始めるのに、自分の年を考えたらダメだ、ということらしい。

 私も、何か新しいことを始めようかな、とは思うものの、陶芸、俳句、テニス・・・・・実際、やりたいことを見つけるのが大変だ。

鮮明だったが余りに近すぎ、木々に隠れて全体像は見られなかった春の虹

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2051  畑道の静けさ破りすみれ咲く  イヨ

2019年04月11日 | 

 本来、音の無い世界を「静か」、という。しかし、もう少し解釈を広げて形や色にも使って良いかもしれない。この句のように、風もなく穏やかな景色に使っても良いのだ。

「静か」を辞書で引くと、1 耳ざわりな物音や声がしないさま。ひっそりしているさま。2 目につく動きがなく、ゆったりとしているさま。慌ただしくないさま。3 落ち着いているさま。気持ちに動揺や乱れがないさま。穏やか。4 性格がおとなしく、口数が少ないさま。

静けさを破るのに、可憐なスミレを選んだ作者の心情に、私は共感したい。

路上に見たことのないものが生えていた。キノコらしいので、持ち帰って調べてみた。どうせ食べられないだろうと思っていたが、桜の咲く春に生えるキノコで、間違いなくアミガサタケ(編笠茸)だ。非常に美味だ、という。早速炒めて食べてみた。芳香もあって、まあまあかな。余ったのは、乾燥させて再び水に戻して使えるらしい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2050  ドーナツ盤三寒四温ビートルズ   沙会

2019年04月04日 | 

  ビートルズは、1962年10月5日にレコードデビュー。1970年4月10日に事実上解散した。"

 ビートルズは、イギリスの「ローリング・ストーン誌」やアメリカの「ウォール・ストリートジャーナル」などで、暦史上最も人気のあるロックバンドと評価された。

 ビートルズナンバーは、213曲で、全世界での総レコード・カセット・CD・ダウンロード・ストリーミング等の売上総数はおよそ6億枚。日本公演は、1966年に一度限りだったが、日本武道館で開催された。

 作者もビートルズに熱中した一人だったに違いない。季語に三寒四温を採り合わせたのがうまい。静かな曲と賑やかな曲、別れの曲と楽しい曲、いろいろ想像されるからだ。

 私が、ドーナツ盤で一曲選ぶなら、やはり暗いが「yesterday」を選ぶだろうか。それとも励ましの「hey jude」かな。

バイモ(貝母) 別名 編笠百合、天蓋百合

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2049  春嵐微動だにせず父母の墓    海人

2019年04月03日 | 

 この句を「墓が春嵐に微動だにせず」なんて当り前のことじゃないか、と解釈したら、少しも面白くない。しかし墓は、父母の眠る墓である。そこで私は、作者の意図を考える。

 「微動だにせず」は、墓に掛かるのではなく、父母に掛かっているのではないか。ということは、本来「微動だにせず父母」終止形ではなく「微動だにせぬ父母」連体形でなければならない。

 しかし、「微動だにせぬ父母」に直せば良い、と言っているのではない。この句のままで良いのだ。何故なら直してしまうと、読者から考えることを奪ってしまうからだ。

スノードロップ

雪が融けて滴り落ちる「雪の滴(しずく)」君は素敵な名前をもらったねえ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2048   271回 3月 岩戸句会

2019年04月02日 | 岩戸句会

春嵐微動だにせず父母の墓      海人 

戦無き世に源平の桃の花 

 

ドーナツ版三寒四温ビートルズ    沙会

おぼつかぬ脚踏み出して仔馬行く 

 

たんぽぽの乳白色の血潮かな     炎火 

平成や桜吹雪となりにけり

 

畑道の静けさ破りすみれ咲く     イヨ

船遙か光る波間は春の海 

 

点々と木五倍子明りや道普請     薪

早春の産ぶ毛にふれし風の途

 

手術前ナースの微笑春の朝      豊春

青き目と着物と桜浅草寺

   

毎日の選抜野球始まりぬ       歩智

春の風邪いつまでもいつまでも引き

 

風光る空かきまぜてヘリ西へ     さくら

ひたすらに耐えて今ある花辛夷  

 

春の海鷺二鵜が三岩の上       鞠

花冷や枯山水の早雲寺  

 

春来たる草木芽吹いて花も咲く    余白

春荒れて決まりの仕事延期せり

 

残雪遥かめぐる松本なまこ壁     稱子

雉子の啼く朝の凛凛八ヶ岳

  

植木市はしゃぎたる声辛夷咲く    洋子

初音聴くテラスでお茶にしましょうか

         

春雷や犬跳ね起きて耳たたみ     裕

陽だまりに寄せては散らし花吹雪  

 

春荒れやピクニック弁当リビングで  美部

春荒れや天気予報の裏をかく

 

金継ぎの金箔舞うや春嵐       雲水

里山の笑い初めたる日和かな

ムラサキハナナ(紫花菜)、別名ショカツサイ、ハナダイコン     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする