今年もあと二日。今日の熱海は快晴で、空気が乾燥しているのだろう。横浜のランドマークタワー、東京のスカイツリーも肉眼で見える。日本海側は大雪でも、太平洋側は晴天で初日の出が拝めそうな気配である。私は、腰痛も風邪も治ったので、快適に新年が迎えられそうで実に有難い。
さてこの句、作者がオホーツク海に流氷を見に行った時の句だそうである。雄大な北海道と雄大な夕日、そして紅に染まっている白鳥が、実に美しい光景だ。
ソウシチョウ(相思鳥)
こんなに沢山群れて来たのは初めて。相当増えているのだろう
今年もあと二日。今日の熱海は快晴で、空気が乾燥しているのだろう。横浜のランドマークタワー、東京のスカイツリーも肉眼で見える。日本海側は大雪でも、太平洋側は晴天で初日の出が拝めそうな気配である。私は、腰痛も風邪も治ったので、快適に新年が迎えられそうで実に有難い。
さてこの句、作者がオホーツク海に流氷を見に行った時の句だそうである。雄大な北海道と雄大な夕日、そして紅に染まっている白鳥が、実に美しい光景だ。
ソウシチョウ(相思鳥)
こんなに沢山群れて来たのは初めて。相当増えているのだろう
自宅で、一人前の鍋の量を調節するのは、結構難しい。牡蠣・豆腐・糸蒟蒻・白菜・春菊・・・どうしても多くなってしまう。そして、ついつい食べ過ぎてしまう。しかし、この解決策としては、朝食の雑炊として食べ残すに限る。
この句、鍋の準備が終わって独りのテーブルに着いた時、「あーあ、こんなに作ちゃって、どうしよう。馬鹿ねえ」というため息と独り言が聞こえて来る。
寒波来襲で日本海地方では大雪
そのおこぼれの雪雲が、我が関東にもやって来た(積雪2センチ)
青空と少しの元気賀状書く 稱子
着脹れて歩幅の更に小さきかな
昔日や寒行太鼓遠ざかる 豊春
スマホ見つおでんほおばる女学生
時雨駅右も左も人の波 沙会
空続く明洞の街十二月
腹巻きの犬も主も着ぶくれて 洋子
濃い口の醤油にかぎる鰤大根
白鳥を紅に染め夕日落つ 海人
旅立てる友の多さや冬木立
柚子十個の香をしみじみと抱えけり 佳津
牡蠣鍋の二人前なる独り鍋
山畑の緑オレンジ師走来る 鞠
グラタンの熱くて冬至南瓜かな
着膨れて小石啄む土鳩かな 薪
介護猫サンタ姿でご出勤
厚着せしサンタバイクがピザ配る 美部
色々なスクーター走る師走かな
着膨れた千二百兆円どう脱がす 炎火
冬便り4k8k走査線
四海波穏やか願う年の暮 歩智
この小豆皮かたすぎはレンズ豆
スーパーへ素ッピン楽ちんマスク掛け さくら
曇天に遠き匂ひの雪催ひ
いらつくは軍手に絡む落ち葉かな 余白
着ぶくれの公園掃除ビニ袋
あれこれと焦って悔やんで年の暮 貴美
十二月あと三日ほど欲しいわね
枯葉降る掃き清めたる庭に降る 雲水
腰痛の日にち薬や着膨れて
ロウバイ(蝋梅)
いつから始まったのか、外国のクリスマスカード、日本では年賀状。近年、断捨離、終活が盛んだが、年を取るとその年賀状書きが次第に億劫になる。そして、いつしか止めてしまう。
しかしながら作者は、なんとか年賀状書きを続けているらしい。しかし、それには良い体調や強い気力が必要で、それを高めてくれたのは、どうやら今日の天気、晴れ渡った青空のお陰らしい。
年賀状を続けられるのは、元気な証拠、若い証拠、生きている証拠と言えるかもしれない。私もこの句を見て、もう少し続けようと元気づけられた、ような気がする。
スイセン(水仙)
先日、深夜に目が覚めて、双子座流星群を見にテラスに出た。厚着をしても寒い。5分程で、流れ星を見ることができた。時間的に遅かった割には、運が良かったかもしれない。勿論、最初の一個を見ただけで、さっさと部屋に戻った。
それはそうと、そろそろ年賀状を作らねばならない。俳句一句と植物の写真一枚。植物は、庭の蝋梅に決めたが、俳句はそう簡単には決まらない。四句八句だ。
センリョウ(千両)
気象庁によると、今年の関東は、木枯(凩)が吹かなかったとか。昭和26年以後、68年間で木枯が発生しなかったのは、今年を含めて5回。13年に1回ということになる。かなり、珍しい現象と言える。気象庁の木枯の定義は、11月までに、西高東低の気圧配置となり、風速8メートル以上の北よりに吹く風をいう。
さて、木枯が吹かなくても、流石に昨今紅葉も終わり、木の葉は散っている。一晩に降る木の葉の量は、半端じゃない。堆肥にする為、落葉集めは唯今書き入れ時である。
オカトラノオ(岡虎の尾)の草紅葉
毎年2月頃、大きな小楢の枝を切って椎茸菌を打つ。太さが10~15センチで、長さは1mに切った榾木(ほだぎ)が5本。椎茸は、3,4年は確実に出るから、それでも食べきれない程で、我が家では十分である。
秋、冬、春にかけては、日々観察する必要がある。特に雨の日は、良く出てくる可能性が高い。春は春子(はるご)夏は夏子(なつご)、秋は秋子(あきご)、冬は冬子(ふゆご)と呼ぶそうである。
この時期、雨が続くと一挙に出てくる。採らずに2、3日ほおっておくと、直径15センチ程の大きくて水々しい椎茸になる。これをバターだけでフライパンで焼く。いやいや、この椎茸が実に美味なのだ。お好みで、醤油か柚子ポン、生姜を使う。ところが先日、東京の友人にこの巨大椎茸を振る舞ったところ、東京のスーパーでは、「ステーキ椎茸」と銘打って、一個800円で売られているという。
食べきれない椎茸は、干し椎茸にする。注意点は虫で、微小な白い虫や5ミリほどのキノコ蝿の幼虫などが結構出てくる。この虫を排除するには、水に1時間漬け込むことにしている。溺死させるのだ。
雨後の原木椎茸
2,3年前、井上靖原作の映画「母の記」を録画しておいたのを、最近久し振りに観た。樹木希林は、認知症に罹っている井上靖の母親役を好演していた。若い頃から、年寄り役に抜擢されていたから、好演は当然だろう。私の大好きな、稀有な女優であった。
樹木希林は、今年の9月15日に75歳でこの世を去った。最期まで癌との共生も見事だった。私生活も、女優としても、波乱万丈の人生だったようである。
ユズ(柚子)
30年前、秋田へ帰る友人と、年一度地方の産物を送り合う約束をした。伊豆からは蜜柑、秋田からは日本酒が送られて来る。今年の秋田からは「山廃純米 雪の茅舎」と「純米吟醸 雪の茅舎」の2本が入っていた。調べてみると、
蔵元の齋彌酒造(秋田県由利本荘市)は、明治35年に創業。全国新酒鑑評会では、平成に入ってから12回の金賞受賞、秋田県では第1位という素晴らしい成績の蔵元。
杜氏さん蔵人さん達が自ら酒造好適米の「秋田酒こまち」を栽培し、冬に降り積もった雪解け水の恩恵を受けて、大地の一滴であるお酒を生み出しているそうだ。
純米酒以上のお酒には、「櫂入れをしない」「濾過をしない」「割り水をしない」の「三無い造り」を特徴としている。酵母の働きにまかせて、長い時間をかけてじっくり醸し、そのお酒をそのまま加工することなく、加水もせずに出荷するという、お酒本来の味を大切にしているこだわり蔵だそうです。
ちなみに、「茅舎」とは、茅葺の家のことで、俳人「川端茅舎」が有名ですね。
イソギク(磯菊)
この句、12月3日の読売俳壇、正木ゆう子10句選の10句目の句。
「ひとり」の原因を、「だとしても」とはっきり言わないところが良い。例えば親友・恋人がいたとしても、妻子に囲まれた「大家族」暮らしだとしても、一流企業に勤めていても、大都会に暮らしていても、大学教授や宗教家・著名人だとしても、大金持ちでも・・・・・
明徳寺(みょうとくじ)は、伊豆市湯ヶ島にある曹洞宗の寺。東司(便所)の守護神である烏枢沙摩(うすさま)明王を祀る。境内に「おさすり」「おまたぎ」があり、これを撫でたり跨いだりすると下半身の病気に御利益があるといわれる。
牡蠣は食中毒に罹りやすい食材で、その原因は、多い順にノロウイルス、腸炎ビブリオ、貝毒、アレルギー。つまり牡蠣の生(なま)は、第一に鮮度と調理法に注意が必要である。
この句、子規のパクリ俳句であるがそれはそれとして、作者はきっと牡蠣に当たったことがあるのだろう。ご愁傷様です。
スイセン(水仙)
牡蠣には、真牡蠣と岩牡蠣がある
「岩牡蠣」は、6月~9月が旬。真牡蠣に比べて、大きさと厚みがある。岩牡蠣の味は、繊細でジューシーな味わいが特徴。
「真牡蠣」は、産卵前の10月~4月の冬が旬。産卵すると牡蠣に含まれるグリコーゲン(旨味そのもの)も落ちる。大きさは岩牡蠣と比べると小ぶりだが、旨味が凝縮されクリーミーな味わいが特徴。また真牡蠣は「養殖もの」がほとんどで1年から3年かけて育つ。
さてこの句、確かに牡蠣は、パソコンを致しませんし使いません。しかし今や、牡蠣は車に乗り高速道路を走ります。それどころか、毎日インターネットの中で、世界を駆け巡っています。
カエデ(槭、槭樹、楓)
モミジ(紅葉、椛)とも呼ばれるが、その場合は様々な樹木の紅葉を総称している(ウィキペディアより)
冬のこの時期、広島、長崎、鳥羽、三陸など、牡蠣の生産地の漁港や国道には、生牡蠣を売る店が立ち並ぶ。これを牡蠣小屋と言う。勿論、牡蠣鍋、焼き牡蠣、カンカン蒸し牡蠣など様々な料理を提供してくれる。
ところが産地ばかりでなく、今や日本中に牡蠣小屋と銘打った店舗があるらしい。調べたら東京、大阪など大都会は無論、地方都市や漁港、熱海にもあった。
しかし中には、この句のように倒産する店もあるんだろうね。
センリョウ(千両)
今夜は牡蠣鍋と決めたはずだが、人の好みは違うから、結局海老も鯛もということになったようだ。その何という豪華さ。
この句、せめてもの救いは、肉がないことだ。いやいや、肉もあって唯省略されただけかもしれない。変な言葉「ごった西洋風」とあるから、きっとそうに違いない。正に「ごった煮」「寄せ鍋」となった模様。
ヤツデ(八つ手)
今月の兼題は「牡蠣」だった。そこで牡蠣の俳句比べ。静岡は牡蠣が採れないから、産地の牡蠣筏、牡蠣船、牡蠣殻、牡蠣を剥く、などの句はなかった。
さて、フライ(fry)とは、食材に卵の白身やパン粉を付けて油で揚げた日本で独自に発展した西洋風料理。肉を揚げるとカツと呼ばれる。この句の場合、やはり表記は、「牡蠣ふらい」ではなく、「カキフライ」が正しいだろう。
てんぷらや揚げ物をしない人が増えているらしいが、私もその一人、油汚れや清潔に保つのが面倒臭いからだ。もっぱら揚げ物は、スーパーなどのお惣菜を買っている怠け者である。
いそぎく(磯菊)