先日、NHKBSで、「寅さん、何考えていたの?」を観た。寅さんは、尾崎放哉の俳句が好きだったらしく、小豆島まで訪ねて、放哉の役を演じたいと言ったという。残念ながら、その願いは叶わなかったが。だから、この句も575を無視した自由律俳句である。
暗殺と言えば、5.15,2.26事件を、特に、お父さんを目の前で殺された渡辺和子さんの話を思い出す。人間は平気で、正義のために人を殺す、平和のために戦争をする、どうやらそれが本性らしい。
さて、寅さんこと風天さんは俳優ではあったが、映画監督の資質も十分にあったらしい。この句からそれが窺われる。
ヤブコウジ(藪柑子)