一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1854   黒山は解体作業中の蟻      炎火

2017年08月31日 | 

動物の寿命を調べてみた。

蚊1~2か月でかなり短命。バッタは5か月。

カマキリ・カブトムシ・シオカラトンボなどの昆虫は、約1年が多い。

蟻は、1~2年、金魚3~4年、クワガタ5~6年、アブラゼミ 6年。

アマガエル8年は、小さい割には結構長い。

ライオン10年、アオダイショウ10年、イヌ13年、ネコ10~16年。長寿の犬猫は、20年以上生きるから、このデータは信憑性に乏しいかも。

鶴20~30年、亀20~250年、「鶴は千年亀は万年」と言われているからこのくらいは当然。

長寿の仲間は、鯉100年、ミル貝160年、赤ウニ200年、北極クジラ200年、オオシャコガイ400年・・・・・やるなあ。

ところでこの句、解体されているのは、蝉か?トンボか?ミミズか?ハチか?

 

カラスウリ(烏瓜) ↑雌花と雄花↓

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1853   第252回 8月 岩戸句会 

2017年08月29日 | 岩戸句会

夏の果主のいない水鉄砲       美部

虫の殻萎んだ浮き輪夏の果

  

黒山は解体作業中の蟻       炎火

大菩薩峠に被さる銀河哉

        

夏の果ゴミ収集の金属音      海人

カナブンブン飽くなき挑戦夜の窓

 

氷水食べ比べたる軽井沢      清海

風揺らぐ誰と結ばん水引草

   

雲脚の波に乗りたる秋茜      豊春

鬼やんまフロントガラス覗き行く

  

生存てるよ獺の叫びは幻聴か    侠心

軽鴨の母さん得意雛七羽

   

冷奴ひやし茶漬に日向燗        歩智

新じゃがを待つ冷蔵庫隙間あけ

  

オルゴールのぜんまい切れて夏の果    薪

アンドロイドに瞬き生きる星まつり

  

百日紅アスファルト道二度目咲く   余白

セミが鳴く不協和音が命なり

 

地球びとへ警鐘のごと雷鳴す        稱子 

夏旺んヒアリミサイルヤマカガシ

 

石畳しみじみ語る秋の旅       洋子

 

灯を消して君を招かむ盆の月     雲水       

空蝉を紫蘇の葉裏に秋立てり 

ミント

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1852   夏の果主のいない水鉄砲   美部

2017年08月28日 | 

 7月、夏休みになって、都会に住む子供達が田舎にやって来る。子供達は、山では兜虫、蜻蛉、蝉、など沢山の動物たちと戯れ、又海や川で魚や蟹と戯れる。そして、あっという間に短い夏は終わり、真っ黒に日焼けした少年は、都会に帰って行った。

 田舎の家には、ビーチサンダル、浮輪、水鉄砲、釣竿、虫採り網、花火など子供たちの様々な遊び道具が残される。

とは言うものの、今年の梅雨は晴れが多く、梅雨明け後は雨が多かったから、子供たちにとっては、不満の夏休みだったかもしれない。

キンミズヒキ(金水引)

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1851   昼は蜩夜は邯鄲超楽し

2017年08月19日 | 

(ひるはひぐらし よるはかんたん ちょうたのし)

 もうこんないじめ社会で生きていたくない、死にたい。お父さんやお母さんもいるのに、何の相談もしないで首を吊る少年。

 もうこんな世の中に生きていたくない、死にたい。連れ合いも友達も死んでしまった。年金は少ないし助けてくれる人もいないからと、線路に飛び込む老人。

 日本では、毎年3万人が自殺している。更に、死にたくても自殺する勇気のない人達が、その何倍かはいるだろう。10倍、いや100倍はいるかもしれない。100倍ならば、日本でおよそ300万人。日本の人口の40人に1人。

 そんな人は、朝晩のヒグラシ(蜩)を聞くと良いでしょう。夜はカンタン(邯鄲)に耳を傾けましょう。もうすぐ死ぬであろう虫たちの、必死に生きて鳴いている声を聞きましょう。そうすれば、きっと生きる力と生きる喜びが湧いてきます。

サルスベリ(百日紅)

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1850   梅干を未だ干さずに敗戦日

2017年08月18日 | 

 梅雨明け後の、なんと天気の悪いことか。それはオホーツク海高気圧による「やませ」が吹いたことによる。東京では、40年振りに17日間連続の降雨が記録された。さて、この長雨が、梅雨なのか秋雨なのか、それが問題だと、気象予報士の森さんも判断に迷っているという。

 そしてようやく、今週末か、遅くても来週には晴天が戻ってくるらしいから、我が家も、ようやく梅を干すことができそうだ。

 しかし、東北の太平洋側は、天気回復が更に遅れそうだ、という。8月の異常気象は、農作物の生育にも影響が出てきているらしい。「ヒデリノナツハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ(賢治)」にならぬよう祈る。

クサギ(臭木) 葉は臭いが、花は芳香

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1849   雨の日はいつまで続く敗戦日

2017年08月17日 | 

 北朝鮮の「グアム島周辺に4発のミサイルを発射する」という報道が世界中に流れ、トランプ大統領は、「そんなことをしたら、炎と激しい怒りに直面するだろう」と発言。

  日本のマスコミも連日戦々恐々と報道している。イラク、ISなどの中東を対岸の火事と見ていた日本も、核とミサイル開発を突き進める隣国北朝鮮の金正恩の暴言愚行に傍観はできないから、72年前の敗戦は教訓とならず、日本は右傾化、軍備拡張、と再び戦時体制に突き進むだろう。やばいやばい、くわばらくわばら。

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1848   水を買ふことにも馴染み原爆忌   阿也子

2017年08月16日 | 

  最近のレギュラーガソリン1リットル124円。中東から大型タンカーで運ばれた原油は、国内の工場でLPガス、ガソリン、灯油、軽油、重油等の石油製品に精製される。

  一方、先日買った自動販売機のミネラルウォーターは、0.5リットル120円。水を買う時代になったことも驚きだが、ガソリンと比べたら倍、国内で詰められた水のなんと高いことか、正に驚きだ。

ハス(蓮)

 

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1847   背の赤子ネムネム眠れ合歓の花   豊春

2017年08月06日 | 

 「ネムネム眠れ合歓の花」が子守唄的でとてもいい。しかし、「背の赤子」がちと気になるなあ。「背中の子」・・・少しいいかも、でも大して変わらない。

もう一つ、下五、上五を入れ替えて

合歓の花ネムネム眠れ背の赤子、としてはどうだろう

・・・・・結局「背の赤子」がいらないことになった。

つまり、子守歌の盗作のような句で、「ねむねむ」の繰り返しがくどいと言われそうだが、私の最終結論は、

ねんねしなねむねむ眠れ合歓の花」

ムクゲ(木槿)

 

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1846   祭の夜裏で汗するボランティア   清海

2017年08月03日 | 

 「ボランティア」の語源は、志願兵・義勇兵だそうである。現在の日本では、二十二年前の阪神淡路大震災が、ボランティア元年と言われている。というのも、援助に駆け付けたボランティアの数が、延べ百三十八万人に達したという。

 ところが、被災者に一番迷惑だったのが、勝手にやって来た志願ボランティアだった。彼らは、被災者の食糧を食い、被災者の飲み物を飲み、被災者が寝るべき所で寝てしまったからだそうである。

 さて、句会に出席する時、自分の句が選ばれるか、をついつい考えてしまう。しかし真逆である。人の句を選ぶために出席するのである。句ができないから欠席するなど、とんでもない。句ができない時こそ、自己啓発のために出席しなければならない。ボランティア精神が必要なのだ。

山椒の木の樹液、傷つけたわけでもないのに・・・・・

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1845   第251回  7月 岩戸句会  

2017年08月01日 | 岩戸句会

祭りの夜裏で汗するボランティア   清海

白桃の滴る蜜をすすりけり

 

せせらぎでしばし涼まん犬の舌   洋子

初蝉や窯焚き仲間に加わりし

 

炎昼や読経野太き尼導師      豊春 

背の赤子ネムネム眠れ合歓の花

 

姉妹に微妙なる距離遠花火     稱子 

サングラス夏帽子さあ出掛けます

 

空海の修行の窟蝉時雨       炎火

猫二匹小犬一匹跳ねる蚤

  

からころと金魚の浴衣通り過ぎ   海人

夕暮の小川に蚊食鳥群れて

 

葉は眠りおん身は醒めて合歓の花   侠心

狐雨大虹かかる梅雨さ中

 

天上の楽きこえくる合歓の花    薪

夏雲が描く車窓の大画面

 

水をやるトマトの香り湧き出づる  余白

這い出した所で命定まる蝉

 

赤白の糸の眩しき夏の空      美部

遠囃子オヤジ早足子はスマホ

 

誰そ彼の初蜩や窯火燃ゆ      雲水

梔子の白を盗みし女かな 

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