作者は、夕焼から戦火を想像した訳だが、戦火とは何か。最近のイラク・アフガニスタンなどの戦争では、爆発音・煙・建物の破壊などから夕焼けは想像できない。
私は、東京大空襲などのB29の焼夷弾による大火災を想像した。当時の日本家屋のほとんどは木造だったので、一夜に何万もの住宅が一挙に消失している。
しかし、私は戦後生まれだから、戦争も戦後のどさくさも全く知らない。体験談や残骸の写真などで見聞きした、あくまで想像でのこと。ということは、作者も想像なのだろう。
但し、東富士演習場は熱海の西に位置し、箱根を越えて演習の爆発音がよく聞こえる。冬夕焼と爆発音、作者はこの二つから「大空襲の戦火」を想像したのかもしれない。
ところで、アメリカは、ベトナムに懲りず、イラクに懲りず、アフガニスタンに懲りず、次は何処に懲りないのだろうか。