(あかとんぼ/しょうねんおいて/きたりけり)
私(遊石)は、一日は長く、裏腹に一年はなんて短いのだろうと思い、生きている人間です。今は毎年老い衰え続けています。
昔は、足腰も呼吸も比べものにならぬくらいしっかりしていたのに等と、過去を振り返って見ることも有りますが、その時の過去はたかだか十年程度のことです。
その時、この句に出会い驚きました。過去を振り返るスケールの大きさにです。トンボを追いかけ遊んでいる少年と言えば まあ十才以下と思いますが、この会のメンバーの年から考えれば五十年以上前のことでしょう。
ところがこんな大過去と比べ、俺も老けたものだなー、とは面白過ぎます。思わず笑ってしまいましたが、座主の作と知り納得です。(遊石記)
アサマフウロ(浅間風露)