先のクラニシに引き続き、北辰産業(マルドル)も先月末で営業を停止ししたそうです。複数の筋によると営業不振による倒産であるとのことです。販売店からは「注文しても商品が入荷しない」などの情報が流れており、危ないのではないかと囁かれていたそうです。
マルドルは業界3位のアンテナメーカーで、上位2社に較べると地味な印象こそあれユニークな商品があったりと見逃せないメーカーでした。ただ、144/430MHz用のGPでエレメントの長い商品がないなど、上位2社に較べてやや見劣りする部分もあり、この辺で商品力の差があった感じがします。
アマチュア無線市場の衰退による売り上げ減少という構造的問題に加え、原材料高による利益率の縮小なども経営を圧迫したのでしょうね。
各販売店の店頭在庫は引き続き販売されますが、品切れの際の再入荷やアフターサポートはできないようです。
マルドルでないとダメな商品、例えば3.5MHz用ロングエレメントのモービルホイップや各種ハンディ機用アンテナ、伸縮ポールなどはお早めに確保された方がいいと思います。私も今週末に伸縮ポールを買っておこうと思います。
アマチュア無線業界では倒産が続いています。今回のマルドルは他社との経営統合や営業譲渡などが行われずに倒産という状態でして、業界首位を自称するD社や2位のC社が救いの手を差しのべなかったことを考えますと、この2社ですら他社のことなど構っていられないほど苦しいのかな、とも思えます。欲しい商品は早めに確保しないとダメってことなのでしょうか。
実はもう1社、周辺機器専業のメーカーが3月に営業譲渡したとの話もあるのですが、真偽が確認できないのでコメントを差し控えています。大変な状態ですね。