京都・大原野の御朱印巡りの続きです。

花の寺・勝持寺の山門近くにこのような札が。お隣にある願徳寺の案内です。

進んでゆくと案内が出てきます。願徳寺の門に到着。

願徳寺は679年に持統天皇により創建された天台宗のお寺です。元は今の向日市寺戸(向日市役所近く)にあった大きなお寺でした。ところが応仁の乱と信長の兵火で焼けてしまい、江戸時代に一部が再興されたものの寺勢は衰える一方で、ついに戦後の1962年には寺戸から本尊などの仏像を勝持寺に移すことになります。さらに本堂と庫裏を1973年に現在地に移転、1996年に勝持寺に移していた本尊などを戻して現在の形に至りました。ちなみに寺戸の敷地は住宅地となっています。
自称「京都で一番小さな拝観寺院」だそうで、門には「凜とした観音様が千二百年皆様の願いごとを待っておられます」とあります。門は閉ざされていますが、左手の木戸にインターホンがあり拝観の旨を伝えると木戸から入るようにとのことでした。

拝観は本堂のみです。

もちろん本堂からはこのように風景が広がっているのを見ることはできます。
戦乱や荒廃の中でも守り通した本尊の如意輪観世音菩薩半跏像は平安前期の作とされ、国宝に指定されています。大原野では唯一の国宝です。唐の様式であるため渡来仏または渡来人の作であろうと推定されています。脇には平安後期作の薬師瑠璃光如来が控えています。こちらも重要文化財に指定されています。
ともに美しい姿で、お参りする価値のあるお寺だと思います。

願徳寺の御朱印です。
山を下って大原野神社の前まで出てきました。こちらに名物の「草餅 こばやし」があります。

もちろん買っておきました。
大原野での締めは正法寺です。入り口は大原野神社の鳥居のすぐ近くです。

754年に鑑真の弟子・智威大徳 が隠居の地として庵を結んだことが始まりで、弘法大師がこの寺で聖観音を彫ったと言われています。

こちらも応仁の乱で焼失、江戸時代初期に再興されています。勝持寺が「花の寺」であるのに対し石庭が見事な正法寺は「石の寺」とも呼ばれます。

醍醐山などを借景にしたスケールの大きな庭です。これは見る価値があります。

正法寺の御朱印です。

南春日町のバス停に戻りましょう。

お腹が空いたのでさっきの草餅を。

甘すぎずおいしかったです。

向日町行きの阪急バスが到着。
東向日で下車しお昼にしましょう。駅近くのお店は日曜定休が多いみたいです。確かあったよね・・・と目立たない東向日駅の東口前に行ってみたらありました。

ラーメンの「麺処 楠」です。鶏ガラベースの塩ラーメンや手作りのシュウマイが名物です。ラーメン屋のサイドメニューと言えば餃子が定番ですがシュウマイは珍しいですよね。5種類あり、そのうち激辛を除く4種盛りのセットがありますからこちらを頼んでみました。

まずは塩ラーメンが到着。チャーシューが赤いのが特徴で、低温でじっくり熱を加えたものだそうです。塩ラーメンにありがちなくどさがなくあっさりして美味しかったです。

食べ終わった頃にシュウマイが到着。ここのシュウマイは手作りで、注文を受けて蒸し上げるため10~15分かかるようです。
うまいわこれ。スーパーで売っている1パック100円前後のものは植物性タンパク質で水増ししたような美味しくないものですが、お肉やエビなどが詰まった極上です。醤油と辛子だけで酢醤油がないのが惜しいところですが食べる価値ありです。
目の前の東向日駅から2つ先の長岡天神へ。長岡京市の中心です。約500m東にはJRの長岡京駅がありますが1995年まで長らく「神足」の駅名で知ってないと何と読むのか・どこにあるのか分からない駅でした(「こうたり」でした)。

駅名の通り近くには長岡天満宮があります。

祭神である菅原道真は在原業平たちとこの地で詩歌を楽しんでいたそうで、太宰府に左遷される折に自作の木像を置いたことが始まりとされています。江戸時代の寛永年間には八条が池が築造され風情を増したことで人気を得ましたが次第に荒廃、明治期になって宮司の中小路宗城により社殿整備が行われて復興し、さらに新京阪線(現在の阪急京都線)が開業した際に長岡天神駅が設けられ近郷からの参拝者が集まるようになりました。
戦後新京阪線は阪急の傘下となり、阪急沿線の服部天神や中山寺(宝塚線)、門戸厄神(今津線)などと並んで阪急沿線の寺社として初詣の案内などで紹介されています。

こちらはタケノコを食べさせる料亭。いいお値段と聞いたことがあります。

昨年の台風で鳥居を吹き飛ばされ現在は修復を検討中のようです。

この拝殿の奥には本殿があるのですが、なんと平安神宮の初代本殿を移築したものだそうです。

長岡天満宮の御朱印です。
再び長岡天神駅に戻ります。暑くて体力の限界ですので引き上げましょう。大山崎で下車、エトルタで食パンを買ってJR山崎駅から引き上げです。
大原野は紅葉の見頃が最もオススメです。今回ご紹介した寺社もさらに美しさを増していると思います。ただ大原野を巡る際にはご注意頂きたい点がありますのでご紹介します。
最後に御朱印情報を(御朱印料は特記ない限り300円)。
十輪寺 直書き1種のほか季節限定の書き置き多数あり(書き置きは御朱印料が異なる場合あり)。拝観受付で授与。
西迎寺 1種を庫裏で授与。
大原野神社 2種を社務所で授与。オリジナル御朱印帳あり。
勝持寺 1種を拝観受付で授与。
願徳寺 1種を拝観受付で授与。
正法寺 2種を拝観受付で授与。
長岡天満宮 2種を社務所で授与。オリジナル御朱印帳あり。

花の寺・勝持寺の山門近くにこのような札が。お隣にある願徳寺の案内です。

進んでゆくと案内が出てきます。願徳寺の門に到着。

願徳寺は679年に持統天皇により創建された天台宗のお寺です。元は今の向日市寺戸(向日市役所近く)にあった大きなお寺でした。ところが応仁の乱と信長の兵火で焼けてしまい、江戸時代に一部が再興されたものの寺勢は衰える一方で、ついに戦後の1962年には寺戸から本尊などの仏像を勝持寺に移すことになります。さらに本堂と庫裏を1973年に現在地に移転、1996年に勝持寺に移していた本尊などを戻して現在の形に至りました。ちなみに寺戸の敷地は住宅地となっています。
自称「京都で一番小さな拝観寺院」だそうで、門には「凜とした観音様が千二百年皆様の願いごとを待っておられます」とあります。門は閉ざされていますが、左手の木戸にインターホンがあり拝観の旨を伝えると木戸から入るようにとのことでした。

拝観は本堂のみです。

もちろん本堂からはこのように風景が広がっているのを見ることはできます。
戦乱や荒廃の中でも守り通した本尊の如意輪観世音菩薩半跏像は平安前期の作とされ、国宝に指定されています。大原野では唯一の国宝です。唐の様式であるため渡来仏または渡来人の作であろうと推定されています。脇には平安後期作の薬師瑠璃光如来が控えています。こちらも重要文化財に指定されています。
ともに美しい姿で、お参りする価値のあるお寺だと思います。

願徳寺の御朱印です。
山を下って大原野神社の前まで出てきました。こちらに名物の「草餅 こばやし」があります。

もちろん買っておきました。
大原野での締めは正法寺です。入り口は大原野神社の鳥居のすぐ近くです。

754年に鑑真の弟子・智威大徳 が隠居の地として庵を結んだことが始まりで、弘法大師がこの寺で聖観音を彫ったと言われています。

こちらも応仁の乱で焼失、江戸時代初期に再興されています。勝持寺が「花の寺」であるのに対し石庭が見事な正法寺は「石の寺」とも呼ばれます。

醍醐山などを借景にしたスケールの大きな庭です。これは見る価値があります。

正法寺の御朱印です。

南春日町のバス停に戻りましょう。

お腹が空いたのでさっきの草餅を。

甘すぎずおいしかったです。

向日町行きの阪急バスが到着。
東向日で下車しお昼にしましょう。駅近くのお店は日曜定休が多いみたいです。確かあったよね・・・と目立たない東向日駅の東口前に行ってみたらありました。

ラーメンの「麺処 楠」です。鶏ガラベースの塩ラーメンや手作りのシュウマイが名物です。ラーメン屋のサイドメニューと言えば餃子が定番ですがシュウマイは珍しいですよね。5種類あり、そのうち激辛を除く4種盛りのセットがありますからこちらを頼んでみました。

まずは塩ラーメンが到着。チャーシューが赤いのが特徴で、低温でじっくり熱を加えたものだそうです。塩ラーメンにありがちなくどさがなくあっさりして美味しかったです。

食べ終わった頃にシュウマイが到着。ここのシュウマイは手作りで、注文を受けて蒸し上げるため10~15分かかるようです。
うまいわこれ。スーパーで売っている1パック100円前後のものは植物性タンパク質で水増ししたような美味しくないものですが、お肉やエビなどが詰まった極上です。醤油と辛子だけで酢醤油がないのが惜しいところですが食べる価値ありです。
目の前の東向日駅から2つ先の長岡天神へ。長岡京市の中心です。約500m東にはJRの長岡京駅がありますが1995年まで長らく「神足」の駅名で知ってないと何と読むのか・どこにあるのか分からない駅でした(「こうたり」でした)。

駅名の通り近くには長岡天満宮があります。

祭神である菅原道真は在原業平たちとこの地で詩歌を楽しんでいたそうで、太宰府に左遷される折に自作の木像を置いたことが始まりとされています。江戸時代の寛永年間には八条が池が築造され風情を増したことで人気を得ましたが次第に荒廃、明治期になって宮司の中小路宗城により社殿整備が行われて復興し、さらに新京阪線(現在の阪急京都線)が開業した際に長岡天神駅が設けられ近郷からの参拝者が集まるようになりました。
戦後新京阪線は阪急の傘下となり、阪急沿線の服部天神や中山寺(宝塚線)、門戸厄神(今津線)などと並んで阪急沿線の寺社として初詣の案内などで紹介されています。

こちらはタケノコを食べさせる料亭。いいお値段と聞いたことがあります。

昨年の台風で鳥居を吹き飛ばされ現在は修復を検討中のようです。

この拝殿の奥には本殿があるのですが、なんと平安神宮の初代本殿を移築したものだそうです。

長岡天満宮の御朱印です。
再び長岡天神駅に戻ります。暑くて体力の限界ですので引き上げましょう。大山崎で下車、エトルタで食パンを買ってJR山崎駅から引き上げです。
大原野は紅葉の見頃が最もオススメです。今回ご紹介した寺社もさらに美しさを増していると思います。ただ大原野を巡る際にはご注意頂きたい点がありますのでご紹介します。
・道路が非常に狭くカーブも深いです。「こんなところを」と言いたくなるような狭い道にも路線バスが走っています。できれば洛西バスターミナルなどからバスの利用を。
・バスと出くわしたときはバスの運転手の指示に従ってください。彼らは大原野の道を知っていますので指示に従うべきです。
・善峯寺~十輪寺~灰方は道幅が狭いので徒歩での移動をオススメしません。会話しながら横2列とか3列に広がって歩くことは事故に巻き込まれる危険があり絶対に行わないでください。
・西迎寺は拝観料を取っていない普通のお寺です。お昼ご飯時の御朱印の依頼は控えましょう。
・大原野は飲食店が非常に少ないです。食事は大原野神社の境内にある茶店「大原乃茶屋」くらいです。またお茶を飲めるのも大原乃茶屋や「草餅 こばやし」、願徳寺くらいです(願徳寺は抹茶を出せるようですが事前に電話確認がベター)。朝から出かけてお昼は洛西ニュータウンや東向日で取る方法もあります。
・バスと出くわしたときはバスの運転手の指示に従ってください。彼らは大原野の道を知っていますので指示に従うべきです。
・善峯寺~十輪寺~灰方は道幅が狭いので徒歩での移動をオススメしません。会話しながら横2列とか3列に広がって歩くことは事故に巻き込まれる危険があり絶対に行わないでください。
・西迎寺は拝観料を取っていない普通のお寺です。お昼ご飯時の御朱印の依頼は控えましょう。
・大原野は飲食店が非常に少ないです。食事は大原野神社の境内にある茶店「大原乃茶屋」くらいです。またお茶を飲めるのも大原乃茶屋や「草餅 こばやし」、願徳寺くらいです(願徳寺は抹茶を出せるようですが事前に電話確認がベター)。朝から出かけてお昼は洛西ニュータウンや東向日で取る方法もあります。
最後に御朱印情報を(御朱印料は特記ない限り300円)。
十輪寺 直書き1種のほか季節限定の書き置き多数あり(書き置きは御朱印料が異なる場合あり)。拝観受付で授与。
西迎寺 1種を庫裏で授与。
大原野神社 2種を社務所で授与。オリジナル御朱印帳あり。
勝持寺 1種を拝観受付で授与。
願徳寺 1種を拝観受付で授与。
正法寺 2種を拝観受付で授与。
長岡天満宮 2種を社務所で授与。オリジナル御朱印帳あり。