太宰治生誕百周年記念企画「津軽」の旅・完全版。
今回は番外編として、金木の「雲祥寺」をご紹介。
何故番外編かというと、一連のシリーズは「津軽」の旅なので、太宰が「津軽」本編で訪れた場所を巡るというのがテーマであって、その際太宰は「雲祥寺」を訪れてはおりません。
「雲祥寺」に付いて詳しく書かれているのは「思い出」です。
しかしながら「津軽」でも雲祥寺に付いてほんの数行だけですが書かれています。
だから全く関係ないわけでもなく、同行した友人のリクエストもあったので斜陽館を見学した後に訪れました。
斜陽館から徒歩1分くらいでしょうか。
三味線会館を道路を挟んで真向かいにあるのでかなりわかりやすい場所にあります。
「雲祥寺」の開基は1596年。
1969年に再建し、現在の総ヒバ造りの本堂が建てられた。
太宰は幼少の頃、たけに雲祥寺によく連れてきてもらったと書かれている。
幼少の太宰は「地獄絵」に恐怖し、卒塔婆の「後生車」の結果に恐怖した。
まず立派な山門がお出迎え。
金剛力士像が二体。二階に鐘が据えてある特殊な形状でした。
境内には思いっきり倒れ掛かっている大きな松があり、他には地蔵堂、そして「後生車」付きの太宰治の記念碑もある。
「後生車」は墓地や地蔵堂によく備えてある、鉄輪を回して停止してから戻らなかったら天国行き、停止してから逆転したら地獄行きというもの。
幼少の太宰はこの後生車を何回回しても逆戻りするので、地獄に落ちると信じて慄いたとか。
そして本堂へ。
「見学自由」みたいな事書いてたので、自由に見学させて頂きます。
もちろん仏像もありますが、そっちのけで「地獄絵」を見る。
地獄絵と呼ばれる「十王曼荼羅」は、江戸時代初期から中期に掛けて描かれたとされ、作者は不明。
七幅対の掛軸から成り、岩彩を使用し、金の模様は金箔を張り付けている。
七幅全てが同じ様な構成で、上部には地獄の王と仏がおり、その下で各々の罪によって各種の地獄のフルコースが展開されます。
予想したよりとても精密に描かれており、状態もかなり良いので絵画として美しさすら感じてしまうほど。
仮に、天国は存在しなくても問題ないが、地獄は是非存在して欲しいと思いながら見てた。
この世で生きてりゃ多少なりとも罪を犯すけど、どうやっても贖えない大罪を犯したらこの絵の地獄に堕ちるべきです。そうしないと被害者はやりきれないしなぁ・・・。
そんな見惚れてしまうほどの地獄絵は日本絵画として充分価値が高いものです。
予想以上に楽しめました。とても貴重な寺でした。
住所・五所川原市金木町朝日山433
電話・0173-53-2074
今回は番外編として、金木の「雲祥寺」をご紹介。
何故番外編かというと、一連のシリーズは「津軽」の旅なので、太宰が「津軽」本編で訪れた場所を巡るというのがテーマであって、その際太宰は「雲祥寺」を訪れてはおりません。
「雲祥寺」に付いて詳しく書かれているのは「思い出」です。
しかしながら「津軽」でも雲祥寺に付いてほんの数行だけですが書かれています。
だから全く関係ないわけでもなく、同行した友人のリクエストもあったので斜陽館を見学した後に訪れました。
斜陽館から徒歩1分くらいでしょうか。
三味線会館を道路を挟んで真向かいにあるのでかなりわかりやすい場所にあります。
「雲祥寺」の開基は1596年。
1969年に再建し、現在の総ヒバ造りの本堂が建てられた。
太宰は幼少の頃、たけに雲祥寺によく連れてきてもらったと書かれている。
幼少の太宰は「地獄絵」に恐怖し、卒塔婆の「後生車」の結果に恐怖した。
まず立派な山門がお出迎え。
金剛力士像が二体。二階に鐘が据えてある特殊な形状でした。
境内には思いっきり倒れ掛かっている大きな松があり、他には地蔵堂、そして「後生車」付きの太宰治の記念碑もある。
「後生車」は墓地や地蔵堂によく備えてある、鉄輪を回して停止してから戻らなかったら天国行き、停止してから逆転したら地獄行きというもの。
幼少の太宰はこの後生車を何回回しても逆戻りするので、地獄に落ちると信じて慄いたとか。
そして本堂へ。
「見学自由」みたいな事書いてたので、自由に見学させて頂きます。
もちろん仏像もありますが、そっちのけで「地獄絵」を見る。
地獄絵と呼ばれる「十王曼荼羅」は、江戸時代初期から中期に掛けて描かれたとされ、作者は不明。
七幅対の掛軸から成り、岩彩を使用し、金の模様は金箔を張り付けている。
七幅全てが同じ様な構成で、上部には地獄の王と仏がおり、その下で各々の罪によって各種の地獄のフルコースが展開されます。
予想したよりとても精密に描かれており、状態もかなり良いので絵画として美しさすら感じてしまうほど。
仮に、天国は存在しなくても問題ないが、地獄は是非存在して欲しいと思いながら見てた。
この世で生きてりゃ多少なりとも罪を犯すけど、どうやっても贖えない大罪を犯したらこの絵の地獄に堕ちるべきです。そうしないと被害者はやりきれないしなぁ・・・。
そんな見惚れてしまうほどの地獄絵は日本絵画として充分価値が高いものです。
予想以上に楽しめました。とても貴重な寺でした。
住所・五所川原市金木町朝日山433
電話・0173-53-2074