卍の城物語

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津軽一代様巡り(7)~国上寺

2011-01-15 00:01:45 | 神社・仏閣
シリーズ「津軽一代様」巡り。
第七回の「酉」の一代様は、碇ヶ関古懸(こがけ)の「国上寺」こと「古懸不動尊」です。


場所は、国道7号線を大鰐方面から「道の駅いかりがせき」方面へ。
サークルKがある200mほど手前の左手に「古懸入口」と標識があるので左折して橋を渡る。
ここから道なり(カーブが多いがあくまで道なり)に500mほど進むとあります。


境内は、旧本堂、護摩堂、新本堂、薬師堂、山神堂、八幡宮社殿がある。

旧本堂は現在修復中であった。


まずは国上寺の歴史から。

610年、国家北門鎮護のため、聖徳太子の命を受け泰川勝公が開基。

建長六年(1254年)、北条時頼が本尊を現在地に奉移し、三森山不動院古懸寺とし、鎌倉将軍数代の祈願所とした。

天正十六年(1588年)、津軽為信が国上山不動院古懸寺と改め、津軽家領域安泰のため、更に仏殿、山門、護摩堂、大師堂などを造営し、津軽家歴代の祈願所とした。

明治二十六年(1893年)、火災のため本堂並びに仏堂を焼失。
消失をまぬがれた護摩堂を本堂として、昭和五十四年現本堂建立まで寺務を執行した。


護摩堂には不動明王像が鎮座されている。
これは不動明王立像と見受けられたので、本尊ではないだろう。

本尊は本堂にあるだろう。
本尊開帳は、正月と4年に一度の例大祭しか開帳されないとのことである。

本尊の不動明王坐像は、不動明王としては珍しく坐像である。なので「ねまり不動」と呼ばれている。

さらにこの不動明王坐像は「汗かき不動」とも呼ばれていた。

津軽家一代の祈願所だった国上寺の不動明王坐像は、突如として汗をかくことがあり、その時は津軽の地に異変が起こると信じられてきた。

実際は外気温によっての結露が原因であるが、昔の人々はそれを天変地異のお告げであると信じた。

寛永四年九月十日、津軽二代藩主信枚が不動尊参詣の為、ここにて祈願したが、不動明王は見事に汗をかき、そしてその時、弘前城の天守閣は落雷によって火災・爆発したのであった・・・。


酉の守り本尊・不動明王は大日如来の化身とされ、煩悩を抱える最も救い難い衆生をも力ずくで救うために、忿怒の姿をしている。


ここ国上寺の不動尊は「津軽三不動尊」の一つであり、他は黒石の長谷沢神社と中野神社である。
一木より三体の不動尊を造り、それぞれ三ヶ所に安置された。

酉年生まれのの一代様は国上寺だが、本来は守り本尊の不動尊が祀られている神社・寺院ならどこでもいいので、津軽三不動の他の二ヶ所にお参りするのもいいだろう。


ここは津軽には縁の深いお不動様である。

歴史的にも興味深いお寺なので、有り難くお参りされたし。

      

住所・平川市碇ヶ関古懸門前1-1
電話・0172-45-2446

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして。 (べぃじゅ)
2011-01-18 19:30:39
せせらぎ温泉を検索していたら
こちらのブログに辿り着きました。
国上寺は今年初めてお参りさせていただきました。
八幡宮社殿に続く参道の雪景色が
とってもいい雰囲気でした。
3箇所の不動尊が一本の木から作られた三体だというのは初めて知りました。
他の2箇所も回ってみたくなります。
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無類の古懸不動好き吉田栄作 (マーズれい郎)
2011-01-19 01:11:58
べいじゅサンはじめまして。
コメントありがとうございます。

自分も初めて行きましたが、津軽の歴史的に重要な寺なので、じっくりと見回りたかったのですが、何せ真冬なので、除雪中で落ち着いて参拝できませんでしたが。

ちなみに、津軽三不動の他の二ヶ所は黒石にあり、中野もみじ山の中野神社と、上十川地区の長谷沢陣神社です。

二ヶ所とも本尊だった不動明王像は移されたのでないそうですが・・・。
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