食事をした船内はこじんまりとしていて落ち着き、内輪で寛げる雰囲気がありました。覚えているメニューは前菜の「カッテージチーズのソテー」です。初めて食べましたが、厚切りのお豆腐が1丁、こんがりとソテーされてどーんとお皿に出されて出てきた感じでした。見た目の豪快さに驚きましたが、チーズと名がつく割にはあっさりとしていて口当たりが軽く、とても美味しく食べられました。私の口によく合いました。綺麗に1皿平らげてしまうと、もう一皿食べたいくらいでした。それでお替わりを貰おうかなと私が言うと、
「それは前菜だから、メインの肉料理が食べられなくなりますよ。」
と、ガイドさんや皆に止められてしまいました。が、本当にもう一皿食べたいと思いました。これは事実です。当時の私の食慾ならば、前菜2皿は大丈夫だったことでしょう。前菜もメインも2、3種類の中から各自好みで選べるようになっていました。私がメインに何を選んだかもう覚えていませんが、メインディッシュの時に、サンフランシスコのホテルでディナーの時食べた「ニジマスのムニエル」を思い出して話をしていたように思います。
西洋の魚料理は素敵です。きちんと中骨が取り去られているのに、魚全体の形がそのままに盛り付けられてお皿に出てきます。この点日本料理の調理法でこういった経験の無かった私には、非常に食べやすく提供された魚料理に驚いたものです。身も崩れていなくて、ほろほろとした魚肉のきちんとした1つ1つの小さな身を視認することが出来たのには、当時いたって感心し、舌を巻いたものでした。
さてデザートです。これは本当に覚えていません。夏場だったのでシャーベットかアイスクリームか冷たい物だったのではないかと思います。食事が済む頃にはとっぷりと日が暮れて、甲板に出て夜風を浴びながらシドニーの夜景を見たのですが、街の灯りや風景を全然覚えていません。甲板は大きなヨットの様な感じでした。船に詳しくない私には何が何だか全然分からないのでした。
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