実際、自分もごく普通の女の子なんだなぁと、自分で改めて思ったものです。こうやって学校祭の初日は普段通りに明るく気持ちよく過ぎました。私は機嫌良く自宅に帰ってきました。
帰宅した私の顔を見て、母が、如何だった?というような声掛けをして来たと思います。『学校祭が如何だったか、かな?。』、これまでそんな質問が無かった母と思うと私は不思議な気持ちを感じて母の顔を見詰めていました。
何時に無く私に赤い服を買って一手間掛けて着せてくれたり、学校祭から家に帰った途端私に問い掛けて来たり、この例年にない母の出来事に私は妙な違和感を感じましたが、合点するような事に思い当たらず、良かったよと、皆もいいねと言ってくれたと返事をして、母が何時もと違う様子で如何したのか、何かあったのかと、逆に私が母に尋ねた一コマがこの後夕飯までにあったと思う、5年生の学校祭初日でした。
さて、おやおやと、妙に思ったのが次の日でした。私は前日の機嫌の良い気分そのままに、また初日と同じ赤いツーピースの服をにこにことして着て行きました。そして、朝の例会の為自分の教室に入ったところで、この奇妙な空気という物を感じ取りました。
先ず、その場にいる同級生の殆どの女子が私から視線を外しているという状態に出会いました。教室に入って来た私を見ようともしていないのです。何時もなら、私が教室に入るや否やにこやかに顔を向けておはようと声掛けしてくる女の子が数人はいるのですが、そこにいた同級生の表の顔が何処にも見えないという様な不自然で妙な光景でした。これはその日これから始まる私の疎外感の幕開けだったのですが、私はそんな事とは未だ全然、これっぽっちも気付いてはいないのでした。変だなぁと思ったくらいでした。なので私は何時もの様に、そこにいる同級生達の誰にという事もなく、朗らかにおはようの声掛けをしました。
そうして、この時の同級生達の反応も、男女それなりに妙な物でした。返事するなよという男子がいれば、ハッとした様に私を振り返って、急いで笑顔でおはようと言ってくれる女子がいたり、いいじゃ無いかという男子がいたり。私は何だろうと感じた物です。
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