kaeruのつぶやき

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遺品。

2014-10-18 15:30:46 | 非詩的なつぶやき

 15日夕方妻の従姉が亡くなりました。

 伯父から私達夫婦に泊まってくれとのことでしたので夜9時近く伺い、丁度

病院から遺体が自宅に着いた時でした。葬儀社の係は私達の父の葬儀で

世話をしてくれた人、その人ともう一人に抱えられた伯母が自宅の部屋に

横たわります。

 その部屋は正月をはじめ私達が訪れると、そこで伯母の手料理を頂いて

いた場所です。 行った時には何となくざわついた部屋も枕飾りが置かれ、

葬儀社の人も帰り静かになりました。

 

 ひとり息子は危篤の連絡で来て、一週間いて病院の判断もあり三日前に

仕事先に戻っていたので、死に目に会えませんでした。こちらに着くのは

16日午後になるといいます。

 今夜は枕元には夫である伯父と従姉夫婦の私達の三人、線香に煙を絶や

すことなくと言っても、夜中の二時近くには横になろうと話し妻が線香を火を

つけ香炉に差しながら 「布団が動いているみたい」と言います。

 私も脇にいたのでよく見ると微かに上下しているように思えるのです。 枕元

の伯父が布団をかるく押えます、伯父にも動いていると映ったのでしょう。

 この現象は心象というべきことでしょう、そんな風に思いながら見ていると動

きが止っています。

 

 翌日は伯父と家の中の片づけ、六畳の部屋は送られてきた段ボールで一杯、

近くに住む従妹にあたる人が仕事の合間をみて駆けつけ手を貸してくれて、片

づけは午前中に終わりました。

 改めて主婦の手が届かない家のあり様を実感する機会でもありました。 この

二三年入院と退院の繰り返しだった家です。夫も80歳をかなり越えている身体

で、日常のことで一杯だったのでしょう。

 遺品のなかに彼女が描いた墨絵が多くあり、素人ながら各展覧会の会場に

飾られてきたものだということは、絵につけられている「紹介札」で分かります。

 

 次の夜、伯父と息子さんとのビールを飲んでの会話に妻と共に入り込み、

そのなかで気に入ったものを頂くことになり、思いのつながる何よりのもの

だと思いました。