今回のコンベンションでの嬉しいお知らせは、中里保子さんの出品作「秋草」がコンベンションの参加者の投票による最優秀作品賞2点のうちのひとつとして選ばれたことです。(もう1点は昨日、一昨日ご紹介のマーク・ティクルさんの作品でした。)過去に、山見浩司さん、依田満さん、百合子さんが、この栄誉に輝きました。
この作品は黄赤の被せガラスにサンドブラストの技法で秋の草花を彫りこんだ、蒔絵の箱さながらのデザインの作品です。内部の光源(細い蛍光灯)に映し出された模様の浮かび上がる様子は大変美しく、削り込まれたガラスの黄色の部分が、光を受けて蒔絵の金色の細工のように見えるところが素敵です。さらに素晴らしいのは、内部照明を消したときにも美しい置物として観賞できる作品にしたいと考え、それを実現なさいました。どの手法でそれを可能にするか、悩んだ結果にこのような手法での製作を決められたそうです。 実際、内部の明かりをつけないで見ると、深い赤は漆のような落ち着いた光沢があり、彫りこまれた草花はその微妙な陰影が、蒔絵細工のような繊細な美しさを見せています。
つい最近のIKA展でも、「森の音」という素晴らしい作品を発表なさっていましたが、それとは全く違う雰囲気のこの作品をほぼ並行して製作なさっていたと伺い、びっくりしました。最近、特に万華鏡製作の幅の広がりを感じていましたが、しっかりとしたガラス工芸の技術を持ち、豊かな表現世界を持っていらっしゃる日本の作家さんとして、筋金入りの万華鏡愛好家の多いコンベンションで認められたことは本当に素晴らしいことですし、同じ日本人として誇りに思ったのは私だけではないと思います。この作品はアメリカの万華鏡専門店にお嫁入りしてしまいましたので、日本の方々に見ていただくのは、もう少し先のことになりそうですが、将来また製作なさるそうなので、楽しみにしていましょう。
この作品は黄赤の被せガラスにサンドブラストの技法で秋の草花を彫りこんだ、蒔絵の箱さながらのデザインの作品です。内部の光源(細い蛍光灯)に映し出された模様の浮かび上がる様子は大変美しく、削り込まれたガラスの黄色の部分が、光を受けて蒔絵の金色の細工のように見えるところが素敵です。さらに素晴らしいのは、内部照明を消したときにも美しい置物として観賞できる作品にしたいと考え、それを実現なさいました。どの手法でそれを可能にするか、悩んだ結果にこのような手法での製作を決められたそうです。 実際、内部の明かりをつけないで見ると、深い赤は漆のような落ち着いた光沢があり、彫りこまれた草花はその微妙な陰影が、蒔絵細工のような繊細な美しさを見せています。
つい最近のIKA展でも、「森の音」という素晴らしい作品を発表なさっていましたが、それとは全く違う雰囲気のこの作品をほぼ並行して製作なさっていたと伺い、びっくりしました。最近、特に万華鏡製作の幅の広がりを感じていましたが、しっかりとしたガラス工芸の技術を持ち、豊かな表現世界を持っていらっしゃる日本の作家さんとして、筋金入りの万華鏡愛好家の多いコンベンションで認められたことは本当に素晴らしいことですし、同じ日本人として誇りに思ったのは私だけではないと思います。この作品はアメリカの万華鏡専門店にお嫁入りしてしまいましたので、日本の方々に見ていただくのは、もう少し先のことになりそうですが、将来また製作なさるそうなので、楽しみにしていましょう。