万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

星空に思いを馳せる万華鏡映像

2007-07-07 15:52:47 | 万華鏡ブログ
依田さんご夫妻の「古代の天球儀」の内部映像もまた印象的です。「アンティキティラの機械」は研究の結果、太陽、月、惑星群の運行を正確に再現していることがわかったそうですが、依田さんご夫妻はこの万華鏡に古代ギリシャの人がみていたであろう星空を表現したいと考えました。周りに星のきらめく深い青の世界、そして中心には青い光を放つ6ポイントの映像が、美しく幻想的な変化を見せてくれます。
宇宙を表す青い世界は、2枚の鏡を閉じる第3面のカーブのついた青いポリカーボ板によるもので、少し光を通す状態になっています。そこに太さの違うガラスファイバーを垂直にあたるように、1本ずつその先端を90度に曲げて、たくさん貼り付けてあります。90度に曲げないと青いシートを光が貫かないからだそうです。さらに光源に工夫をして、赤、青、緑の光が星のきらめきのように瞬くようにしました。もっと宇宙の広がりを表現したかったとおっしゃっていますが、吸い込まれるような深さが感じられる映像でした。
もう一つのポイントは映像表現に添えられた音楽です。富田勲さんのシンセサイザーによる「三星のカノン」(パッヘルベルのカノン)は、壮大な宇宙ロマンを表現する作品で、覗いていると宇宙からの音楽を聴いているような気がしてきます。
オブジェクトセルはオイルセルですが、液体の機内持ち込み禁止ということで、現地でグリセリンを調達なさったとか。現地で組み立てる予定でしたが、ミラーの機内持ち込みも許可されない可能性もあるので、替えをスーツケースに準備しての渡米でした。セキュリティーチェックの方たちも、作品を覗いたらそんなことは絶対に言わないだろうと思いますが、今の世の中、万華鏡を飛行機に乗せるのは大変なのですね。
(この写真もアトリエロッキー万華鏡館の伊藤さんが撮影なさったものです。)
Comments (2)
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