Reflections

時のかけらたち

Bill Evans time remembered

2019-07-07 23:53:03 | movie
今日は七夕です。

かささぎの 渡せる橋に おく霜の
   白きを見れば 夜ぞ更けにける

           中納言家持(6番) 『新古今集』冬・620


唐詩選の張継(ちょうけい)「楓橋夜
 泊(ふうきょうやはく)」の一節「月落ち烏(からす)啼いて、
 霜天に満つ」を元にしたもので、冬の冴えわたる夜空の星を、白
 い霜に見立てたもの。
  冬の夜空を見上げて、天の川に輝く夜空の星が美しい。冬の夜
 がふけていくなあ、と感じ入っている歌です。
  「かささぎの橋」というのは、七夕の織り姫と彦星の話のこと
 です。中国では七夕の一日だけ、たくさんのかささぎが天の川に
 翼を広げて織り姫の元へ彦星が渡って行けるようにしたわけです。


今日初めてカササギと七夕との関係を知りました。
何とロマンティックな話でしょう。私は百人一首にもある家持のこの句が好きですが
そういうことだったのですね。私は宮中の句かと思っていました。解釈は二通りあるとの
ことでした。



昨日いろいろ日本の音楽家のことを調べていたら、なんとビル・エヴァンスのドキュメンタリ映画が来ていたのですね。
もう今週くらいで終わってしまうので慌てて、今日のヨガはキャンセルして渋谷のミニシアターまで行ってきました。




初めて行くミニシアターアップリンクです。








インタヴューの中で「彼のことはよくわからない、けれど彼は彼の音楽の中にいる」と言う言葉が印象的でした。
ビル自身は「一音を弾くごとに自分が見えてくる」と語っています。

人とは違う音楽を追及していったビル・エヴァンス。

美と真実の追及のほかのことは考えるなと言う言葉をトニー・ベネットに残していました。

チェット・ベイカーとビル・エヴァンス、二人とも麻薬に勝つことはできなかったけれど、体はボロボロに
なっても美しい音楽を作り続けました。本物の音楽を追求し続けた姿は痛ましくもあり、時間をかけた自殺とまで
言われました。



bill evans, my foolish heart from boyd bilbo on Vimeo.



映画の中でこのfoolish heart がとても素敵でした。私も何枚もレコードや録音を持っているけれど、
マイルス・ディビスのKind of Blue に参加していたのですね。もう聴かないと思って消してしまいました。
残念。また聴きたくなりました。

あの時代のジャズの何と知的だったのでしょう。Bill Evans はあの静けさが好きでした。そのころ付き合っていた
グラフィック・デザイナーがニュー・ヨークで彼のライブを聴いて、握手してきたと帰って嬉しそうに
話していました。それ以来よく聞くようになったビル・エヴァンス。これも40年近く前のことです。




映画を見終わった帰り道、細かい雨がまだ降っていました。
この映画には小雨が似合います。
何ともやりきれない思いを抱いて帰路につきました。





July 7  2019   Shibuya
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

30年ぶりに ・・・ 30 years has passed

2019-07-07 22:51:59 | a day in the life
一昨日30年ぶりに絵の仲間に会いました。年賀状のやり取りだけは続いていたのですが、
主人が亡くなった時に電話はいただいただけで、お会いしたことはありませんでした。



新宿駅南口の花屋さんの前で待ち合わせました。
友人の家にも似たようなクレマチスがありました。




レモン・イエロー色の向日葵が素敵でした。




お花を見ていたら30年ぶりに懐かしい顔が現れました。淡いピンク色が入った格子のシャツを着て
年は取られていても明るくて素敵でした。




外観完成したような国立競技場が見えます。












眺めのいいセンチュリーサザンタワーダイニングで何時間も話し続けました。しみじみと半生を振り返るので
心配になりました。











30年以上も前に彫金もやっていたので指輪を金で作ってもらいました。私も最初はブローチとか指輪を
シルバーで作っていました。あの頃、仕事が終わるとイタリア語に行ったり、絵のアトリエ、そして、林辺先生の
らせん工房へと毎日仕事の後で他に行って11時すぎに家に帰るようなそんな生活でした。



一番上のゴールドの指輪が先輩に作ってもらったものです。久しぶりにはめてみました。


                      


新宿で待ち合わせた時か、センチュリーサザンタワーの中だったか、何かなつかしいレトロな感じの曲が
流れて、何の曲だったか思い出しました。ホフマンの舟歌でした。小学校の高学年の頃だったか、音楽のサブの本に
なんだかこういう曲がたくさんありました。メリーウィドウワルツとか・・
その頃父が筑摩書房かどこかのクラシック音楽のシリーズを買ってくれました。レコードではなく、ソノシートという
ものでした。グリーグのペール・ギュントとか、ピアノ協奏曲とかG線上のアリアとかとにかく名曲が集まっていました。
その中でマスカーニのカヴァレリア・ルスティカーナの開幕の歌がとても好きだったことを覚えています。




間奏曲であまりにも有名なこのオペラ。いつか機会があったら見てみたいものの一つです。




急にホセ・カレーラスが聴きたくなって聴きました。珍しい英語の歌。
All I Ask of You / Andrew Lloyd Webber The Phantom Of The Opera




カレーラスの英語は少し苦手ですが、Somewhere はいい曲ですよね。自分で初めて買ったレコードはWest Side Story でした。
この前のIL Volo のコンサートでも歌っていてまた見直した曲です。


senn

IL Volo 、ジャンルーカの14歳のころの初々しい歌声です。

July 5  2019  Shinjuku
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする