8月30日に突然の訃報でした。療養中の叔母がその日の朝もいつもと変わらなかったそうでしたが突然亡くなった
とのことでした。静かな老衰でした。数カ月前に一時危険な状態で施設から入院したけれど回復してよかったと
皆で思っていたところでした。
お葬式でこんなに感動したことはないと思える葬儀でした。
悲しみもありましたが、その眠る様な顔があまりにも美しく驚きました。
ここ10年程認知が進み家の近くの施設に入っていたとのことです。コロナで会えない時期もあったでしょうが
家族が歩いて行ける距離で、認識できたり、できなかったりしたそうですが、家族の愛情に包まれてすごされて
いたことが感じられました。
私は出産した時に叔母が病院に「たねや」の琵琶ゼリーを買って来てくれたことが忘れられなくて、お供えに
持って行きたかったのですが、最近お店が少なくなっているようで見つけられなくて持って行けませんでした。
入院中、のどが渇いて夜中に食べて生き返っていました。
受付をすませて、棺の中に入れる言葉を書いて渡しました。
私は「いつもありがとう。そのほほえみをいつまでも心にとめて」と書いて渡しました。
それから会いに行って写真が笑っていたこと、そしてなにより、彼女がすごく美しかったので
驚きました。飾られた写真そのもので、83歳なのにしわも全然なくて。小さい頃、映画に子役で出たことが
ありましたが、まるで女優さんのようでした。
祭壇はほとんど白い花で飾られ、少しだけブルーと紫色の花が入っていました。
胡蝶蘭がほとんどで、私は結婚式の時に胡蝶蘭を髪に付けていたその姿を思い出しました。
母の16歳年下の弟のお嫁さんです。
彼女は木下恵介監督の映画「二十四の瞳」で松ちゃんというかなり中心的な役をやったことがありましたが、
女優の道には進みませんでした。彼女の弟さんが電車の中で木下監督に声をかけられ、名刺を渡されて
大船の撮影所に遊びにおいでと言われて二人で行ったとのこと。今でいうスカウトですね。弟さんの方から
先に映画デビューしたとのことです。
叔母の影響で芸能生活をしている孫のHちゃんが係の人が棺のふたを閉めようとしたときに、もうちょっと待って
と声をかけて家族で最後の別れを惜しみました。
家族葬と言われていましたが、多くの方たちに送られて、旅立って行かれました。
なにか悲しいけど、すがすがしいいいお葬式でした。
叔父と叔母は幸せだったのだなと感じられるそんな葬儀でした。
最後の旅立ちを考えさせられるものでした。
今日の命を大切にしようと改めて思いました。
Sep. 2 2023 Kichijyoji
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