8月8日
今年の後半で見に行く展覧会はジャン=ミッシェル・フォロンと田中一村と楽しみにしていたのですが、
なんとAkikoさんから安いチケットが手に入ったと嬉しいお知らせがあって、アルさんも若いころ好きだったと
みんなファンだったのだとわかり3人で見に行くことに。
東京ステーションギャラリーは結構面白い企画があり、時々行くギャラリーです。
待っている間、丸の内北口のお気に入りの建物をまた撮ってしまいました。
アクシデントがあり、グランスタの地下のカフェでアルさんとAkikoさんを待っていました。
フォロンの絵は美しいブルーが多く、優しいトーンなのですが、描いているのは街の中で戸惑う人間や
よく見ると武器だったり、破壊された自然だったり、踏みにじられる人権だったり・・ やさしい絵の中に
静かな抗議がたくさん詰まっているのです。
Fondation Folon より
でもまず第一に彼の色合いと絵がすっと入ってきて好きなのです。でもよく見ると私たちが抱える問題が美しい絵の中に
たくさん見えてきます。
若いころからフォロンのデザインも好きで私が当初のISETAN CardをMIカードに変えないのはフォロンのデザインだからです。
すてきなデザインですよね。
New Yorkerの表紙デザインも素敵です。都市や人々を描いている絵は孤独なのですが、どこか冷たくはなく
暖かさが感じられるのは彼の人柄なのでしょう・・
たくさんの矢印にまかれている人間はまるで自分のことを見ているようでした。
アムネスティに依頼されたり、世界人権宣言のイラストレーションもあまりにもその宣言通りでない世界への
静かな警鐘が響いています。
230余りの作品があり、説明に目を通すと結構見ごたえがありました。
彼の時代は冷戦の時代でしたが、今この時代に私たちに向けられたものだと思いました。現代にフォロンの世界に
想いを馳せることは大切なことではないかと思います。
目となった太陽の絵や地平線、ひとつのハートを目指して綱渡りをする人・・
一瞬星の王子様を連想させるものもありました。 孤独でも寂しさがなく、どこかほのぼのしています。
最初に出ていたルネ・マグリットと同じベルギー出身との説明であのイメージだったのねと納得しました。
日本もお気に入りのようだったらしく、何回も訪日しています。
Akikoさんが就職したての頃、美術関係だったので、フォロン展のために来日していた彼を急遽京都にアテンドする
ことになったお話を聞けておもしろかったです。都ホテルを取っていたのに日本の旅館に泊まりたいと言われて
柊屋を取りなおし、彼女も素敵な体験をしたとか・・ その時はパリでボートで暮らしていたフォロンにパリに来たら
訪ねてと言われていたのに行かなくて今思うと残念だったと・・
見終わってからOAZOの地下で中華ランチを取りながら、健康のこととかアルさんからたくさん
教えていただきました。
まだ時間があったので場所を変えてまたお話の続きを・・
近くにカフェでもと探したのですが、イータリーのマチェドニアに魅かれて・・
子供のころからおいしいものを前にはご機嫌な私です。
美しい色の世界で、とてもいい時間でしたが、集中していたので家に帰ると知らないうちに座ったまま
寝落ちしていました。夕方行くはずだった筋トレはパス。
参考)
美しく詩情あふれるジャン=ミッシェル・フォロンの世界・・それは抑圧や暴力、差別への静かな講義だった
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