庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

夜の散歩

2007-02-13 23:25:56 | 自然
去年の秋にロビンが亡くなって、日課になっていた夕方の散歩がなくなった。自転車でゆっくり20分の道程には、田んぼや畑や溜池や楠の林など、身近な自然と触れ合うための条件がおよそ揃っていて、ホウネンエビの不思議や夕日に輝くエノコロ草の美しさやクスノキの清冽な香りなどを初めて知ったのもこの散歩道だった。

忙しい時や気乗りのしない時などはブツブツ言いながら始める散歩ではあったが、どれだけ多くの驚きや発見をさせてくれたか・・・彼には感謝しなくてはならない。しかし、散歩するのに必ずしも連れ添いは必要ないではないか・・・こんな当たり前のことに思い至って、先日から体が欲するままに同じコースで夜の散歩を始めた。

普通に歩いて30分。ウンチやシッコで止まる必要はないし良い運動にもなる。足首の力を抜いて運びを柔らかくすると上半身も下からの振動を感じ取って気持ちが良い。脚から始まって体全体が喜んでいるのがよく分かる。体が喜ぶと精神も喜ぶ。

一部を除いて灯りはないが、ここは街中の田舎みたいなところだから街明かりの輻射が夜空を照らして暗闇にはならない。それでもよく晴れた日は2等星以上の星は難なく見ることができ、月夜の明かりは身体の芯まで届くような気がする。

今夜は、畑の角のしだれ梅から漂う甘い香りに足を止められた。近づいてよく見るとまだ5部咲きというところだが、やはり例年よりちょっと早い気がする。


コメント
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