碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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読売新聞で、年末年始特番についてコメント

2016年01月15日 | メディアでのコメント・論評

NHK紅白歌合戦2015


年末年始の視聴率、バラエティー好調

「紅白」最低39.2%…スポーツ・格闘技は明暗

各テレビ局が力を入れて編成した年末年始の特別番組。視聴率を見ると、NHK「第66回紅白歌合戦」が歴代最低を記録。毎年恒例のバラエティー番組の好調ぶりが顕著で、スポーツ・格闘技の中継は明暗が分かれる結果となった。目立った番組の視聴率を基に、総括する。(テレビ取材班)

紅白

大みそかの「紅白」は、午後9時から番組終了までの第2部が39・2%と、2007年以来の40%割れとなり、番組が2部制となった1989年以降、最低だった。瞬間最高視聴率は番組終了5分前、勝敗の投票集計中に流れたダイジェスト映像(45・1%)だった。

NHKの籾井勝人会長は7日の定例記者会見で、紅白の結果について問われ、「もし30%に下がったなら深刻に考えなくてはならないが、2014年と比べて数%違っても致命的ではない」と語った。内容についても、「私自身は出来が悪かったとは思っていない。出来栄えと、出て来た数字に感覚的なギャップがあり、数字が間違っているんじゃないかと思うくらいだ」と自信をみせた。

バラエティー

紅白の裏番組でトップだったのは、今回で10年連続の放送となった日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日(みそか)年越しSP」で、第1部が17・6%と安定した力を見せた。

元日のテレビ朝日系「芸能人格付けチェック!」(大阪・朝日放送制作)は、2005年から正月三が日に放送され、08年からは元日放送が定着。今年は18・7%と過去最高を記録。同局系で直後に放送された「相棒 元日スペシャル」(16・7%)を上回った。
同局系では、00年から17年連続で正月に放送されている「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」(2日)も15・0%と好調だった。

スポーツ・格闘技

1月2、3日に生中継された日本テレビ系「第92回東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝)は、2日の往路が28・0%、3日の復路が27・8%。前年よりわずかに数字を下げたものの、他局を圧倒した。元日朝のTBS系「ニューイヤー駅伝2016」も12・9%と健闘した。

一方、大みそかに紅白と同時間帯に放送された格闘技中継は軒並み苦戦。TBS系「史上最大の限界バトル KYOKUGEN2015」(午後10時~10時52分)が9・0%、10年ぶりに大みそかの格闘技バトルに“参戦”したフジテレビ系「RIZIN2015・IZAの舞」(第2部)が7・3%。テレビ東京系のボクシング中継「THE BEST OF BEST」は3・7%だった。 
(視聴率は全てビデオリサーチ調べ、関東地区)

紅白、原点回帰を

元制作者の碓井広義・上智大教授(メディア論)に、年末年始のテレビの感想を聞いた。

「紅白歌合戦」は、民放の人気アニメを特集したり、スター・ウォーズのキャラクターが出てきたり、とバラエティー色が強かった。低視聴率は、見る側に何の番組なのかが伝わらなかった結果だろう。立て直しを真剣に考えるのなら、純粋な音楽番組に原点回帰する必要がある。

民放については、視聴者目線で考えると、大みそかに格闘技をやる必要があったのだろうか。魅力的な対戦カードも見あたらなかった。

日本テレビとテレビ朝日の恒例バラエティーが好調だったが、通常番組にゴージャス感を足した“お手軽番組”だった。数字的な結果は出るが、延々と見続けるべき内容なのだろうか。

TBS「赤めだか」、テレビ東京「信長燃ゆ」と、スペシャルドラマには良作があった。


(読売新聞 2016年01月14日)


産経新聞で、「SMAP解散」についてコメント

2016年01月15日 | メディアでのコメント・論評

NHK紅白歌合戦2015


【SMAP解散協議】
「芸能界への見方変わる」「常識を覆せるか」 
メディア専門家、今後の展開を注視

国民的人気グループ「SMAP」の解散協議の情報に、メディア専門家らからも驚きや戸惑いの声が相次いだ。

「老若男女問わず抜群の知名度を誇る国民的アイドルが解散となれば影響は大きすぎる」

テレビコラムニストの桧山珠美さんは驚きを隠せない様子。芸能界では事務所を円満退社できなかったタレントに仕事が回ってこなくなるケースも多いといい、「仮にこれだけの影響力を持つ彼らでさえテレビに映らなくなるようなことがあれば、芸能界に対する視聴者の見方も変わるし、存在も揺るがしかねない」と話した。

元民放プロデューサーの影山貴彦・同志社女子大教授(メディアエンターテインメント論)は、将来的な解散や個人的活動に理解を示す一方、「お家騒動のような形で傷つける状態は好ましくない」と憂慮する。

今後については「解散しないという結果もあり得る」と予測。例え、分裂が避けられずメンバーが別々の事務所に所属しても、「SMAP」という看板を下ろさず定期的に一緒に活動する可能性を指摘する。景山氏は「SMAPだからこそ常識を覆してほしい」と期待を込めた。

一方で、解散を前向きに捉える意見も。上智大学の碓井広義文学部教授(メディア論)は、「彼らも年齢を重ねた。ファンやメディアは『アイドル』という名目を外し、個々のメンバーが活躍できる場を広げる応援をしてあげてもいいのでは」と語る。SMAPの活動が結成後約30年に及ぶことに触れ、「こうしたグループは世界的にも数少ない。よくぞここまで続けた」と労った。

(産経新聞 2016年01月14日)

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