BSジャパン
「大竹まことの金曜オトナイト」
2015年1月23日(金)
夜11時30分~深夜0時00分
【ゲスト】岡田圭右(ますだおかだ)
「大竹まことの金曜オトナイト」
2015年1月23日(金)
夜11時30分~深夜0時00分
【ゲスト】岡田圭右(ますだおかだ)
<出演者>
レギュラー:大竹まこと、山口もえ、碓井広義(上智大学教授)
進行:繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)
ゲスト:岡田圭右(ますだおかだ)
<番組内容>
◆流出ワイド◆
秘)ヨーグルト!トマトジュースにコーラ!?
アレを温めて飲んで身体ポカポカ
ホットドリンクが流行中!!
◆特捜!オトナイト最前線◆
ニッポン再発見!
社会派!?目指す今井Dが
大晦日大阪までヒッチハイク里帰り!
果たして大晦日中にたどりつけるのか!?
そこには知られざる人情とドラマがあった!
◆文化情報コーナー◆
岡田圭右おススメの映画
初彼女とのデートでいった思い出の作品
『グレムリン』
今週の「もえちゃん」
定員120名の授業「メディアと文化」。
他学部・他学科の学生諸君にもオープンにしているのが特徴です。
秋学期は「実相寺昭雄監督」にスポットを当て、その作品群を解読してきました。
師匠の一人である実相寺監督をめぐる授業が実現できたこと、とても感慨深いものがあります。
まずは、おつかれさまでした!
毎日新聞で、「宝田明さんの反戦の訴えを遮ったNHK」について解説しました。
<特集ワイド>
NHKの番組で
反戦の訴えを遮られた、宝田明さん
「人間として言うべきこと」
NHKの番組で
反戦の訴えを遮られた、宝田明さん
「人間として言うべきこと」
お笑いコンビ「爆笑問題」のNHKでの政治家ネタの却下、昨年末の紅白歌合戦でのサザンオールスターズの演出……テレビと政治を巡る問題の議論がかまびすしい。実は昨年の衆院選のさなかにも、NHKの姿勢を疑わせる「事件」が起きていた。ベテラン俳優、宝田明さん(80)が「あの時は、俳優である以前に人間として感じていることを申し上げたのですが……」と振り返った。【庄司哲也】
◇「間違った選択しないよう選挙で…」にアナ「各自、思うところが」
旧満州引き揚げ時、頭に銃口、腹に銃弾受ける
「『おや? 何か止められるような発言をしたかな』。あの瞬間に浮かんだのは、そんな疑問でした」。初主演作品「ゴジラ」(1954年)の公開当時のポスターを飾った東京都内の事務所。銀幕のスターらしい落ち着いた口調で宝田さんは語り始めた。
その問題が起きたのは昨年12月3日、NHKの情報番組「ゆうどき」(午後4時55分〜6時)への生出演時。
「人生ドラマチック」というコーナーで、宝田さんは自身の近況や「ゴジラ」への思いとともに、幼少期を過ごした旧満州(現中国東北部)のハルビンでソ連軍の侵攻を受け命からがら日本に引き揚げた体験を披露し、「戦争は人間の大罪」と語った。そして、女性アナウンサーから「戦争を全く経験していない世代に伝えたいことは」と問われると、こう述べた。
「無辜(むこ)の民が無残に殺されるようなことがあってはいけませんね。国家の運命というのは、たかが一握りの人間の手によってもてあそばれている運命にあるんですよ。だから間違った選択をしないよう、国民は選挙を通じて、そうではない方向の人を選ぶのか、あるいはどうなのか……」
宝田さんが言葉を継ごうとすると、聞いていた男性アナウンサーが突然、「その辺は各自、思うところがあるでしょうから、個々の選択がありますけどね……」と、制止するかのように割って入った。
さらに「戦争を知っている世代として、これからもいろんな演技を見せていただきたいです。ありがとうございます」と、コーナー終了を“宣言”してしまったのだ。
だが、コーナーは終わらなかった。いったんは「そうですね」と応じた宝田さんが再び口を開き、きっぱりと言い切った。「声を大にして、戦争は絶対起こしちゃいけないということをメッセージし続けていきたいと思います」。ぎこちない空気の中、ようやく画面が切り替わった。
当時の心境を宝田さんが説明する。「最後の、大きなピリオドを打つ言葉が言えずに止められたという気持ちは確かにありました。だから、これだけは言わせてもらいたいと……」。事前にNHK側から発言内容などへの注文は一切なかったという。
<宝田さんナイス><リスペクトします>。ネット上では「制止」にもひるまず信念を語った俳優への称賛が飛び交った。宝田さんが仕事で名古屋を訪れると、年配の女性たちに囲まれ「見ましたよ。よくぞ言ってくれました」と拍手される一幕もあった。
一方、NHKの姿勢については<必ずしも安倍政権批判とは言えないだろ。いちいち問題にするなよ><「間違った選択をしない政治家を選ぶべき」。言ってることは至極まともだよね>などの否定的なネット意見があった。
男性アナウンサーはなぜ、発言を遮ろうとしたのか。
問題の放送は衆院選の公示日の翌日だった。宝田さんは慎重に言葉を選びながら「反戦」を訴えたが、男性アナは話が選挙に及んだことに驚き、特定の個人名や政党名が出るのを危惧して“自主規制”した可能性はある。昨年は、安倍政権が憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をした年でもあった。
碓井広義・上智大新聞学科教授(メディア論)は「ゆうどき」放送の2日後、ある民放系BS放送の番組で宝田さんと一緒になり、じかに戦争体験を聞いた。
「宝田さんは引き揚げの際にソ連兵から頭に銃を突きつけられ、腹に銃弾も受けている。『戦争は大罪』も『無辜の民を殺してはならない』も、イデオロギーではなく体験に基づいた当たり前の主張です。そうならないように正しい選択をしようと言っているだけなのに、選挙に言及したから一律にダメというのはおかしい」と、疑問を投げかける。
問題の背景として、籾井勝人NHK会長の「政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかない」といった発言や、自民党がNHKや在京民放テレビ局に送った選挙報道の「公平中立」を求める要望書(昨年11月20日付)の影響を指摘する。
「籾井会長は『個人的な発言』としていますが、トップの意向が作用しないわけがない。そこに自民党の要望書が心理的圧力として加わり、現場が勝手にそんたくしたのではないか。そもそも要望書は『法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、または規律されることがない』と番組編集の自由を保障した放送法3条に抵触しかねません。NHKの過剰反応ぶりには、息苦しさを感じますね」
宝田さんの発言への「制止」についてNHKに見解を尋ねたが「個別の内容については、お答えしていません」との回答だった。
「これは見えざる大きな力ですね」。宝田さんの表情が曇ったのは、NHKが「爆笑問題」の政治家ネタを却下したことを伝える記事を見せた時だった。「政治家をネタにしたコントやパロディーを笑ってくれるなら、国民も、その社会も健全だと言えるんじゃないでしょうか」。そして「私にも似たことがあったんです」と打ち明けた。
数年前、NHKのバラエティー番組内のコントで、ある国会議員役を務めた。台本にどう演じるかは書かれておらず、思案の末、アドリブで時の首相、麻生太郎氏の口調をマネして演じてみた。ところが、スタッフが飛んできた。「面白いのは分かるんですが、今は微妙な時期なのでで……」と小声でささやかれ、結局、別のキャラクターを演じた。
「どんな職業でもそうかもしれませんが、(不特定多数の)皆さんがお客さまですからね。こんな発言をすると観客が減るとか、あの人に嫌われるとか、そんな短絡的な理由から、お利口さんにして口をつぐみ、八方美人的に生きてきたんです。でもね……」と俳優は続けた。
「60歳を過ぎた頃から、自問するようになったんです。『おい、いつまでもノンポリでいられるのか、宝田よ』と。俳優は後から身につけた職業。だったら生身のお前の意見はどうなんだ、人間として何を言わなきゃいけないんだ、と。それからは、言うべきことは言ってきたつもりです。もちろん、先日のNHKの番組でもね」
「物言えば唇寒し」。そんな出来事が芸能界で相次いでいる中、大俳優が自らの信念で語る言葉と、その重みに圧倒される。
(毎日新聞 2015年01月21日 東京夕刊)
戦争体験を伺った、BSジャパン「大竹まことの金曜オトナイト」
日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。
今週は、「問題のあるレストラン」(フジテレビ)を取り上げました。
フジテレビ「問題のあるレストラン」
期待大!働く女性への声援ドラマ
期待大!働く女性への声援ドラマ
「いい仕事がしたい」と思うのは男性も女性も同じだ。そのために頑張ったりもする。ところが会社はまだまだ男性中心。女性たちはパワハラやセクハラなどに耐えながら働いている。
しかし人格どころか人としての尊厳まで踏みにじられては黙っていられない。女性たちは力を合わせて反撃に出る。真木よう子主演「問題のあるレストラン」(フジテレビ系)はそんなドラマだ。
真木が勤めているのは飲食会社。高校時代の友人で同僚でもある女性が、あまりにひどいセクハラを受ける。自分のことでは我慢していた真木も激怒し、「バケツで水かけ」という復讐を決行。クビになってしまう。
第1回では、そこまでの経緯を真木に関わりのある女性たちが語っていた。彼女たちは、会社が経する店のすぐ近くでレストランを開くという真木の企てに参加する面々であり、各々の“問題のある”キャラクター紹介も兼ねていた。さすが坂元裕二の脚本だ。
座長である真木はもちろん、チームのメンバーも実にパワフルだ。映画「私の男」の二階堂ふみ、朝ドラ「あまちゃん」の松岡茉優、同じく朝ドラ「ごちそうさん」の高畑充希など若手女優の競演となっている。
真木と坂元とスタッフには、「最高の離婚」という実績がある。笑って泣ける、働く女性への声援ドラマとして期待大だ。
(日刊ゲンダイ 2015.01.21)
Aクラス
Bクラス
グループで映像制作を行う「テレビ制作1」。
最終日の今日は発表会でした。
全体テーマは「ソフィア文学館」。
作家とその作品を紹介する番組というコンセプトで、それぞれに作り込んだ映像作品5本が完成しました。
今度のオープンキャンパスで公開する予定です。
まずは、おつかれさま!
解説した、週刊新潮「菊池桃子」再ブレイクの記事全文が、新潮社のサイトにアップされたので転載しておきます。
「菊池桃子」なぜか46歳の再ブレイクで
離婚して本当に大正解だった
離婚して本当に大正解だった
何故かタレントの菊池桃子(46)が売れている。2012年に離婚。大学院にも進み、現在は母校の客員教授を務めるが、今やテレビにラジオ、講演などに引っ張りだこ。再ブレイクである。離婚は大正解だったか。
今年に入っても菊池桃子は連日のようにテレビに出っ放しだ。
1月4日『人生の楽園傑作集』(テレビ朝日系)、5日『はじめてのおつかい 爆笑! 25年記念スペシャル』(日本テレビ系)、7日『トコトン掘り下げ隊! 生き物にサンキュー!!』(TBS系=再放送)という具合。さらには12日と19日の2週にわたり、NHK総合『鶴瓶の家族に乾杯』に出演して、笑福亭鶴瓶と香川県坂出市を訪れる。
テレビだけではない、講演会の依頼も引きも切らない。昨年12月だけでも、テレビやラジオの合間を縫って、千葉、広島、静岡、岐阜と全国各地を駆け回っている。それにしても、46歳の元アイドルがどうして売れに売れるのだろうか。
「菊池桃子と同年代の元アイドルタレントは現在、ママタレやママドルと呼ばれていますが、彼女のように大学院まで行って学び直した人は見当たりません。彼女は所謂、普通のママタレたちとは一線を画します」
とは上智大学の碓井広義教授(メディア論)。
「法政大学大学院で修士課程を修了した後、母校の戸板女子短大の客員教授として、生涯学習についての講義を持つようになった彼女は“生涯学習タレント”と呼ぶべきかもしれません。このような分野で活躍するタレントは他にはいません」
■歌手としても
希少ゆえ、引く手あまたなわけだが、実は彼女、もともとは芸能界にそれほどの執着は持っていなかったという。
「彼女は80年代を代表するアイドルの一人でしたが、この世界にはさほど特別な思いはなく、むしろ結婚して子供が出来たら引退したいと考えていました。プロゴルファーの西川哲と結婚して、長男、長女をもうけ、そのまま専業主婦にもなれるはずでした」
とは芸能担当記者。
「しかし、結婚当初は夫の仕事が順調だったものの、試合で稼げなくなり、次第に遊び歩き、女遊びをして借金も抱えるようになった。彼女は子供たちのためにずっと耐えていたのですが、結局、12年に離婚しました」
彼女は家庭を支えるため、タレント活動を行なってきたが、その一方、離婚前から次のステップヘの準備を行なっていた。大学院への進学である。
「修士号を得たのは、彼女なりに考えての自己投資のはず。その選択は間違っていない。非常に賢い。他のママタレのように賞味期限切れになることもない」
とは先の碓井教授だが、芸能デスクは言う。
「とにかく、彼女はアイドル時代から今に至るまで、離婚は別にしてスキャンダルが一切ないのが強み。同性からも支持を得られるし、男性からも、アイドル時代の可愛さを持ち続けているので好感されています。昨年末の鈴木雅之のクリスマスディナーショーに出演してデュエットを披露しました。今年は歌手としても注目されそうな勢いです」
この活躍を見れば、離婚は大正解というしかない。
(週刊新潮 2014年1月15日号)
先週から、「週刊新潮」の書評欄が変わりました。
いわばリニューアルです。
全体として、<署名入り>の書評が並ぶことになったのです。
大森望さん、豊崎由美さん、香川二三郎さん、東えりかさんなど錚々たる方々と共に、私も書き手の一人として参加させていただくことになりました。
私の担当は「文庫」と「ノンフィクション」で、随時掲載ということになります。
短い書評である「十行本棚」も、これまで通り、週に何冊か寄稿していきます。
というわけで、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
『大脱走~英雄〈ビッグX〉の生涯』
サイモン・ピアソン:著、吉井智津:訳
小学館文庫
映画『大脱走』が公開されたのは1963年。東京五輪の前年だった。スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームス・コバーンといった面々がナチスの捕虜収容所から集団脱走を図る物語だ。
この映画は実話に基づいている。昨年8月に亡くなったリチャード・アッテンボローが演じる脱走計画のリーダー<ビッグX>にも実在のモデルがいた。それが英国空軍のロジャー・ブッシェル少佐だ。入隊前は若き法廷弁護士だった。
本書は本邦初訳となる長編ノンフィクション。ロジャーの遺族が保存していた本人の手紙、各種公文書、そして生存者たちの証言などによって、恋と戦争に生きた34年の生涯と大脱走の全貌が明らかになる。
『下品こそ、この世の花~映画・堕落論』
鈴木則文
筑摩書房
著者は菅原文太のヒット作『トラック野郎』シリーズなどで知られる映画監督だ。昨年5月に亡くなったが、このエッセイ集には熱い娯楽映画愛が遺されている。「この世は義理と人情」と言い切り、「連帯」を偽善用語として拒否する。畏友・上村一夫の装絵が美しい。
『書きたいのに書けない人のための文章教室』
清水良典
講談社
文芸評論家で大学教授の著者が伝授する文章術。出来事ではなく体験を描く。立派な意見も不要だ。文章の個性とは? アドバイスは具体的で丁寧。何より上から目線でないことが嬉しい。書くことによって初めて生まれる「自己」もある。文章は心の発掘作業なのだ。
『面白くて眠れなくなる社会学』
橋爪大三郎
PHP研究所
社会学は社会をまるごと考察する学問だ。大勢の人たちの共通点と法則性を探るが、観察対象の中には自分もいる。戦争、憲法、資本主義、家族、正義、宗教、そして死。学術用語を排し、話し言葉で社会を解読していく本書は、ものの見方を変えてしまうかもしれない。
(週刊新潮 2015.01.15号)