碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

「東京ドラマアウォード」助演男優賞、鈴木亮平のポテンシャル

2015年10月24日 | メディアでのコメント・論評



日刊ゲンダイに、「東京ドラマアウォード2015」の助演男優賞を受賞した、俳優の鈴木亮平さんに関する記事が掲載されました。

この記事の中で、解説しています。


東京ドラマアウォード席巻
鈴木亮平「世界で勝負」の可能性

俳優の鈴木亮平(32)が「東京ドラマアウォード2015」の助演男優賞に輝いた。NHK朝ドラ「花子とアン」で演じたヒロイン(吉高由里子)の相手役、そしてTBSテレビ開局60周年記念作品「天皇の料理番」での主人公(佐藤健)の兄役と、大作2本での演技が評価されての受賞。

同アウォードは14年7月から今年6月までに国内で放送された全作品を対象とし、〈世界に見せたい日本のドラマ〉を選奨するもので、助演賞をゲットしたとなれば“世界で勝負できる日本の俳優”としてのお墨付きを得たといったところだろう。今年で役者歴8年目。東京外語大卒で語学堪能で知られるが、この1年間は国内のドラマ界に大きな存在感を印象づけた。

「朝ドラヒロインの相手役は伝統のある役柄。花子さんへの愛情だけを考えて演じました。『天皇の料理番』も愛情の大切さを教えてくれた。スタッフも俳優も愛情を注いで取り組みました」

21日に行われた授賞式後の囲み会見では、愛情という言葉を連呼して喜びを語っていた。朝ドラ放送中には鍛え抜いた肉体美を披露したヌード写真集を出し、アマゾンでは発売初日に売り切れになったことが話題に。

しかも、「演技力も特筆すべきものを持っている。朝ドラの主人公はあくまでヒロインであり、相手役は主人公を輝かせる絶妙のアシストが求められる難役。バランス感覚が問われますが、鈴木亮平という役者は作品に貢献しながら、見事に自身の株も上げました。芝居や雰囲気にギラついた感じはなく、ひと言でいえばクレバー。今後は彼の演じる悪役を見てみたい」(上智大学教授の碓井広義氏=メディア論)。

10月期クールはTBS系ドラマ「結婚式の前日に」で香里奈(31)扮する病に侵された主人公のフィアンセ役として出演。今月31日公開の主演映画「俺物語!!」では短期間で体重を30キロ増やす妥協しない役づくりが注目された。肉体改造に妥協しないストイックな一面が、和製クリスチャン・ベールともいわれるゆえん。英語ペラペラで変幻自在の体形……“世界のスズキ”がハリウッドデビューする日も遠くない。

(日刊ゲンダイ 2015.10.23)


【気まぐれ写真館】 「現代文化としてのスポーツ」メディア編 2015.10.23

2015年10月24日 | 気まぐれ写真館





ビジネスジャーナルで、エイベックスの「JASRAC」離脱を解説

2015年10月23日 | メディアでのコメント・論評



エイベックス離反でJASRAC「不信」露呈
音楽業界のJASRAC「離れ」加速か

一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の牙城が崩されるかもしれない。

浜崎あゆみや安室奈美恵、EXILEなどのアーティストを抱えるエイベックス・グループ・ホールディングス(以下、エイベックス)が、JASRACに委託していた約10万曲の楽曲管理を、系列会社のイーライセンスに移すことが明らかになった。

JASRACは、放送局やレコード会社をはじめ、カラオケ店、飲食店などから著作物の使用料を徴収、著作権者に分配する業務をほぼ独占している。放送の場合は放送事業収入の1.5%、CDの場合は税抜き価格の6%を受け取ることで、JASRACの管理楽曲を自由に使用できる権利を与える「包括徴収方式」を採用している。

しかし、著作権管理がJASRACの独占状態にあることで、放送局やレコード会社との立場は対等であるとはいえず、「音楽業界の活性化を妨げている」という指摘があるのも事実だ。

今年4月には、最高裁判所がJASRACと放送局などとの契約方式について「他業者の参入を妨げており、独占禁止法違反の疑いがある」「市場支配力の維持や強化のため、正常な競争手段を超えて、包括徴収方式での事業を行った」という判断を示していた。

上智大学文学部新聞学科教授(メディア論)の碓井広義氏は、音楽市場における著作権管理について、以下のように語る。

「音楽産業におけるJASRACのこれまでの“功績”は、ひとまず置いておきますが、基本的にJASRACは音楽の利用方法ごとに均一料金的かつ非差別的に利用許可を与えてきました。しかし、創作者や音楽事業者が、そこから生まれる利益も含めて『楽曲というオリジナルコンテンツが持つ価値をより高めよう』と思った時、JASRACが独占していることによって阻まれてしまいます。実質的に、JASRAC以外の著作権等管理事業者が存在しないからです。

著作権の重要な機能のひとつに、創作者および創作者を支える人たちの収入を確保することがあります。著作権管理事業で約99%の圧倒的シェアを持っているJASRACですが、その集中管理が創作者のビジネスにとって本当に有効かという視点で見ると、現状を見直す動きが起き始めたのは、当然の流れかもしれません。メディア環境の変化により、CD市場はかつてのように大きな利益を生まなくなりました。今回の問題の背景には、音楽事業者の今後の生き残りを賭けた戦略があると思います」


不透明なJASRACのお金の流れ

今回、エイベックスが楽曲管理を委託するイーライセンスでは、CDの場合の使用料は5%でJASRACの6%より安い。管理事業者への手数料が安くなれば、著作権者への還元が増え、放送局やレコード会社のコスト削減につながり、消費者への商品およびサービス提供も安くできる。

「JASRACは入ってきた使用料をどう振り分けているのか、公開していません。そのため、音楽事業者の間には『本当に著作権者に還元されているのだろうか』という疑問や不信感が、以前からありました」(碓井氏)という背景も、今回の“JASRAC離れ”の一因であることは否めないだろう。

いずれにせよ、エイベックスに追従する動きが広がるかどうか、その動向に注目したい。

(ビジネスジャーナル 2015.10.20)

土曜ドラマ「破裂」は、大人にはこたえられない医療サスペンス

2015年10月22日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載している、コラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、NHK土曜ドラマ「破裂」について書きました。


NHK土曜ドラマ「破裂」
オトナには堪えられない秀逸医療サスペンス

現在、原作=久坂部羊のドラマが2本、同時に放送されている。フジテレビ系「無痛」と、NHK土曜の「破裂」だ。大阪大学医学部出身の医師でもある久坂部。ドラマに登場する、「医者は3人殺して初めて一人前」といったセリフにもリアリティーがある。

舞台は帝都大学病院。心臓外科の准教授・香村(椎名桔平)が、老化した心臓を蘇らせる画期的な治療法を開発する。最初の被験者は国民的俳優で、香村の実の父親でもある倉木(仲代達矢)だ。手術は成功するが、致命的な副作用が判明する。時間が経つと心臓が破裂してしまうのだ。

教授の座を切望する香村は、事実を隠しながら研究を進めることを決意。ギラついた芝居で医師の暗黒面を表現する椎名がいい。

一方、香村を操ろうとするのが官僚の佐久間(滝藤賢一)だ。狙いは、超高齢化社会の解消。滝藤はダブル主演かと思わせる怪演で、策士・佐久間と一体化している。

昨年の「医龍」(フジテレビ系)も手掛けた浜田秀哉の脚本は、原作を巧みにアレンジしながら、香村と佐久間の対決軸を鮮明に打ち出していく。

そもそも医療サスペンスには、「命に関わる」という大前提からくる緊迫感がある。そこに医療行政をめぐる国家的陰謀が加わり、奥行きのある物語となった。主人公も含め悪人と呼べそうな連中が並んでいるのもオトナには堪(こた)えられない。

(日刊ゲンダイ 2015.10.21)

高島彩の「今後」はどうなる!?

2015年10月21日 | メディアでのコメント・論評



週刊新潮で、高島彩の「今後」について、コメントしました。


「徹子の部屋」を借りて
「高島彩」旅立ち宣言

チノパン、アヤパン、ショーパン、カトパン。どれもみんな、フジテレビが誇る歴代の女子アナウンサーのニックネームであります。

パン屋さんじゃあるまいし紛らわしい、なんて話はともかく、この中で唯一、フリーとなっても不動の人気を誇るのが、アヤパンこと高島彩アナウンサー(36)。

これまで、フジ以外の番組には出演することがなかったが、10月7日のテレビ朝日系「徹子の部屋」に登場したことから、“他局解禁”かと話題なのである。

彼女の出演歴を見ても、2010年にフジを退社後、現在までレギュラー出演する「平成教育委員会」「池上彰緊急スペシャル!」の2本を含めて、すべてお台場で撮影されたものばかり。

トットちゃんとのトークでは、“フジテレビに育ててもらったという気持ちが強く、フジテレビに出ている自分しかイメージしたことがなかったのですが、退社してもう5年。そろそろ新しい世界をと思っていた”なんて告白もあった。

上智大学の碓井広義教授(メディア論)が言う。

「アヤパンは元来、アナウンス力もあって親しみやすい。加えて、母としての育児経験も得た。そういった部分を活かせば活躍の場は十分あります。問題は、テレビ局の側。厳しいご時世ですから、どれだけ彼女を受け入れられる番組があるか」


彼女の事務所には、元フジでひと回り先輩の八木亜希子アナがいるが、昨年始まった初のテレ朝でのレギュラー番組は、改編を繰り返し深夜枠で踏み止まっている。アヤパンも、そろそろアラフォー世代――。

(週刊新潮 2015年10月22日号)


週プレで、フジテレビのバラエティ番組についてコメント

2015年10月20日 | メディアでのコメント・論評


秋の改編と新番組に関する、「週刊プレイボーイ」の記事の要約が、「週プレNEWS」にアップされました。

この記事の中で、フジテレビのバラエティ番組についてコメントしています。


迷走を続けるフジ、
未だにお金を使えば面白くなると思ってる?

大きな目玉がなかったため、話題に乏しかった秋の番組改編。

その中である意味、攻めの姿勢を見せたのがフジテレビ。ゴールデン帯で『優しい人なら解ける クイズやさしいね』『世界の何だコレ!?ミステリー』『巷(ちまた)のリアルTV カミングアウト!』という3つの新番組を立ち上げたのだ。

視聴率が低迷するフジとしては是が非でも巻き返しを図りたいところだが、上智大学文学部新聞学科の碓井広義(うすい・ひろよし)教授は番組キャスティングに疑問符を投げかける。

「『クイズやさしいね』は火曜日放送で、MCはウッチャン(内村光良)。月曜日にもゴールデン帯のバラエティ『痛快TV スカッとジャパン』の司会を務めているので、ウッチャンは2日連続の出演となる。MCの人気に頼る形で視聴率を稼ごうという思惑が透けて見えてしまう。これは番組内容に自信が持てない表れでもあるのではないでしょうか」


実際、9月末に深夜枠で『クイズやさしいね』のパイロット版を放送したのだが、評判はイマイチだった。

「アシスタントに加藤綾子アナを起用するなど、かなり気合いが入っていたんですが、フタを開けてみれば、ただのクイズ番組。キモである“やさしい”の基準が曖昧(あいまい)すぎて、内容はかなりブレブレでした」(テレビ評論家・朝日富士夫氏)

新番組の他にも、フジは日曜日の19時から22時まで「日曜ファミリア」という3時間枠を新設。特定のレギュラー番組を置くのではなく、週替わりで特番を放送していくという。フジ局員が話す。
「日曜日のゴールデン帯は日テレの独壇場。これまで幾度となく勝負を挑んだものの、そのたびに返り討ちに遭っていたんです。もう打つ手がないのが正直なところ。特番で回して、いずれレギュラー番組に採用できるヒット番組が奇跡的に生まれれば…」

元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏は、こうタメ息をつく。

「特番はそのたびにスタジオセットを組まなければいけないですし、出演者も毎回替わるからレギュラー番組に比べると余計にギャラがかかる。フジの上層部が未だに『お金を使えば面白い番組ができる』と思っているとしたら、視聴率回復なんて夢のまた夢でしょう」

(週プレNEWS 2015年10月19日)

【気まぐれ写真館】 ひとやすみ(TBS BooBo Cafe) 2015.10.19

2015年10月19日 | 気まぐれ写真館

NHK大河ドラマ「放送期間半年」の検討

2015年10月18日 | メディアでのコメント・論評



東京新聞に、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」撮影終了の記事が掲載されました。

この記事の中で、解説しています。


花燃え尽き涙 NHK大河 撮影終了

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の撮影が終了した。昨年八月の撮影開始から一年二カ月。ヒロインを演じた井上真央は「こんなに成長できた作品はない。作品に携わったすべての方に感謝申し上げます」と万感の思いを語った。 (鈴木学)
 
「泣き顔は撮らないでください」
共演者から贈られる花束にも、ねぎらいの言葉にも笑顔でこたえていた井上だったが、「厳しい意見も耳にしました」と言葉を発した途端、それまで見せなかった涙があふれた。苦戦している視聴率。「主演としてできることは何か」を毎日のように考えたといい、「私にできることは、誰に何を言われても堂々と立っていることと思いながらやっていました」と撮影中の思いを明かした。

井上が演じたのは、幕末の長州藩士の吉田松陰の妹・文(後に美和と改名)。兄の松下村塾に集う志士たちを支えながら幕末を乗り越え、明治の世へと生き抜く姿を描いている。

主人公について「何かを成し遂げた偉人ではなく、普通の人」と井上。「きらびやかな姫をやってみたいなと思っていたのですが、私らしいかな」などと思って引き受けたが、不安、葛藤があり、体調を崩したりもしたという。そんな時は察知してくれる人がいて励まされ、人の優しさをあらためて感じた。「悩んで戦って励まし合う中で得た絆、もらった言葉は宝物になった」と胸を張った。

ラストカットは、最終回(十二月十三日放送予定)のラストシーン。現場には松陰役の伊勢谷友介、最初の夫・久坂玄瑞役の東出昌大らも駆けつけた。母・滝役の檀ふみから「真央ちゃんほど尊敬され、信頼され、愛された大河の主役はいなかったと思う」などとたたえられた。

撮影をすべて終え、井上は「燃え尽きてしまいそうで、明日からダメ人間になってしまいそう」とホッとした表情も見せた。

◆放送期間半年 検討しても…

「花燃ゆ」は大河ドラマでは珍しく、視聴率が10%を下回る回もあった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。最近は上向きではあるが、伸び悩みが解消されたとはいい難い。コラムニストで放送作家の山田美保子さんは、現代は“損”を激しく嫌うため、低視聴率が報じられると自分で面白いかどうかを判断する前に見るのをやめてしまう傾向にあり、「報道に引っ張られた部分は大きいと思う」と言う。

上智大の碓井広義教授(メディア論)は、歴史上の人物を取り巻く人を主人公にする場合には物語の面白さで作品を引っ張る必要があるが、その魅力に欠けていると指摘する。主人公選びの重要度は増すとともに、生活様式の変化などから「何が何でも1年なのか、半年という選択はあるのか、検討してもいい時期では」と話す。

(東京新聞 2015.10.17)

10月の入試 2015.10.17

2015年10月18日 | 大学



書評本: 近藤正高 『タモリと戦後ニッポン』ほか

2015年10月17日 | 書評した本たち



だいぶ涼しくなりました。

「読書の秋」とは言いますが、世の本好きの皆さんには季節も無関係だと思います。

「読書の四季」ってのもヘンですが、『この作家この10冊』に出てくる、50人の作家と500冊など眺めていると、1年中、読んでいたくなります。




「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。

近藤正高 『タモリと戦後ニッポン』
講談社現代新書 994円

昭和20年生まれのタモリ。その歩みは戦後70年と重なる。福岡在住の勤め人が、いかにしてタモリとなり、自称「国民のオモチャ」にまで到達したのか。時代背景、メディアや文化の状況、そして人との出会いまでが徹底検証される。評伝と現代史の見事なコラボだ。


本の雑誌編集部:編 『この作家この10冊』
本の雑誌社 1849円

「作家の10冊」は、創刊40周年を迎えた「本の雑誌」の人気連載だ。本書には大江健三郎、開高健から村上春樹まで50回、500冊分が収められている。選者とのマッチングの妙でどんな10冊が並ぶか、予想した上で読むのも一興。渡辺淳一も「失楽園」だけではない。


辰野 隆 『フランス革命夜話』
中公文庫 799円

仏文学者としての学識と豊かな人間性に裏打ちされた名随筆集だ。元本の出版は昭和33年。登場するのは、ロベスピエールなどフランス革命の主役たちと、『フィガロの結婚』の作者・ボーマルシェだ。激動の時代を生きた彼らの人物像が、時を隔てて鮮やかに甦る。


半藤一利、宮部みゆき 『昭和史の10大事件』
東京書籍 1296円

二・二六事件を舞台とする『蒲生邸事件』の作家と、博覧強記の歴史探偵が、昭和金融恐慌から宮崎勤事件までを語り合う。興味深いのは憲法第九条をめぐる話。昭和3年の「不戦条約」が示され、押しつけ論議に疑問を呈している。複眼で捉える歴史はスリリングだ。


成毛 眞 
『教養は「事典」で磨け~ネットではできない「知の技法」』

光文社新書 799円

書評サイト「HONZ」代表が勧める事典活用法だ。「ある分野の素人には、その分野を学んでいく過程を楽しむ権利がある」という。編者の個性が前面に出た事典は意外と古びない。小刻みな知のインプットを行うのに最適だ。図鑑もまた有効な教養書だと知る。

(週刊新潮 2015.10.15号)

毎日放送・三村景一社長の来訪

2015年10月16日 | テレビ・ラジオ・メディア


毎日放送(MBS)の三村景一社長が、四谷キャンパスに立ち寄ってくれました。

私のテレビマンユニオン時代、お互いにディレクターの頃から、約30年という長いおつき合いになります。

2年前、大阪のMBSで会って以来ですから、直接歓談するのも久しぶり。

あの時は、常務でした。

大学の同期ということもあり、ずっと前から「早く社長になれ!」と言っていたのですが、今年、本当になっちゃった(笑)。

こういうのは、自分で「なる」ものではなく、まわりが「する」んですね。

MBSは、ふさわしい時期に、ふさわしい人物を選んだと思います。

社長業は大変かもしれませんが、MBSのみならず、放送界全体を、ぜひいい方向へ引っ張っていって欲しいです。

頑張れ、三村社長!



「テレビ制作」の授業も見学



『家、ついて行ってイイですか?』は、この秋、注目の1本

2015年10月15日 | メディアでのコメント・論評



秋の改編と新番組に関する、「週刊プレイボーイ」の記事の要約が、「週プレNEWS」にアップされました。

この記事の中で、テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』についてコメントしています。


秋の番組改編で見るべきは『じゅん散歩』と
テレ東お得意の深夜低予算
“異色ドキュメンタリー”

秋の番組改編に伴い、民放各局で新番組が次々とスタートしているが、全体を見回すと、例年と比べて、そこまで大きな動きがなかった印象だ。
しかし、それでも注目したい新番組はある。

それはスタジオでセットを作りこんだ「バラエティ」ではなく、街中にカメラを持ち込み、タレントや一般の人々の生な反応をカメラに収める「ドキュメンタリー」番組だ。

特にテレビ東京は、予算の少なさを逆手にとって、こうした独自路線の番組を作り続けている。この秋から新たにレギュラー化された深夜番組『家、ついて行ってイイですか?』も、そのひとつだ。

上智大学文学部新聞学科の碓井広義教授が、番組の魅力を熱く語る。

「過去に特番や期間限定で放送されていた番組で、これがとにかく面白い。終電を逃した素人の家についていくという単純なアイデアなんですが、行き当たりばったりの人間ドキュメンタリーにもかかわらず、笑いアリ、感動アリの構成に仕上がっている。これはもう絶対に見逃せません!」


こうした「ドキュメンタリー」番組は、ここ数年ブームとなっている。中でも各局で増えてきたのが、タレントが街をぶらぶら歩いて人々と交流する“散歩番組”だ。

しかし、散歩番組は内容がシンプルな分、出演者の個性に番組の面白さが左右されやすい。そうした中、今秋の番組キャスティングで秀逸だったのは、高田純次が出演する『じゅん散歩』だろう。

コラムニストの今井舞氏も「毎日見るのが楽しみ」と大絶賛している。

「前番組の『若大将のゆうゆう散歩』では、加山雄三が上から目線で地元の人に接したり、ほとんど歩かなかったりと、見ていてイヤ~な気分になることもあった。その点、高田純次はこの番組でもテキトーぶりを発揮。何せ散歩中、銀座で女のコをナンパしようとしていましたからね(笑)。とてもセンスあるキャスティングだと思います」

『家、ついて行ってイイですか?』はアイデア勝負、『じゅん散歩』は演者の個性で勝負と、それぞれ狙いは違う。しかし、予算をかけて作りこんだバラエティ番組が若者世代にウケにくくなっている今、予想外のハプニングも番組の要素として取り込んでいく「ドキュメンタリー」番組が、かえって新鮮なものとして受け入れられているのかもしれない。

(週プレNEWS 2015年10月14日)


日テレ「偽装の夫婦」は、刺激的でトリッキーな仕掛け!?

2015年10月14日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今回は、日本テレビ「偽装の夫婦」について書きました。


日本テレビ「偽装の夫婦」
“普通の人”がほぼ不在

秋ドラマの中で注目度も高い「偽装の夫婦」。

第1のポイントは、遊川和彦のオリジナル脚本である。大ヒット作「家政婦のミタ」(日テレ系)は4年前。その後のNHK朝ドラ「純と愛」も、「○○妻」(同)もやや肩透かしだったからだ。

図書館司書のヒロ(天海祐希)は、才色兼備のせいで妬まれたり、疎まれたりしてきた。今は自分の能力を封印し、他者と距離を置いて暮らしている。連ドラ主演は久しぶりの天海だが、芝居場での“支配力”に衰えはない。出てくるだけで画面がぐっと引き締まる。

そんなヒロが25年ぶりに元恋人・超治(沢村一樹)と再会。彼はいきなり自分がゲイだと告白し、余命短い母親(富司純子)のためにと“偽装結婚”を依頼してくる。

さらに、超治が勤める幼稚園に娘を通わせる母親(内田有紀、好演)は、ヒロに向かって「あなたが好き」などと言い出す。ゲイに続いてレズ? そしてDVも登場しそうだ。なかなか刺激的でトリッキーな仕掛けではないか。

またヒロの叔母(キムラ緑子)、その息子(佐藤二朗)や娘(坂井真紀)も尋常ではない。気がつけば、このドラマには“普通の人”がほぼ不在。ヒロインを揺さぶる、遊川流のエグイからみが期待できそうだ。

大人のラブストーリーを標榜しているが、そんなヤワなもんじゃないぞと思わせるに十分な初回だった。

(日刊ゲンダイ 2015.10.13 )




【気まぐれ写真館】 インターバル

2015年10月13日 | 気まぐれ写真館

【気まぐれ写真館】 48年のつき合い

2015年10月13日 | 気まぐれ写真館

中学校のクラス会で