katsuまるはだかぁ 芸術家への道

モザイクアート一直線のkatsuの日記

ご新規さん教室の2日目で完成と意外な来客

2010-07-14 23:22:58 | モザイク教室
まずゲゲゲ。俺もかなりの馬鹿だけれど、相当だねゲゲゲも。
テレビを越える漫画の注文に編集者がOKを出したにも関わらず、その人の一言に

キャラクタ-を描き変える・・・まっ普通と言えば普通なんだが、自分の時には
あんまり気にならないが、人の事だとやってるわっ・・・って思うのね。

その後、洗濯したのが敗因・・・お客さんを少し待たせてしまった・・・大失敗。

さて今日はいよいよバックをやって完成・・・2回でね。
すると、しょっぱなにハ-トが切りたいって言うのね。ん・・・何とかなるだろうが

ひとまず練習がてらに、黄色のタイルで切って貰った。しばらく空いていたし、
久しぶりだから、思い出して貰う為にもね。

それが意外と上手く切ったので、それじゃあと赤とオレンジの上絵ってちょいと難易度
ありのタイルだけれど、それが使いたいって言うのでやって貰った。

この2つのパ-ツで20分以上は掛かっているが、良く頑張って切ったと思う。
狙った形に切る・・・・って言うのは、難しい事は判ったと思う。

しかし、たった2回の教室でこうして切れるようになる。だからいつも言っている・・・
ある程度は反復練習だと。これをハイグレ-ドにしたいと言うのなら、

特訓すれば何とかなる。豆が出来て、手が痛くなり、肩がこり、疲れて、まっ多少
涙の1つも流せば、日本くらいには通用するモザイクは出来るだろう。

でも体験教室は楽しくであり、グレ-ドを問うものでは無い。
出来ない事が出来た・・・くらいが得られる時間なのだから。

しかし、このお客さんの場合はそう言う訳にも行かない。何故なら2回なのだから、
倍の体験になる。ならば1回の人よりは上手く見えなくてはならない。

ならば多少は厳しい事を言わないと、グレ-ドが上がらない・・・・
前半の時間に随分と厳しい制限を作った。

ハ-トの形1つでも、2つ作るのにハ-トに見えれば良い・・・と目的を甘くすれば、
違う人が作ったみたいに異物に感じる。それがこのハ-トの形が気に入った・・・と

決めたものを意識しながら切れば、例え初めてであってもこれだけ類似な形に切れる。
そうすると、それが統一感として美しく見える。勿論、これは工芸のようなスタイル。

ではそれで上手く見えるのだろうか?となるだろう。おそらくこうである。
これを見たやった事の無い人には、あっハ-ト、あっ足跡、あっ可愛いぃぃ、

こんな形があるんだ・・・良いじゃん・・・こんな表現をしたりするだろう。

では、ここの常連さんなら。ハ-トとか骨とか自分で切ったんですか?
まっこれに集中してもおかしくないなっ・・・・

いや、骨は俺が以前切って箱から出て来たもの・・・って言うと、あぁやっぱり・・・
とちょっと安心する・・・そんな人は以前紹介した図表の一番下に自分を置く人。

黙って上位に書ける人なら、上手いですよね・・・良く頑張っていますよね・・・
こんな表現をするだろう。

これらの違いは、やった事の無い人は、テクニックは判らないから、色と好みのデザイン
かどうか?嫌われたくない・・・と思う関係なら、自分の気に入った箇所を褒め

まるく収めようとしたり、何だか良くは判らないんだけれど、何か良い・・・と
感性のみで発した言葉が、良いじゃん・・・・これは同等か上目線の言葉。

取りようによっては、非常に残酷にも感じる・・・何故ならやった事が無いのに
同等か上の言葉なのだから・・・。これが良いなぁ・・・だとちょいと違う。

羨ましい・・やってみたい・・・と思わせてくれるような発言になる。
日本語とは非常に難しい。ただ言った本人も言われた人も全く気にしないと言うのなら

グレ-ドなど気にしなくても、やり遂げるだけで良いはずである。初めてなのだから。

では経験者。ここは目がこえている。テクニックには敏感。初めて1年以内なら特に。
ならば、ここはえっ?2回でこんなの切れちゃうの?私は切れなかったのに・・・・

みたいな気持ちから出る言葉だろう。ここが見えないプレッシャ-なのだ。
それがキウイクラスになると、良いねぇ・・・とか良いじゃんでも平気で言えるはず。

つまり圧倒的な差があるから。それが自覚。そうして来た積み重ねがあるから。

こんな事を踏まえて、お客さんには慌てて終わらせるのでは無く、丁寧に諸注意を
守ってやる事を伝えたが、前半に言い続けてしまったので後半何も言う事が無くなった

これで終了で明日は無い教室なのだ・・・伝えるべき事は今日しか無い。
もしここに来なかったとしても材料や道具さえあれば、自宅で出来るかも・・・?

この位には教えないと・・・。その気持ちを前半で使い切ってしまった。
言うだけ言ったら見守る・・・・それが俺のスタイルなのだから。

そんな中、父から電話が入る。人を連れて行きたいと。昨日それと無く聞いていたので
了解した。そしてお客さんにお願いして了承して貰った。そんな中の完成。

さてこれからいらっしゃる人の紹介。

その人は何とか勲章ってのを国から貰った人でタイル屋さんなのだが、俺のような
事を先人としてやっている人である。

俺はその人が載っていた新聞を父から貰って読んだ事があって、多少知っていた。
最初は周りが馬鹿にしていた事、続ける難しさ、そしてその年齢、腕うんぬんは

見てみないと判らないが、功績として評価出来る人であり、少なくとも高度経済成長
やバブルを経験した先人を沢山見て来たが、ゴルフ会員権を買い、大酒を飲み、

女を抱き、儲けだけの追及をしていた人達とは違うように思えた。勿論そんな人達も
この人と同じ何とか勲章を貰っているんだけれどね。

その人は茨城からいらっしゃった篠塚タイルさん。俺は折角いらして下さったのだから
相手の器の大きさを知りたくて、軽く切りかかって見た。

だってもしかすると最初で最後かも知れないし、良くも悪くもアピ-ルしてなんぼ。
こんな機会そうありゃしないじゃん。しかも男同士、先輩、同業者、何を取っても

不足無し。その人は、月刊タイルに載っていた俺の記事を読んでいつか会いたいと
思ってくれていたらしい。そんな時に、父から電話が入りここに至る。

まっ親馬鹿って事だね。でもその親馬鹿がこうした機会を生んだ事は感謝する。

アトリエの作品を見て、上手いと言ってくれたが、それは10年前の駆け出しの頃の
作品でお恥ずかしいので、今までの作品をアルバムで・・・と見せた。

凄い・・・と言ってくれた。嬉しい事は嬉しいが、それでは物足りない。
凄いだ、上手いだ、は当たり前であり、圧倒的に力の差を見せたい。

折角、ここまで足を運んで貰ったのだ。先人に印籠渡せるくらいじゃないと意味がない。

ここに書いてある事はすべて本人に言った。首を取るから待っていて下さいと。
そしたら腕組んで笑ってた・・・・良いね。器がでかいわっ。

この程度で怒っているようじゃ作品は見なくても知れている。それを若造のたわごとを
聞き流すような態度。見事なのね。流石やるじゃん、先人。

そしてこう伝えた。同じ勲章を貰った人を何人も知っているけれど、俺にはあなたの
勲章の色が全く違う色に見える。今日は有難うごさいました。生意気言ってすいません。

またいつか・・・と言うとせがれに会わせたいと言ってくれた・・・
心で会話が出来たかな?伝わったのかな?俺の本当に言いたかった事が・・・・

そもそもこの先人ですら、最初は馬鹿にされたと言っている。それが続けていたので
勲章に至った。しかしながら、先人はタイル屋も続けている。

それでも辛い事があるのなら、18年やってたタイル屋を辞めてこれだけで喰う・・・の
辛さは誰よりも想像出来るだろう。けれど、半分だけなっ。タイル屋やってりゃ

喰うには困らないからね。喰えない辛さは戦前、戦後の話・・・・

しかしね、それでも先人は続けている・・・今もね。ならばその先人のせがれの親越えは
大変だ。幸い、俺はあの親程度の親越えだから、いとも簡単だが、

勲章を貰って立派な親。普通に勲章貰ったのならそりゃ楽だが、人に馬鹿にされてまで
モザイクに手を出し続けている・・・そしてまだ現役の親。

そりゃいくら頑張っても他人に認められるのは容易じゃない。そしてその道を理解しろ
と言った所で辛いのを知っている親。頭ごなしに言われりゃ同業者であり同姓のせがれ

意地やプライドがぶつかり合う姿が目に浮かぶ。そうならないのならどっちかが
怠けているか、諦めただけ。

俺がタンカ切った理由。先人がここまで来てくれた御礼・・・それは先人亡き後の壁。
もし同じ事をやっているせがれなら、最後は腕なんだよ。職人ってのは。

モノは残る。人は比べる。モザイクと名乗るのなら、ガウディも先人も俺も一緒。
お粗末ならお粗末と言われるのがプロ。人様からお金を頂くのだからね。

俺は心で先人にあなたが亡くなった後は俺が壁になるから安心してお亡くなり下さい。
って言う気持ちと、これだけ若造に言われて、丸くなる気持ちに火が付きましたか?

もう一花咲かせて下さい。まだやり残しはあるはずです・・・・頑張って・・・・
俺も続けるから・・・・と言ったつもり。

さて先人は俺を人様にどう伝えるかな?勲章貰っている信用がある人が、その地位で話す。気に入らないと取ったなら、生意気な野郎だ・・・と言って下さるだろうし、

気に入ってくれたのなら、上手かった・・・と言って下さるのだろう。
いずれにせよ、タイル業界に関わらずこの地位の人は色々な人と出会うだろうからね。

黙っていられる体裁の話は1つもしなかった・・・・ガッチリ脳に入り込んだからね。
良くも悪くも営業部長になる。モザイクってキ-ワ-ドが話に出れば間違いなく、

スイッチが入るようにね・・・・有難うございました。

さてそんな中、作品のお客さんがやって来る。目を取ってくれと・・・・
はっ?何でしたっけ?約束したじゃないですか・・・目はダイヤを入れるって・・・

あぁ思い出した。そんな事言ってましたね。それじゃ壊しますか・・・とこうなる。


俺はその後、こう言った。まずは一応聞いて置くと。だから忘れてました。
そしてもっと言えば、構想を立てるにあたっていらないアイテムだったのでしょう・・

俺には。この構想、つまり小話は常に事実を元に作っています。ですから、真実に
ならなければなりません。それはお解かりだと思います・・・・お客さんには。

ここにダイヤが入っては本物の泥棒になります・・・・この流れ者は。
価値を知っていて盗んだ事になるのですから・・・子供でも判る価値ですからダイヤでは

ただ盗んだ事は悪くとも、作ってみたい材料の石・・・ならば、もしかすると誰もが
お金にならないと判断しそのまま放置されるかも知れません・・・・

盗った事は同じでも、何か、でもな・・・ん・・・と思わせる事が大事なのです。

しかもそんなに大事な事なら、それ最初に話して下さらないと。単なる綺麗な作品を
作っている訳じゃないので。しかし、そんな事はどうでも良い。

大事なのは、あるものが無くなった事です。それではこちらからのお願いです。
美を損ねる事は絶対にいやなので、まず出来るだけ小さなダイヤを探す事。

そしてもし出来るのなら、ダイヤに見えるバッタもんにして下さい。
これならば、この小話は流れ者が拾った中に入っていた事になる。単なる偶然になります

本物なら流れ者は売れないかな?と思うはずです。明らかに偽もんが良いでしょう・・・
これなら純粋に綺麗だったから使った・・・にしても本編に影響はありません。

こんな話をすると、俺が知っているいつもの顔になった・・・・。
らしくなかったですよ・・・・さっきの顔は。

伝えるべき時に伝わらないのなら伝え続けるべきです・・・いつものように・・・
なのに最後の最後にどうしても曲げられない事を気迫を出し、そんな顔で訴えなくとも

こうして剥がしましたよ・・・きちんと説得してくれるのなら・・・
その顔になったなら、用事はありませんね・・・それではお待ち下さいとなる。

さて出直しぃぃ。





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