

会話の中に心を潤す



今日も雨がしとしとと降っています。連休が明けてからはよく雨が降ります。昨日の夜は、家に何人かが来てくれて、カレーを食べた後、いろいろと子どものことについて話をしました。
初めての集まりだったので、どれくらい満足して帰ってもらったかはわかりませんが、少しでもわが子をまた今の子どもたちを見つめ直す機会になったらと思います。
そんな中で、昨日参加して泊まりに来るようになっていましたが、都合で来れなかった朴基浩さんが学校にやってきました。外部講師として授業を学校で行いました。
大阪でNPO法人を設立して活躍をしている朴さん。ツイッターでの自己紹介では、
「ひとりひとりの若者が希望を持てる社会を創るべく、主に通信制高校向けのキャリア教育を行っている。」
ということで全国的に活躍をしています。
道徳の授業の一環として行いました。朴さんのこれまでの生きてきた道を語りました。差別との闘い、今の仕事に携わるまでの道のり、社会の変化・・・など、私自身、おかしいと考えていてもぼんやりと考えていたことなどをきちんと筋道を立てて社会のよさや矛盾などを話していきます。
日本は技術や文化の先進国であるけれども、高齢化社会、地域の崩壊など課題先進国であるとも言いました。確かにそう思います。
これからの時代を担う生徒たちが課題を克服しながら、生きやすい時代、住みやすい時代を創っていって欲しいと願っています。

「生徒からどうしたら英語が好きになったのですか。」
という質問から、おたく論、恋愛論までの質問を生徒たちはどんどんとしていきました。
思っていたけれど、口には出さなかったものなどシャープな話し方で、シンプルにずばっと核心をつきます。気持ちが洗われるような、すがすがしい気持ちになりました。先生方からも質問を投げかけていました。
どんな質問にも明快に答えていきます。趣味から教育論、社会論まで守備範囲の広さと見識に圧倒されました。
昨年来県したときに、矢萩邦彦さんとの対談に参加させてもらいましたが、まだ20代という朴さんの考え方と実践力から生徒もわたし自身も多くのことを学ぶと同時に感銘を受けました。
「わたしが話を聴くとき、眠たいときは寝てもいいし、友だちとしゃべっていてもかまいません。自分のスタイルで聴いて下さい。」
と朴さんは言ったものの、話に生徒たちは引き込まれていって寝る生徒も話をする生徒もいなく真剣に朴さんの言葉に聞き入っていました。
話の結びに、生きていく中で、自分自身を否定しない、否定的にものごとをとらえないで頑張っていくことが大切であると生徒に伝えました。
「今日の宿題。ちょっとつらいかも知れないが、この24時間、ものごとに、家族や友だちや先生たちに否定しないあなたでいてみて下さい。ちょっと違うものが見えてくるかも知れない。」
と具体的に生徒に提起しました。
生徒にいろんな角度から、アプローチしてくれました。
朴さんがもどったあと、生徒が職員室にやってきて、
「あんな先生だったら、いいなあ。」
と受け持ちの先生に。
「それ、もしかして、否定的でない?」
と切り返す先生。
「・・・・・・」
充実したひとときでした。昨日は、高校での講演会。耶馬溪中学校のあとは、午後からAPUアジア太平洋立命館大学での話。夜は、別府での懇話会。これからも他町村の教育委員会の主催の講演会などひっぱりだこです。生徒に「いい出会い」をさせてもらいました。