かったかくんのホームページ

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「少年のように夏目漱石に輝く」

2019年01月21日 | 大分県
ふるさとにもいろんな歴史があります。


昨日、いろいろお世話になっているいけだ先生から、
「夏目漱石が泊まったことがある口の林って耶馬溪のどこにあるのですか。」
と連絡がありました。


2016年に、市内に住む「近砂敦さん」がふるさとの歴史をまとめた「耶馬溪」という本の中で、夏目漱石が耶馬溪を訪れたときのことを著していたので、少し思い出しながら伝えました。
 



近砂さんの本を読み返しました。
一昨日、ぱったり近砂さんに会ったばかりです。


近砂さんは、ふるさと中津の研究の権威者です。
 


一方、いけだ先生は、書家です。
昨年、学校を退職されてから、書の道を中心に生活をしています。
 



120年前に夏目漱石が宇佐駅(現在の柳ヶ浦駅)に降りて、耶馬溪を通って久留米、そして居を構えていた熊本へと歩いた道をたどっているということです。



先日、宇佐駅(現在の柳ヶ浦駅)に着いた時に詠んだ歌、
「蕭條(しょうじょう)たる古駅(こえき)に入(い)るや春の夕」
を書に表し、宇佐駅に作品を飾ったという記事が朝刊に掲載されていました。
 


そのことがきっかけになったのか、いけだ先生は、宇佐から耶馬溪、久留米へと点をつないでその足跡を調べていっています。
 



今日の午後、学校にやってきました。
まさに文学者です。詳しい。夏目漱石について話をしているのを聞いていると、まさに少年のように目が輝いています。



夏目漱石のことを講演するので、聴く人がわかりやすいように、足跡を写真でも見せるというのです。
 



近砂さんの本を見ると、確かに戸原・口の林の仲屋旅館に泊まっています。



今は、その旅館はありません。
そして、
「短くて毛布つぎ足す蒲団かな」
「泊まり合す旅商人の寒がるよ」
など旅館で3首を残しています。
 


他にも耶馬溪で、
「頭巾着たる猟師に逢ひぬ谷深み」
などたくさんの句を詠んでいます。
 


この旅は、山国町に1泊、日田に1泊して、久留米の方に進んでいきました。
 


120年前に生きていたら、ひょっとしたら、家の前を夏目漱石が歩いていたのを見かけたのかも知れません。
 



夏目漱石を熱く研究するいけだ先生の姿に、憧れを持ちました。
近砂さんの「耶馬溪」の本は残りわずかですが、持っていますので、希望する方は連絡下さいね。