朝晩はめっきり涼しくなり、鉢植えのゴーヤも元気満々になってきた。
朝の開花とともに、黄色い花にヒラタアブ・ミツバチ・セセリチョウが、
蜜や花粉を求めて飛び交っている。
気持ちいい空気の中、心の中を通り過ぎる一瞬であるがスローモーションな時間である。
朝刊を取りに行き開くと、活字を賑わせているのは「偽装」という文字だらけ。
最近のお客様とのメールのやりとりでも、
「もう何を信じていいのかわからない」という方が多い。
それにしてもお米の流通の複雑さには、農家ながら驚く。
この流通の複雑さがごまかしと搾取を生んでいるということだろうから、
直販やファーマーズマーケット的なお米の流通のほうがこのご時世にはよほど自然である。
そこには生産者と消費者のつながりが確実にある。
幡地英明さんの「愛・菜彩」という漫画の中で、偽装をした会社の社長が改心して言った、
「私は食材を数字でしか見ていなかったようだ・・・。」の言葉がすべてだろう。
10日に食農クラスター事業の中のセミナーでお話しする機会をいただき、
そのときにポストハーベストについてもふれさせてもらった。
酸と相性がいいため果皮中に浸透しやすい防かび剤のイマザリルは
皮ごと絞れば当然混入しやすくなる。
簡単さや便利さには安全性のリスクが見え隠れするものだと、
日々、本物を目指して頑張る人たちは簡単に理解ができると思う。