果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

イタリア紀行2とナポリとレモネード

2016年06月19日 16時10分10秒 | 日記
昨日は夏を感じる暑さとなった。
露地みかんの2次落下という自然に実が落ちる現象が現れる。
みかんの木の下、緑色の草の上に黄色くなって落ちたみかんとのコントラストが面白い。
養分の奪い合いに敗れた実が一面に見えるそこは、
誰もいなくなった戦場の風景に見える。

イタリア紀行中巻、ゲーテはナポリとその近郊を
子細な観察眼であこがれを持って表現している。
「Vedi Napoli e poi muori!」
イタリアの有名なことわざ
「ナポリを見て死ね!」という言葉が浮かんでくる。

中巻でレモンライフ研究家の肝臓の機能を高めたのは
1787年5月28日のナポリ、
ゲーテは本の本題とは横道にそれることを前置きしたうえでこう言っている。
「しかし呼び売り行商についてだけは、ぜひここに記しておく必要があろう。
というのは彼らは民衆の中でも最も低い階級に属しているからである。
どこでも即座にレモネードを作れるように、
樽に入れた氷水とグラスとレモンとを持って歩くのがいる。
このレモネードは最下層の連中といえども欠くべからざる飲料なのだ。」

18世紀のナポリでは、レモネードはのどの渇きをいやすだけでないことが
最下層の人たちにも浸透していたことになる。
エジプトの医師であるイブン・ジュメイは12世紀に書いた論文の中で、
「レモネードは渇きをいやし体力を回復させ、
喉の炎症から消化不良、二日酔いまであらゆる症状に効く。」と発表した。

こういった知識が口に入る物の価値を高め、脳細胞を活性化する。
無農薬レモンのないこの季節、
またまた初恋レモン・レモネードの価値を見直すことができた。
「歴史に学べ!」もっともな言葉である。

河合果樹園 http://kawaikajuen.jp/






 
コメント
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