里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

サヤエンドウとソラマメの越冬対策

2022年12月07日 | 畑:豆類

サヤエンドウとソラマメに冬越し対策をしました。
11月は気温が高く、霜も殆ど降りませんでした。
12月になりようやく気温が下がり、数日前にはかなり強い霜が降りました。
防寒対策が必要な時期になっています。
これがサヤエンドウ。


10月末の種播き。品種は蔓ありの赤花絹莢えんどう。
1カ所3粒播き。種播き後は殆ど雨が降らず異常乾燥。さすがに灌水しました。
結果、発芽率はほぼ100%で、欠株はありません。
1週間ほど前に間引きをし、2本立てになっています。
生育は極めて順調、と言うか進みすぎです。


防寒対策には不織布を掛けますが、その前にまず害虫対策。
我が家は無農薬栽培ではないので、最小限の農薬は使います。
株元に粒状の殺虫剤を施します。


不織布を掛けると外から来る虫は予防できますが、万が一内側に虫がいると逆に増殖してしまいます。
特に豆類ではウィルスを媒介するアブラムシが大敵。
例年なら次は追肥ですが、今年はやりません。
これ以上生育が進みすぎると耐寒性が弱まる心配があります。
この場所は前作の肥料が残っている可能性が高く、ここは控えて蔓ぼけにならないようにします。
次に土寄せ。
湿り気も適度で、鍬だけで容易にできました。


根元にしっかり土を寄せ、風でぐらつかないようにします。


次は防寒対策。
不織布(パオパオ)をべた掛けします。
掛ける時期の目安は最低気温が0℃の頃。
当地に近いアメダス地点の平年値は12月10日ですが、当地の条件を加味して、例年その数日前。
あまり早く掛けると軟弱徒長します。まして今年は伸びすぎているので急ぎません。
仮に氷点下になっても極端な低温や連日でなければ大丈夫。寒さに当たることで耐寒性は増します。過保護はかえってマイナス。
不織布のべた掛けは非常に簡単。トンネルと違い、風や雪も気にする必要がありません。
不織布を掛ける時には、ピンと張らずに余裕を持たせて緩く張るところがミソ。


エンドウは不織布の中で春までに少しずつ生長します。だぶだぶに張ったくらいで丁度。


不織布のべた掛けをするようになり、凍害を受けることはほとんどなくなりました。
昔はよく笹やわらなどで防寒対策しましたが、しばしば欠株や芯止まりが出ました。
こちらはソラマメ。


昨年空きスペースにしばらくぶりで作りましたが、今年も再び作ることに。
10月20日に直播き。
昨年、少し伸びすぎたので数日遅らせました。
品種は河内一寸。当地方の主力品種は打越一寸ですが。
河内一寸は3粒莢が少なく2粒莢が多いのですが、粒が大きく種子が安価。
種数の関係で数株を2粒播きした以外はほぼ1粒播きです。
発芽は良く、欠株はありません。
その後の生育もよく、やや伸びすぎ。すでに2、3本分枝しています。


結果的にはもっと遅く播いて良かった訳ですが、直播きなのであまり遅らせると発芽率が落ちる心配があります。
エンドウと同様に粒状殺虫剤を株元に施します。ソラマメはエンドウよりもさらにアブラナが付きやすくウイルスにも弱い。


こちらは少しだけ追肥。緩効性の肥料にしました。


落ち葉も構わず根元までしっかりと土寄せ。

不織布をべた掛け。


要領はエンドウと同様です。
昔から当地方が秋播きソラマメの北限と言われています。
ソラマメはエンドウよりも寒害には弱く、昔は欠株や芯止まりがよく出たものです。
雪腐れと言い、強い北西風で傷がついたところに、積雪で雑菌が入るのが原因と言われました。
不織布のべた掛けをするようになり欠株率が大幅に低下しました。
仮に、主枝が多少凍害に遭っても株ごとダメにならなければ枝が不足することはないでしょう。