里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

青首ダイコン「耐病総太り」の良さ

2022年12月10日 | 畑:根菜類

今年、ダイコンは1週間ほどの間隔をおいて3回に播いています。
品種は全てタキイ種苗の「耐病総太り」。
何れも生育は順調、台風の被害も免れました。


1回目に播いたのが8月23日。
10月20日頃から収穫を始め、穫り終えたばかりです。
11月は気温が高く生育が進みました。但し異常乾燥で水分不足は明らか。
それでも生育には殆ど影響なかったようです。


本来なら11月中には穫らなければならないくらいになっていました。
ここに来て、ようやく2回目に播いたダイコンを穫り始めたところです。
さすがに気温が下がり、下葉が少し垂れてきました。


肥大は極めて良好。欠株もありません。


この畑は粘土質でダイコンに適する土壌とは言えません。曲がりが出やすい。
それでも、美味しいダイコンが穫れます。


「耐病総太り」は根の半分くらいが地上に出るので、粘土質土壌でもうまく育ってくれます。引く抜くのも容易。
但し、大きくなりすぎたものが多くなってしまいました。


これなどは明らかに太りすぎです。


引き抜いてみました。3㎏くらいにもなっていそう。


普通なら、スが入っていても不思議ありません。しかし、全く正常。
根を切らずとも葉柄を折って見ればス入りは分ります。
少し纏めて穫ってみました。何れも大きい。

今年は長さも伸びているものが多い。
これは気候のせいか土壌の関係もあるのか。よく分りません。
3回目に播いたダイコンも大きくなっています。これは主に囲いに回りますが、そもそも2回目に播いたダイコンも穫りきれずに囲いに回りそう。
もっと期間を開けて播くべきでした。
ただ、これは結果論でもあります。11月があれほど好天続きになるとは予想できませんでした。
ダイコンの産地も生育が前倒しになり困惑しているのではないでしょうか。
市場価格も低迷。豊作貧乏の様相になっています。
ところで、「耐病総太り」の良さは、大きくなりすぎてもス入りしないこと。これまでス入りで困った記憶がありません。
1本洗ってみました。


本来の「耐病総太り」の姿からすると長すぎて見栄えが悪い。
しかし、尻まで肉が付き、鮮やかな青首、光沢のある白い肌は保っています。
気温も下がって甘味が乗り、一段と美味しくなっています。
我が家で「耐病総太り」を作り始めて40年くらいにもなるでしょうか。最長の品種です。
味良し、姿良し、ス入りなし、そして作って良しの3拍子も4拍子も揃った画期的品種でした。
「耐病総太り」が世に出て、青首が美味しいダイコンの象徴となり、産地を席巻し一大ブームを巻き起こしました。
何と言っても我が家のように穫り遅れて特大のダイコンになってもす入りしないのが最大の長所。
耐病の名は、ウイルス病や軟腐病に強いという意味かと思いますが、萎黄病には抵抗性がないため、作るのが難しくなっている産地が多いかもしれません。
我が家ではこれからも変わりなく作り続けます。