里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

干し柿づくり'22~小振りの柿はあんぽ柿出来上がり

2022年12月16日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて3週間あまり。
今年の蜂屋柿は大不作で、干柿にできたのは昨年の約半分しかなく大事に扱わないといけません。


干し始めは気温が高く、湿気もありましたが、最近は冷え込みも厳しくなり、乾燥の進み具合も順調です。
こちらの縦吊りにしている中玉、小玉のものはあんぽ柿がほぼ完成したように見えます。
乾燥が進んだので当初に吊したところから下に下ろし少し寄せました。


色は綺麗な飴色であんぽ柿らしい姿になってきました。
表面は乾き縦じわも少し出てきました。


こちらの縦吊りの干し柿は主に身内で消費するので気楽ではあります。
しかし、何分数が少ないので余裕はなく、しっかり管理することが肝要。
小振りのものは乾燥が進みやすく、いつまでも空気に晒し続けると硬くなってきます。
ここで直接空気に晒されないよう紙袋で覆いをします。


紙袋は30キロの米袋を利用します。
紙袋は3層になっているので、1枚を外すと綺麗な状態で使えます。
一定期間この状態を保った後、干し柿の様子を確認しながら、タイミングを見て室内に取り込みます。
この方法は昔のやり方とは異なる簡易な方法で、助っ人が叔母から教わったと言います。
こちらは横吊りにしている大玉。


窓を開放していたところ、数日前、何とここに害獣が侵入し数個やられました。
おそらくハクビシンに間違いないでしょう。
これは初めての経験で、遂にここまで来たかとショックを受けました。
窓に網など掛けてみたものの、結局下屋側の窓は締め切ることにしました。


縦吊り方式は縄の跡が付かないので玉回しの必要がなく、風の通りが良いので乾きも安定しています。
綺麗な飴色でボリュームがあり、今のところ見かけは悪くありません。


しかし、やはり大玉は乾燥が進みにくい。小振りの干し柿と比べると大分違います。
あと数日はこのままの状態を保つ必要がありそうです。
こちらは贈答用に何とか確保したいので、これ以上無駄にはできません。


中玉の干し柿を1個取ってみました。


綺麗な飴色で、縦じわも若干出ています。
手応えがあり、トロトロの熟柿状から中身が固まってきたことが分ります。
割いてみるとあんぽ柿らしいゼリー状。
食してみれば、甘さはもちろん干し柿らしい旨味も感じられます。


しかし、味に一層の深みが出るようになるまでには、しばし時間を要します。


シュンギクの収穫盛りに不織布のトンネル掛け

2022年12月15日 | 畑:葉菜類

シュンギクは収穫盛りです。1週間ほど前から不織布をトンネル掛けしました。


品種は「中葉春菊」。
種播きは9月20日。10月20日頃から抜き取り収穫を開始、11月早々から摘み取り栽培に移行。
11月半ば過ぎから側枝(わき芽)の摘み採りを始めました。側枝を穫るようになれば収穫の最盛期です。
伸びは頗る良好で、旺盛に茂っています。


主枝(親茎)は数芽残しで摘むのが普通ですが、我が家ではできるだけ2芽で切っています。
多く残すと茎が細くなり軟弱徒長してしまいます。
収穫は一方からではなく伸びたところから切っているので、一見穫り跡が分りません。
この辺りもかなり穫っているはず。


伸びているのは全て側枝(わき芽)です。


側枝は初め横に伸びるので茎葉が重なりますが、その後立ってきます。
長さが20~25㎝くらいになった頃が摘み頃。
分りやすいようにこの辺りを纏めて摘み取ってみます。
ほぼ2芽残しで切りました。すでににわき芽(孫茎)が伸びています。


広い株間なら数芽残しも可能ですが、我が家は2芽ないし1芽が普通。
茂っていた茎葉がなくなって隙間ができ、穫り跡が見えてきました。


茎や葉がしっかりしていることが良いシュンギクの条件です。
良い側枝が穫れました。


どの株の側枝(子茎)からもわき芽(孫茎)が伸びてきました。


今年は気温が高く、例年よりわき芽の伸びが早いようです。


シュンギクはホウレンソウやカブに比べると、低温にはずっと弱く、当地の露地栽培ではこの孫茎まで穫るのは容易でありません。
これはすでに10数㎝伸びています。今年はかなり期待できるかも。


強い低温では凍害を起こしてしまうため、今年は少し早めに不織布を掛けてみました。
早過ぎても耐寒性が付きにくいので、タイミングとしてはどんなものでしたか。


穫り頃の軟弱野菜

2022年12月14日 | 畑:葉菜類

軟弱野菜とは収穫後の傷みが早い主に葉物のこと。
冬場はホウレンソウやシュンギクなどが代表的な軟弱野菜ですが、それ以外にも幾つか作っています。
何れも9月末に播いたターサイ、チンゲンサイ、縮み雪菜、水菜
種播きが予定より遅れ、当地ではギリギリのタイミングでしたが、全般的に気温が高く、生育は順調。穫る方が思い通りに進んでいません。
ターサイ。


近くにケヤキやクリの大木があるため、一面落ち葉になっています。
バラ播きした後、株間10~15㎝に間引き。そこから抜き取り収穫をしながら、最終は30㎝くらいまで間隔を広げていくことにしています。
しかし、収穫が追いついていないため未だ密植状態が解消されていません。


一部に肥え切れの症状が見られます。
ターサイは濃緑で肉厚、栄養価も高い。


ターサイは気温が下がってくると次第に葉が広がります。
地面に這いつくばるようになってきました。葉は一層肉厚になり美味しい。


チンゲンサイ。


ターサイと同様の作り方です。
やはり密植になっています。


株間が広くなったところは、かなり大きな株になってきました。


厳寒期になると少し黄ばんできますが、甘味が増してきます。


正直なところ小生の味の好みはターサイ派でチンゲンサイにはあまり積極的でないのですが。
一般にはターサイは作っている方が少なく、チンゲンサイの方がずっと多い。
縮み雪菜。


ターサイとよく似ており、生育始めの頃は殆ど区別がつきません。
縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたらしく、当然ともいえます。


生長するにしたがって違いがはっきりしてきます。
ターサイよりも葉が長めで、この時期になっても葉が立っています。


葉の縮みはターサイより縮み雪菜がより細かい。


近年は店にも縮み雪菜がよく出回るようになりました。
葉は濃緑で艶があり栄養価も高そう。ターサイより収穫後の調製もしやすいことは確か。
水菜。


こちらも目論みよりも大分穫り遅れています。


今頃は株間を広くし、もっと大株になっている予定でした。


ただ、大株よりもこのくらいの方が使い勝手は良いのかもしれません。


助っ人宅では水菜を鍋物などで食べているようですが、食べにくいという人間もいて評価が分かれています。
軟弱野菜と言っても、冬場は鮮度も落ちにくく傷みも少ない。消費も遅々として進みません。
今年は殆どの秋冬野菜が豊作の様相になっています。


切りわらをすき込む土作り法

2022年12月13日 | 畑:土物類

来年に向けて畑の土作り。
田んぼから収集した切りわらを直接畑に投入し、数ヶ月で自然に腐らせる方法です。
この畑はサトイモ、インゲン、カボチャ、オクラ、エダマメなどを作った畑で、11月中にはすべて片付けました。


我が家の畑は強粘土質土壌。この畑は冬期間は休ませ土作りに専念します。
今年畝だったところは翌年は畝間(通路)になるよう、毎年 交互に繰り返します。


隔年で畝になるところを重点的に土作りするようにしています。
同じ所が畝にならないようにして連作障害の回避も期待しています。
今年通路だったところに切りわらを入れます。ここが来年は畝になる所。


切りわらは田んぼの収穫後に運んで堆積していたものです。
通路が完全に埋まるくらいたっぷりと入れます。


次に石灰窒素とクズの木炭を散布します。


わらを腐らせるためには窒素分が必要です。
これだけの切りわらを畑に入れると腐るのに窒素分を取り込むため、窒素を補給しないと作物が窒素欠乏を起こす心配があります。
数ヶ月掛けてじっくりと切りわらが腐れて、粘土質の土が改良されることを期待しています。


粘土質の土壌は湿害を起こしやすく、木炭は活性炭と同様の効果で、湿害を抑え根張りをよくすると言われています。


木炭の効果は目に見えて分るものではありませんが、少なくとも悪くはないはずなのでやっています。
もっとも、これはストックされた木炭があるからできることです。
この木炭は30年以上前、父が健在の頃に焼かれたもので、クズの木炭の在庫がまだ相当数あります。
この後、トラクターで最低速度でゆっくりと深く耕耘します。


切りわらの量が多いため一度の耕耘ではうまくすき込めません。


重複するようにして耕耘します。


最後に再度全体を耕耘して仕上げます。


これでほぼ均平になります。


しかし、これでもまだ不十分。
冬越し前に再度耕耘して土に馴染ませ、春の作付け前にはまた耕耘します。
作業には結構時間を要しました。
今が一番日の短い季節のため、最後は夕日を浴び、たちまち薄暮となりました。


水墨画「りんご」

2022年12月12日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

贈答にリンゴを頂いたので水墨で描いてみました。
木に成っているイメージで描きましたが、実際に見たわけではありません。
我が家ではリンゴを作ったことがないですし、近隣でも作っているお宅はありません。
ただ、市町村単位となるとりんご園はあるので見る機会はあります。
頂いたリンゴは「ふじ」。
今は早生から晩生まで様々な美味しい品種が出回っていますが、この時期になるとやはり「ふじ」の座はゆるぎないものです。
小生は果物は何でも好きで、特にリンゴはその一つ。
「ふじ」も世に出て半世紀以上経っています。昔はリンゴの品種は多くはありませんでした。
子供の頃、小学校の近くにりんご園があり、青い早生リンゴの「祝」や「旭」「紅玉」などが作られていました。
特に印象に残っているのが「旭」。何故なら、学校の帰り道にりんご園の方から1個頂いたからです。
丸かじりした「旭」は実に美味しかった。やや扁平がかった赤い丸いリンゴの印象です。紅玉ほどには真っ赤ではありません。
その後、「祝」や「紅玉」は何度も食べましたが、「旭」は食べた記憶が殆どないのです。
頂いて丸かじりしたリンゴの印象があまりに強すぎたからかもしれません。
食べるものが少なかったあの頃、本当に美味しく有り難さを感じる時代でした。





ウドの大木を片付ける

2022年12月11日 | 山菜

12月に入り、山ウドもすっかり枯れ上がりました。
今年は11月の気温が高く、例年より黄葉も枯れ上がりも少し遅くなりました。
今年の春も山ウドが沢山穫れ、好物を十分味わったので満足です。
これはその時のもの。土を盛って軟化する天然に近い山ウドです。


山ウドはそのまま伸ばすと正にウドの大木になります。
もっともウドは草本なので、大木と言われるも木ではありません。
山ウドは2カ所にあります。
これは30年以上前に、株を分けていただいたもの。
今の時期はこのような姿です。


夏には人の背丈をはるかに超え、2m数十㎝と言ったところ。
そして、白い小さな花を沢山咲かせます。その後は黒い実を着けます。
それがこれ。まだ残っていました。


実を着けないでそのまま残っているのは雄花。黒い実になっているのが雌花、正確には両性花です。
茎の太い丈夫なウドは枯れ上がったまま、まだ立っています。


細身で根元が弱った茎は風雨で倒れています。
ウドの大木とは図体ばかり大きくて役立たずのことですが、ウドにとっては迷惑な話。
この大木になることこそが大事なのです。
青々と太く大きく育つことで翌年に芽を出す力を根株に蓄えるのです。
ですから、出てきた芽をすっかり穫り尽くしたり、早々と切り倒してしまっては根株は弱ってしまいます。
このように枯れ上がったところで来年のためにきれいに片付けます。
茎は長く硬いので刈払い機で根元から適当な長さに切断します。


その後運び出します。


綺麗になりました。
春に穫った後には盛った土を元に戻しています。


来年の芽が出る時期になったらまた土を盛ります。
もう1カ所。


こちらは前の所から株分けしたもの。
多くが倒れています。あまり勢いが良くないようです。


茎を適当に切断しました。


片付け終了です。


これで来年も山ウドが沢山出てくれるでしょう。
本当は株が混みすぎているので株分けしたいところです。懸案なのですが、実践しかねています。


青首ダイコン「耐病総太り」の良さ

2022年12月10日 | 畑:根菜類

今年、ダイコンは1週間ほどの間隔をおいて3回に播いています。
品種は全てタキイ種苗の「耐病総太り」。
何れも生育は順調、台風の被害も免れました。


1回目に播いたのが8月23日。
10月20日頃から収穫を始め、穫り終えたばかりです。
11月は気温が高く生育が進みました。但し異常乾燥で水分不足は明らか。
それでも生育には殆ど影響なかったようです。


本来なら11月中には穫らなければならないくらいになっていました。
ここに来て、ようやく2回目に播いたダイコンを穫り始めたところです。
さすがに気温が下がり、下葉が少し垂れてきました。


肥大は極めて良好。欠株もありません。


この畑は粘土質でダイコンに適する土壌とは言えません。曲がりが出やすい。
それでも、美味しいダイコンが穫れます。


「耐病総太り」は根の半分くらいが地上に出るので、粘土質土壌でもうまく育ってくれます。引く抜くのも容易。
但し、大きくなりすぎたものが多くなってしまいました。


これなどは明らかに太りすぎです。


引き抜いてみました。3㎏くらいにもなっていそう。


普通なら、スが入っていても不思議ありません。しかし、全く正常。
根を切らずとも葉柄を折って見ればス入りは分ります。
少し纏めて穫ってみました。何れも大きい。

今年は長さも伸びているものが多い。
これは気候のせいか土壌の関係もあるのか。よく分りません。
3回目に播いたダイコンも大きくなっています。これは主に囲いに回りますが、そもそも2回目に播いたダイコンも穫りきれずに囲いに回りそう。
もっと期間を開けて播くべきでした。
ただ、これは結果論でもあります。11月があれほど好天続きになるとは予想できませんでした。
ダイコンの産地も生育が前倒しになり困惑しているのではないでしょうか。
市場価格も低迷。豊作貧乏の様相になっています。
ところで、「耐病総太り」の良さは、大きくなりすぎてもス入りしないこと。これまでス入りで困った記憶がありません。
1本洗ってみました。


本来の「耐病総太り」の姿からすると長すぎて見栄えが悪い。
しかし、尻まで肉が付き、鮮やかな青首、光沢のある白い肌は保っています。
気温も下がって甘味が乗り、一段と美味しくなっています。
我が家で「耐病総太り」を作り始めて40年くらいにもなるでしょうか。最長の品種です。
味良し、姿良し、ス入りなし、そして作って良しの3拍子も4拍子も揃った画期的品種でした。
「耐病総太り」が世に出て、青首が美味しいダイコンの象徴となり、産地を席巻し一大ブームを巻き起こしました。
何と言っても我が家のように穫り遅れて特大のダイコンになってもす入りしないのが最大の長所。
耐病の名は、ウイルス病や軟腐病に強いという意味かと思いますが、萎黄病には抵抗性がないため、作るのが難しくなっている産地が多いかもしれません。
我が家ではこれからも変わりなく作り続けます。


ブロッコリーのビッグな側花蕾を穫る

2022年12月09日 | 畑:花菜類

ブロッコリーは2回に播いています。
1回目は種播き7月17日、植付け8月10日、追肥土寄せ9月10日。
2回目は種播きは8月7日、植付け8月27日、追肥土寄せ10月1日。
品種は何れも「緑嶺」。
1回目のブロッコリーは10月20日過ぎから穫り始め、11月上旬が頂花蕾収穫のピーク。
これが現在の姿。


2回目のブロッコリーは1回目のブロッコリーが11月半ばに穫り終えるのとほぼ同時に頂花蕾の収穫が始まり、11月下旬がピーク。
これが現在。


気温が下がってきたので2回目のブロッコリーの頂花蕾はまだ少し残っています。


そして、1回目のブロッコリーの側花蕾が穫れるようになりました。
それがビッグというわけです。
頂花蕾は11月半ばに穫り終えており、見えている花蕾は全て側花蕾です。


すでに普通の小さな側花蕾は11月中から穫れるようになっていました。
側花蕾とは側枝(わき芽)の花蕾のこと。
この「緑嶺」は側花蕾もかなり大きなものが穫れます。
しかし、頂花蕾のすぐ下から出るわき芽の側花蕾はそんなに大きくはなりません。
これがごく普通の側花蕾。この側花蕾でもこの時期のものは数株穫れば頂花蕾1個分になります。


目指しているのは根元から伸びた太い側枝に着く花蕾です。
この花蕾が頂花蕾並の大きな側花蕾になる可能性があるのです。
この花蕾がそうです。


何とか根元から撮れました。
中央の一番太い枝が頂花蕾の着いた主枝でその根元から太い側枝が伸びています。
一昨年は軒並みこのような側花蕾が穫れましたが、昨年は殆ど穫れず不完全燃焼でした。
今年はほぼ目論み通りになっています。
この株の左右の2個が大きな側花蕾。まだ生長途中。


中央に頂花蕾の穫り跡、そばに普通の小さな側花蕾が見えます。
茎を見ると、中央が主枝で地際から2本の太い側枝が出ています。このような側枝は葉の枚数が多く、一見主枝のように見えます。


このように大きな側花蕾が穫れるのは、主枝(親茎)から出る側枝(わき芽)が太くがっしりしたものだけです。
そこで重要な作業が追肥、土寄せで、少々こだわりをもってやっています。
畝の両肩に追肥した後、わき芽が出ている上くらいまで がっちりと土寄せしています。
今年は土寄せのタイミングも良く十分な効果が発揮できたようです。
このような側枝からは不定根が出て、それで養水分の吸収が良くなり、主枝並みに生長し、大きな花蕾が穫れるようになると考えています。
このビックな花蕾も側花蕾。


中央に頂花蕾の穫り跡、そばに小さな側花蕾が見えます。
この側花蕾の枝が右の枝。どちらが主枝か分らないくらい太い。


これを穫ってみました。


これほど大きい側花蕾は極めて稀で、これまででも最大級。直径15㎝あり3Lクラス。
並べて比べてみます。
右が太い側枝から出た側花蕾、中央が2回目植え付けの頂花蕾、左が普通の側花蕾の数個。


今の時期は普通の側花蕾でも十分に大きいので、右の側花蕾が飛び抜けて大きいことが分ります。とても側花蕾とは思えないでしょう。
さすがに2回目のブロッコリーの側花蕾は気温が低く無理のようです。


今年はアスパラ菜の伸びがよくペースが速い

2022年12月08日 | 畑:花菜類

今年はアスパラ菜の伸びがよく、収穫のペースが速くなっています。


種播きは9月7日と例年より少し遅くなったものの、思いのほか早く10月20日頃から主枝(親茎)の収穫が始まりました
11月初めからはわき芽(子茎)も穫れ始めました。子茎の穫れる時が収穫の最盛期です。
そして、今は孫茎の収穫が盛りになってきました。


例年よりスタートは遅かったのですが、全般に気温が高く、想定以上に進みました。
なお、小生は分りやすく子茎、孫茎と言っていますが、一般的にはそれぞれ1次側枝、2次側枝と言われるようです。
昨年は今頃白斑病と思われる白い斑点が目立ち外葉がかなり傷んでいました。今年は元気です。


外葉も未だ青々として勢いの良い株が多い。


ここまでトウが多数立ってくると子茎と孫茎の区別がつきにくいですが、子茎はほぼ穫り終わっており、大概は孫茎です。


孫茎になると丈は短くなるものが多くなります。
今年は子茎並に伸びているものが多い。この花が咲き長く伸びたのも孫茎。


株の勢いが衰えず気温が高かったため茎の伸びが良いのでしょう。


主枝(親茎)は太いわき芽(子茎)が穫れるよう数芽残しで切るようにしています。
そして、わき芽(子茎)は2、3芽で切るようにしています。同様に孫茎も2、3芽で切ります。
早い株では孫茎の穫り跡も多くなってきました。
この株は太い少し変色したような切り跡が子茎、それより少し細めの切り跡のものが孫茎。


孫茎の葉の付け根には、ひ孫の茎(3次側枝)が見えます
少し遅れ気味の株はまだ蕾が多く、これから次々と穫れてきます。


蕾から花の咲きはじめが穫り頃ですが、多少花が咲いても問題ありません。
揃って良いものが穫れる子茎ほどではないものの、良い孫茎が穫れました。


厳寒期になると凍害を受けやすくなります。
11月の気温が高かったため耐寒性はあまり付いていないと思います。幸い先日の霜ではダメージはありませんでした。
防寒対策は特にしません。気温も徐々に下がってくれると耐寒性が増してくるのですが。


サヤエンドウとソラマメの越冬対策

2022年12月07日 | 畑:豆類

サヤエンドウとソラマメに冬越し対策をしました。
11月は気温が高く、霜も殆ど降りませんでした。
12月になりようやく気温が下がり、数日前にはかなり強い霜が降りました。
防寒対策が必要な時期になっています。
これがサヤエンドウ。


10月末の種播き。品種は蔓ありの赤花絹莢えんどう。
1カ所3粒播き。種播き後は殆ど雨が降らず異常乾燥。さすがに灌水しました。
結果、発芽率はほぼ100%で、欠株はありません。
1週間ほど前に間引きをし、2本立てになっています。
生育は極めて順調、と言うか進みすぎです。


防寒対策には不織布を掛けますが、その前にまず害虫対策。
我が家は無農薬栽培ではないので、最小限の農薬は使います。
株元に粒状の殺虫剤を施します。


不織布を掛けると外から来る虫は予防できますが、万が一内側に虫がいると逆に増殖してしまいます。
特に豆類ではウィルスを媒介するアブラムシが大敵。
例年なら次は追肥ですが、今年はやりません。
これ以上生育が進みすぎると耐寒性が弱まる心配があります。
この場所は前作の肥料が残っている可能性が高く、ここは控えて蔓ぼけにならないようにします。
次に土寄せ。
湿り気も適度で、鍬だけで容易にできました。


根元にしっかり土を寄せ、風でぐらつかないようにします。


次は防寒対策。
不織布(パオパオ)をべた掛けします。
掛ける時期の目安は最低気温が0℃の頃。
当地に近いアメダス地点の平年値は12月10日ですが、当地の条件を加味して、例年その数日前。
あまり早く掛けると軟弱徒長します。まして今年は伸びすぎているので急ぎません。
仮に氷点下になっても極端な低温や連日でなければ大丈夫。寒さに当たることで耐寒性は増します。過保護はかえってマイナス。
不織布のべた掛けは非常に簡単。トンネルと違い、風や雪も気にする必要がありません。
不織布を掛ける時には、ピンと張らずに余裕を持たせて緩く張るところがミソ。


エンドウは不織布の中で春までに少しずつ生長します。だぶだぶに張ったくらいで丁度。


不織布のべた掛けをするようになり、凍害を受けることはほとんどなくなりました。
昔はよく笹やわらなどで防寒対策しましたが、しばしば欠株や芯止まりが出ました。
こちらはソラマメ。


昨年空きスペースにしばらくぶりで作りましたが、今年も再び作ることに。
10月20日に直播き。
昨年、少し伸びすぎたので数日遅らせました。
品種は河内一寸。当地方の主力品種は打越一寸ですが。
河内一寸は3粒莢が少なく2粒莢が多いのですが、粒が大きく種子が安価。
種数の関係で数株を2粒播きした以外はほぼ1粒播きです。
発芽は良く、欠株はありません。
その後の生育もよく、やや伸びすぎ。すでに2、3本分枝しています。


結果的にはもっと遅く播いて良かった訳ですが、直播きなのであまり遅らせると発芽率が落ちる心配があります。
エンドウと同様に粒状殺虫剤を株元に施します。ソラマメはエンドウよりもさらにアブラナが付きやすくウイルスにも弱い。


こちらは少しだけ追肥。緩効性の肥料にしました。


落ち葉も構わず根元までしっかりと土寄せ。

不織布をべた掛け。


要領はエンドウと同様です。
昔から当地方が秋播きソラマメの北限と言われています。
ソラマメはエンドウよりも寒害には弱く、昔は欠株や芯止まりがよく出たものです。
雪腐れと言い、強い北西風で傷がついたところに、積雪で雑菌が入るのが原因と言われました。
不織布のべた掛けをするようになり欠株率が大幅に低下しました。
仮に、主枝が多少凍害に遭っても株ごとダメにならなければ枝が不足することはないでしょう。


干し柿づくり'22~進み具合と管理

2022年12月06日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて2週間になります。
今年の蜂屋柿は大不作で、干柿にできたのは昨年の約半分。


現時点の乾燥の進み具合はまずまずといったところ。
干し始めは気温が高く、湿気もあって条件はあまりよくありませんでしたが、2日ほど風が吹いてぐっと乾燥が進みました。


しかし、また少し湿気が戻っているようです。
硫黄燻蒸しているとは言え、乾きが悪いと一番の問題はカビ。
特に大玉の柿は乾燥が難しい。
大玉は全て横吊りになっています。


今はプロ生産者の大半は横吊り方式ですが、風の通りが良いので安心感があります。
気温も下がって来たので、ここまでくればカビの心配はなさそうです。
オレンジ色の良い色合いになっており、このまま乾燥が進んでくれれば有り難い。


管理としては、このタイミングで干し柿の腹を揉む作業を行います。
当地では昔から「芯切り」と言っています。
蜂屋柿には種があり、種の周りが芯状になるため揉んで軟らかくするのです。


揉むことで干し柿に刺激が加えられるため自然に白粉が吹き出てきます。この作業は、全て助っ人がやってくれました。
ただし、今や当地方のプロの生産者はこのような作業はしないと言います。
当地方では白粉を吹かせない「あんぽ柿」として出荷することが多く、刺激をできるだけ与えないように管理するのでしょう。
我が家では、昔ながらに「あんぽ柿」から白粉を吹かせた「ころ柿」まで進めます。
こちらは従来からの縦吊り方式です。


中玉、小玉はこのような縦吊りにしています。
大玉に比べ乾燥が進みやすく、主にこちらは内輪用なので気は楽です。
色合いも良さそうです。


縦吊りの場合は、揉み以外に「玉回し」の作業が必要です。
縦吊りにすると、縄に当たっている部分が次第に食い込みます。


これを緩和するため干し柿を少し回転させ縄をずらします。
玉回し後です。


玉回しは数回行います。横吊りの場合は縄に当たらないので必要ありません。
このくらいになると柿は渋が抜け、すでに甘くなっています。


これでも食べることは可能ながらトロトロ状の熟し柿と言ったところ。干し柿とは言えません。
「あんぽ柿」に成るまでにはあと半月ほど。大玉はもっと時間が必要かもしれません。
今年は数が少ないので、うまく仕上げて何とか贈答用を確保したいもの。


水墨画「山寺」 芭蕉の名句あり

2022年12月05日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3  

隣県の山形には各地に紅葉の名所がありますが、昨年の11月初めに10年ぶりくらいに訪ねたのが山寺。
険しい岩山にお堂が散在し、松の木と広葉樹がマッチングして絵になります。
正に山寺の名に相応しい。錦秋の秋はとりわけ見事な風景です。
山寺は慈覚大師の開山による天台宗の寺院で、正式名称は宝珠山立石寺(りっしゃくじ)。
登山口から奥の院まで1000段余りの石段があります。
訪れたときは足の調子が悪く自信はありませんでしたが、何とか登り通し、達成感を味わいました。
岩壁に建つ五大堂の舞台から望む景色も素晴らしい。
かの松尾芭蕉はみちのくの旅すがら人に勧められて尾花沢からとって返しわざわざ山寺を訪ねたと言います。
芭蕉は真夏にあの姿で奥の院まで登ったのだろうか、いや江戸から歩いてきたわけだから平気の平左で登ったのだろう、などと馬鹿なことを思ったことでした。
松島では一句も詠まなかった芭蕉は、当地では名句を残しました。
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」はあまりにも有名で、像や石碑も建てられています。
閑かさや蝉の声では我が家も負けていません。そこで小生も一句。
「古家に降り注いでや蝉時雨」(汗)

冬越し前に茎立ち菜に追肥と土寄せ

2022年12月04日 | 畑:花菜類

冬越し前に茎立ち菜に追肥と土寄せをしました。
11月は気温の高い日が続きましたが、12月に入ってさすがに気温も下がり、一昨日は当県でも初雪を観測。ただ当地では確認できませんでした。
昨日はかなり強い霜が降りたものの大きな影響はなかったようです。
茎立ち菜は当地方での呼び名で通称「茎立ち」、別名はとう立ち菜。
春にアブラナ科の花芽が伸びたトウを利用するのでナバナ類と言って間違いありません。
今収穫している各種のアブラナ科野菜を春まで放置しておけばトウが伸びてきます。これも広い意味では茎立ち菜と言えるでしょう。
我が家で当初から茎立ち菜として作っているのは3種。
10月19日の種播き。大株にして冬越しさせた方が沢山穫れるので、一般よりは早播きです。
今年は畑がなかなか乾かず、水気の多いところ半ば強引に種まきしました。
それでも発芽は良く、その後の生育もまずまず。ただし、昨年よりは若干小振りです。
1週間ほど前に最終の間引きをして1本立てにしました。
これが仙台雪菜。


当地方のいわゆる伝統野菜で、葉物として美味しく食べられます。
最近は縮み雪菜が多く作られていますが、これとは全くの別種。
仙台雪菜は冬越して伸びてくるトウが大変美味しいので、我が家では茎立ち菜として作っています。
仙台雪菜は3種の中では一番弱く作りにくいのですが、今年は比較的揃っています。


まず畝の両側に速効性の化成肥料を追肥。


今回管理機は用いず、鍬だけで土寄せしました。

大株にして越冬させた方が明らかに沢山穫れます。


これは「かき菜」。


「かき菜」は在来アブラナの一種で、関東でこう呼ばれます。
類似のアブラナは全国各地にあるようです。
丈夫で作りやすいので昔から作っています。ところが、今年は一番生育が遅れています。
且つ、ネキリムシの被害で欠株が出てしまいました。


同様に追肥して土寄せ。


仙台雪菜と違い、このまま葉物として食べるのには向きません。
春にトウ立ちし伸びてきた新葉を利用します。


こちらは「つぼみ菜」。


「かき菜」と同類で、よく似ています。
少しだけ「つぼみ菜」の方が艶があり明緑色。
当地方では、「かき菜」よりこちらの方が馴染みがあります。


追肥し、土寄せ。


他の2種より確実に早くから穫れるので作っています。


今、ナバナ類で収穫しているのはアスパラ菜と寒咲花菜。
この2種と違い、茎立ち菜は冬の低温に当たらないと花芽ができないので、単に早く播いても同じようには穫れません。


原木シイタケがジャンボになっていた

2022年12月03日 | 山菜

先月半ばくらいから纏まって穫れるようになった原木シイタケ。
手前の原木が植菌2年目、右奥が植菌4年目、左奥が植菌1年目。


異常乾燥で水不足のため一面のシイタケとはなっていません。
ここ半月ほどの間に2回ほど雨が降ったので多少は役に立ったのではないでしょうか。
気温も下がってきたことから週2回くらいのペースで見に来ています。
数日前に小さかったシイタケが穫り頃かと思ったところジャンボになっていました。


これは植菌2年目の原木。


品種は日本農林種菌の「すその360」。
2,3日前に穫りに来るべきでした。
油断大敵。雨の効果は大きく、傘の開いたものが多くなってしまいました。


売り物ならはじかれます。


しかし、それにしても大きい。


やはり湿気が多い地面近くに多く出ています。


植菌4年目の原木。


なかなか出てきません。水分が補給されたので、期待していたのですが。
植菌1年目の原木。


所々にポツポツと出始めた原木があります。
1年目の今年は菌が回ってくれれば良いので当初から穫るのは期待していません。
ジャンボになった分篭は一杯になりました。


並べてみました。


様々なシイタケが並びました。
大きなものは傘が手のひら一杯になります。


傘の直径が15㎝くらいはあるでしょう。厚みも十分。
傘が開くと裏が汚れやすくなります。まだ真っ白です。


売り物になるようなシイタケではなくなりましたが、自家用には問題なく利用できます。
ステーキで美味しく食べられます。
これが旨いのです。自家製原木シイタケならではの味が楽しめます。


冬越しの春キャベツは追肥なしで土寄せ

2022年12月02日 | 畑:葉菜類

これから冬越しする春キャベツ。今年は追肥なしで土寄せのみとしました。
品種は「金系201」。


9月29日に49穴連結ポットに種を播き、4週間後の10月27日に植付け
苗はイマイチながら、好天続きで生育は順調。


植え付け直後はあまりに乾燥していたため灌水しました。
欠株はありません。


気温が高く、生育は想定よりも進んでいます。


それでも、さすがに12月に入り冷え込んできました。
冬越しに向け、例年なら追肥をした後、土寄せをするところです。
しかし、今年は追肥はしないことにしました。生育があまり進みすぎるのも困るからです。
あまり大株で越冬するとトウ立ちのリスクが高まります。
それに、この場所はキュウリの跡地のため肥料が残っている可能性が高い。


過去に追肥をしなかったことはないように思いますが、この判断はどうでしょう。
今回は管理機は使わず、鍬だけで土寄せすることにしました。
防寒効果があるよう、根元にしっかりと土を寄せます。


南北の畝ですが、西風から芯を守るように西側の土を多く盛ります。手前方向が西。


根元の葉が少し倒れるくらいまで土を寄せます。左方向が西。


これで寒風から芯が保護されるので、特段の覆いをしなくても大丈夫。
我が家の春キャベツの収穫は4月20日頃を目安に、早い年は4月半ばくらいから穫れ始まります。
こちらはただ今収穫中の秋キャベツ。


品種は「あまいキャベツあまみさき」。大玉になっています。
10月10日頃から穫り始めた「あまいキャベツ愛心」の収穫後穫り始めましたが、年内中に収穫を終えるのは難しそう。
こちらは冬キャベツ。


品種は「寒玉キャベツ」。生育が進んでおり、ほぼ完全結球したような株も出てきました。
年明けからの収穫になります。寒玉なので少々の低温には大丈夫ですが、結球が進み過ぎると強い低温では凍害の心配が若干出てきます。