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【日本庭園を知って楽しむ】5-03 庭園を見る視点・要素 自然風景式庭園 「遣水」 やりみず

2024-12-19 17:00:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

  【日本庭園を知って楽しむ】5-03 庭園を見る視点・要素 自然風景式庭園 「遣水」 やりみず   

  若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

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 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

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■■5 庭園を見る視点・要素 自然風景式庭園
 庭園を鑑賞するにあたり、庭園を構成するものが、どの様な意味合いを持つのかを知っているのと、そうでないのとでは、鑑賞の度合いが大きく異なります。
 ここでは、自然風景式庭園を構成するものについて、その鑑賞のための基本的な知識を持っておきたいと考えます。

5-03 遣水 やりみず
 日本は島国です。山などが多く、そのために高低差がある地形をしています。中国では、池が主役的な地位にありますが、日本では、澱んだ池よりも、動きのある、流れにより、活き活きとした魅力を引き出しています。
 鑓水は、奈良時代から平安時代の庭につくられた、池泉に流れ込む、細く曲がった水路として、すでに見られます。自然の小川をモデルにしたもので、日本庭園においては、野辺の小川や山地の渓流の姿を作ることが多く試みられてきました。それを遣水といいます。当時の物語などでは、その流れを引いてつくった池泉のことも遣水とよんでいます。
 遣水は、 寝殿造で、外からひき入れて庭園に作った流れを、高い位の貴族のための寝殿造系庭園の必要条件となっていました。
 平安時代から鎌倉時代にかけては、曲水(きょくすい)を稲妻形に流した流れが流行しました。現存するものはほとんどなく、福岡県の太宰府(だざいふ)天満宮、同横岳崇福寺(おうがくすうふくじ)のものがあるくらいです。
 野辺の小川を表現する遣水では、川の勾配を緩くし、石をあまり用いず、砂利や砂を敷きます。それに対して山や谷の渓流を表現する場合には、傾斜を強めにして、両側に石組みを施すことが多いです。
 寝殿造系庭園などでは、一般に北東から流が入れられ、南西に流出させるという形式がとられています。遣水が寝殿の背後から渡り廊下の下を通って池に注ぎ込むような形式をとることが多いです。遣水には、石橋や木の橋が架けられ、かならず板石状の石橋を低く架けるのが普通です。
 石組みや植栽も施され、水面下に置く底石、水を分流するための水切石、護岸石とそれを支える詰石、幅の大小を調節し流れを変える横石、凹凸をつくる水越石などを用い、独特の苦心と創意工夫した表現がなされることが多いです。
 鑓水の仲間に入れて良いと考えますが、「曲水(きょくすい)」があります。曲がりくねった水路のことで、「曲水の宴」で用いられます。曲水に、盃(さかずき)を浮かべ、自分の前に来るまでに歌を詠みます。「曲水の宴(きょくすいのうたげ)」は、奈良時代から行われていたようで、中国大陸から庭園文化が日本にもたらされた初期のころからあります。曲水は、やがて遣水へと発展してゆきます。江戸時代の大名庭園「兼六園」や、明治時代に小川治兵衛(おがわじへえ)がつくった「無鄰菴(むりんあん)」などがよく知られています。
 私は、曲水といいますと、岩手県平泉の毛越寺の庭園を思い浮かべます。

(【Wikipedia】、宮元健次氏、重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

■ 日本を代表する庭園        
      都道府県別    

 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

 ■ カシャリ! ひとり旅



ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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