■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-31 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(2)
多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。
世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。
ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。
管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。
ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。
エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。
「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。
では、「あたり前」とは、なんでしょうか?
「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。
あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。
1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。
■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方
本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。
筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。
管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。
「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。
難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。
管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。
管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。
温かい管理とは https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f
ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。
知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。
■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ
私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。
管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
■ 2-31 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(2)
前項で、リーダーシップの決断力を磨くために、問題発見・課題解決について記述しました。それに関連して追記します。
◇ 目標の明確化と伝達力
年度や中期的な目標は、箇条書きにして、数項目に絞れるような中味を短文で表記したり、標語的に本質を表現したりします。
それを理解させるには、「年度経営計画」などと題した、仰々しい文書を配布するだけでは不充分です。
短文や標語を、年度や月度の計画書にも明記します。それら配布した文書を双方向コミュニケーションのたびに目の前に置いて、それを見ながら話をしたり、話の途中で、その資料の当該する部分を指し示したりします。
社内に掲示するとか、唱和するとか、いろいろな方法を使う企業があります。企業独自のやり方を否定しません。いつでも目につくようであったり、頻繁に耳にするようであったりできる方法をとればよいと考えます。
上位計画に基づいて、各自の思いを込めて、個別の計画書を作成させることは不可欠です。それだけではなく、組織の計画書作成にも参画させたり、発表会を開いて話を聴く機会を設けたりする方法もあります。
◇ 情報収集力と判断力で適切な意思決定
ビジネスパーソンにとりまして情報は不可欠です。リーダーには、それはいうまでもなく、その情報を分析し、自社用に加工して精度を上げ、そこから必要な情報を導き出し、的確な意思決定をするようにします。
前述のように、俯瞰的、客観的なものの見方とともに、細部まで詳細に見て行きますと、そこから見えることも見落とさない「木も観て森も観る」力が必要です。それにより顧客や市場のニーズを先取りでき、ライバルに差異化(差別化)した商品・サービスを提供できることに繋がるかもしれません。
<続く>
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