お盆の15日は旧友と再会しての飲み会。
およそ半年に一回の4人の会合ですが、お互いこの歳ですから
「おう、何とかまだ生きておりましたか。」
と、お互いの生存を確かめる風であります。
そして今回は私を含めて3人なのであります。
欠席のM君は食道がんで闘病のさなかであります。
少し酒がたたってもうひとつ元気のなかったM君でありますが、
リハビリの元気を出して、早々の退院を祈っておきましょう。
そしていつもであれば、参加のO君には施設での義母の介護という日課があるため
会合は昼間であったのですが、今回は夕方からの居酒屋会合であります。
聞いてみれば、義母がついこの間亡くなられたとのこと。
今までの欠かさなかった介護の時間帯がぽっかり開いてしまったらしいO君、
この夕方から夜の時間帯をもてあましているようでありました。
というわけで、わたしらの半年という時間はいつ、どんな変事があっても
おかしくない時間でありますから、毎度貴重な会合ということになります。
と、そんなあれこれを話している最中から居酒屋の壁越しに
爆竹の音が次第に激しくなってきておりました。
15日の長崎の夜は精霊流しであります。往来では大小の精霊舟がさかんに
繰り出されているのでありました。
思案橋付近ね。↓
友人らと散会したあと、もう終盤に近づいた精霊流しを見学してみました。
交通規制がありますから、規制から外れたバス停を探しつつであります。
爆竹を派手に鳴らしますから、鼓膜が破れるのではないかと思うぐらいうるさいです。
爆竹の煙で道路全体が煙っております。
あまりにうるさいですから、長くは付き合いきれません。
規制から外れたバス路線にようようたどり着いて帰途につかせてもらいましたよ。
精霊流し。かくして爆竹にうるさいと耳を押さえながらも、やはりどこか
こころのなかには、あのしんみりした旋律が流れていて、
身近な人、遠い人の生死をあれこれと思っているのでありますね。
喧騒の中の静寂な祈り、ということでありましょうか。(合掌。)
今回帰省の最後の夜でありました。