青色LEDの日本人研究者3名がノーベル賞を受賞され、マスコミでいろいろ報道されています。LEDの研究は無機化学に属し、私の専門とはかけ離れており、詳しい内容はよくわからりませんが、本当に素晴らしい研究であり、日本人としてまた研究者としても鼻が高く、大変喜んでいます。
このうちの一人の方が、ある企業で青色LEDの実用化研究をされ、それに成功した後でその企業を出られたようです。この青色LEDによってその企業は莫大な収益を上げました。この収益の一部を研究成果の対価として、支払うべきだとこの会社を提訴されました。裁判の結果主張が認められ、この会社は200億円を支払えという判決が出、何億円かで和解したと聞いています。私はこの一連の流れに、かなり批判的な意見を持っています。タイトルに書いたように、企業研究者の成果はだれのものかという問題です。
まず研究というものは、非常にお金がかかります。私が現役だったころで、研究員一人に年間1500万円かかるといわれていました(人件費も含めてです)。今ではおそらく2000万になっているでしょう。つまり研究員100人で5年研究すると、会社は100億負担していることになり、この間良い成果は2,3個出ればよい方でしょう。
実際の研究には、材料や器具代だけでなく、数千万円もする各種分析機器などが必須となり、とても個人でできるものではありません。
私の専門は医薬ですのでやや特殊かもしれませんが、私のような基礎研究からよいものが出たとして、それを評価する人、開発研究、臨床試験と何十人もの人がかかわって、やっと市場に出ることができます。このように基礎研究から実際の販売までには、チームプレーがどんなものでも必要と思われます。それを発明者だけが、対価をもらうというのはおかしいと感じます。
現在、特許出願に関するルールを変更しようとしていますが、あまり意味がないように感じます。私も年に何件か特許を出願していましたが、そのたびに会社へ特許権の譲渡証とともに出しています。発明者は簡単な明細書を書くだけですが、その後特許部でいろいろ手を入れたり、海外の主要国出願のため翻訳したりと、かなりの手間をかけてやっと出願できるものです。このときの発明者は、基礎研究担当者だけで、その後かかわる多くの人は入っていません。
まだまだいろいろありますが、発明者はよい研究ができたことで満足すべきと思います。企業の中でよい処遇を受けたり、小さな学会で技術賞をもらう程度で十分だと考えています。
このうちの一人の方が、ある企業で青色LEDの実用化研究をされ、それに成功した後でその企業を出られたようです。この青色LEDによってその企業は莫大な収益を上げました。この収益の一部を研究成果の対価として、支払うべきだとこの会社を提訴されました。裁判の結果主張が認められ、この会社は200億円を支払えという判決が出、何億円かで和解したと聞いています。私はこの一連の流れに、かなり批判的な意見を持っています。タイトルに書いたように、企業研究者の成果はだれのものかという問題です。
まず研究というものは、非常にお金がかかります。私が現役だったころで、研究員一人に年間1500万円かかるといわれていました(人件費も含めてです)。今ではおそらく2000万になっているでしょう。つまり研究員100人で5年研究すると、会社は100億負担していることになり、この間良い成果は2,3個出ればよい方でしょう。
実際の研究には、材料や器具代だけでなく、数千万円もする各種分析機器などが必須となり、とても個人でできるものではありません。
私の専門は医薬ですのでやや特殊かもしれませんが、私のような基礎研究からよいものが出たとして、それを評価する人、開発研究、臨床試験と何十人もの人がかかわって、やっと市場に出ることができます。このように基礎研究から実際の販売までには、チームプレーがどんなものでも必要と思われます。それを発明者だけが、対価をもらうというのはおかしいと感じます。
現在、特許出願に関するルールを変更しようとしていますが、あまり意味がないように感じます。私も年に何件か特許を出願していましたが、そのたびに会社へ特許権の譲渡証とともに出しています。発明者は簡単な明細書を書くだけですが、その後特許部でいろいろ手を入れたり、海外の主要国出願のため翻訳したりと、かなりの手間をかけてやっと出願できるものです。このときの発明者は、基礎研究担当者だけで、その後かかわる多くの人は入っていません。
まだまだいろいろありますが、発明者はよい研究ができたことで満足すべきと思います。企業の中でよい処遇を受けたり、小さな学会で技術賞をもらう程度で十分だと考えています。