数日前の新聞に、子宮頸がんワクチンの問題が掲載されていました。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因として考えられています。このワクチンが開発され、中高生女子に接種が推奨され多くの人が受けたところ、長期的な痛みなどの副作用が現れて、国が推奨を中止しているというとのことです。
我々薬の研究開発をやってきたものにとって、副作用は常に付きまとう非常に重大な問題で、いかに早く見つけるかが課題となっています。
子宮頸がんは、年間1万人程度が発症し、約3千人が死亡するとされています。特に最近は30代前後の若い人の発症率・死亡率が増加しているようです。これを予防するワクチンが340万人に接種され、そのうち約2500人に副作用が現れ、国の推奨が中止されていると報道されています。この副作用発症率は、私の感じからするとやや高いように思われます。
一般的に薬の副作用は、1万人に一人ぐらいの割合で出ることが多いとされています。なぜこのような割合になるのかは、よくわかっていませんが、おそらくこの程度の割合で異常体質の人が存在するのでしょう。異常体質と言っても、病気などではなく、ある特殊な薬に対してのみ通常の何倍も吸収が良かったり、排泄されずに体内に長時間とどまってしまうといった点だけが、普通の人と異なっているのです。
こういった薬の吸収・分布・代謝・排泄という点は、個々の人によって大きく異なり、しかも医薬品の種類によって特異的に出ることが多いため、副作用の予測は全くできません。もちろん動物実験では発見できず、臨床試験で人に投与しても、数百人しかできませんので、この段階でわかることもありません。実際に医薬品として使われるようになり、数十万人という規模になって初めて数十人に副作用が出てしまうのです。
この副作用が重篤なものであれば、薬は販売中止になりますし、それほどひどくなく一過性の物であれば、薬の使用注意書きに副作用が出る可能性があることを追加する程度で済むことになります。
ウイルスワクチンに戻りますが、このときの副作用については全く分かっていません。ワクチンは基本的にタンパク質ですから、体が異物と認識して、過剰に反応してしまう可能性は常にあります。発熱や痛みといった形ででても、通常は一過性で数日程度で治るはずです。
こういった副作用を予測することも、防ぐこともできませんので、結局は接種するかどうか本人が決めるしかないような気がします。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因として考えられています。このワクチンが開発され、中高生女子に接種が推奨され多くの人が受けたところ、長期的な痛みなどの副作用が現れて、国が推奨を中止しているというとのことです。
我々薬の研究開発をやってきたものにとって、副作用は常に付きまとう非常に重大な問題で、いかに早く見つけるかが課題となっています。
子宮頸がんは、年間1万人程度が発症し、約3千人が死亡するとされています。特に最近は30代前後の若い人の発症率・死亡率が増加しているようです。これを予防するワクチンが340万人に接種され、そのうち約2500人に副作用が現れ、国の推奨が中止されていると報道されています。この副作用発症率は、私の感じからするとやや高いように思われます。
一般的に薬の副作用は、1万人に一人ぐらいの割合で出ることが多いとされています。なぜこのような割合になるのかは、よくわかっていませんが、おそらくこの程度の割合で異常体質の人が存在するのでしょう。異常体質と言っても、病気などではなく、ある特殊な薬に対してのみ通常の何倍も吸収が良かったり、排泄されずに体内に長時間とどまってしまうといった点だけが、普通の人と異なっているのです。
こういった薬の吸収・分布・代謝・排泄という点は、個々の人によって大きく異なり、しかも医薬品の種類によって特異的に出ることが多いため、副作用の予測は全くできません。もちろん動物実験では発見できず、臨床試験で人に投与しても、数百人しかできませんので、この段階でわかることもありません。実際に医薬品として使われるようになり、数十万人という規模になって初めて数十人に副作用が出てしまうのです。
この副作用が重篤なものであれば、薬は販売中止になりますし、それほどひどくなく一過性の物であれば、薬の使用注意書きに副作用が出る可能性があることを追加する程度で済むことになります。
ウイルスワクチンに戻りますが、このときの副作用については全く分かっていません。ワクチンは基本的にタンパク質ですから、体が異物と認識して、過剰に反応してしまう可能性は常にあります。発熱や痛みといった形ででても、通常は一過性で数日程度で治るはずです。
こういった副作用を予測することも、防ぐこともできませんので、結局は接種するかどうか本人が決めるしかないような気がします。