人間や他の生物の遺伝子を、最初から人工合成しようというプロジェクトが発足しそうです。
これは著名な科学者25名が連名で計画され、最終的には人間の全ゲノムを合成し細胞内で機能することを確かめようという壮大なプロジェクトです。
ゲノム関連の国際プロジェクトとしては、日本も参加した人間の全ゲノムを解析するという「ヒトゲノム計画(HGP)」があり、1991年から2003年までかかり終結しました。これからはゲノムを解析するいわゆる読むだけではなく、作る=書く時代であるということより、「HGP∸ライト」と名付けられました。
読む方のHGPにより、単に解析技術が進歩しただけではなく、ゲノム編集と呼ばれる遺伝子変換の方法が飛躍的に進歩しました。今回も合成技術だけではなく、遺伝子関連の色々な分野での大きな発展が期待されそうです。
私も20年も前ですが、このゲノム合成をやったことがあります。その当時でも固相型の自動合成機が開発されていました。私はせっかくあるのだから使ってみよう程度でしたが、30個ぐらいつながると、溶解度がどんどん低くなり、また反応性も低下してしまいました。
単に機械に試薬をセットし待つだけのあまり面白くないもので、一つ伸ばすのにどの程度時間がかかったかなど忘れてしまいましたが、当時はいろいろな問題だらけでした。多分もう色々と改良されてはいると思いますが、何百万もつなげていくということは、考えただけでも恐ろしいことです。
このプロジェクトの目的はゲノムの長い配列を合成する際のコスト低減や、医療応用に向けて合成物を細胞中で試験することにあるとし、「概念的にも技術面でも限界に直面している現在の状況を大幅に前進させるだろう」と強調しているようです。
しかし問題点もいろいろ指摘されており、その最大が倫理面での問題です。こういったヒトゲノムの研究というと、すぐに思いどおりの形質や外観を持った「デザイナー人間」の作製につながるという意見が出ますが、このプロジェクトでそういった面が進む可能性は少ないような気もします。
私は無神論ですので、こういった点もあまり気にしないのかもしれません。こういった遺伝子の研究は、現在進みつつある再生医療などとも密接な関係にあり、期待と共に倫理的な問題などは、周囲が十分に注意する必要があるのかもしれません。
しかしゲノム合成というのは解析より時間がかかるはずで、たぶん私が生きている間にはできそうもない壮大な計画と言えるでしょう。
これは著名な科学者25名が連名で計画され、最終的には人間の全ゲノムを合成し細胞内で機能することを確かめようという壮大なプロジェクトです。
ゲノム関連の国際プロジェクトとしては、日本も参加した人間の全ゲノムを解析するという「ヒトゲノム計画(HGP)」があり、1991年から2003年までかかり終結しました。これからはゲノムを解析するいわゆる読むだけではなく、作る=書く時代であるということより、「HGP∸ライト」と名付けられました。
読む方のHGPにより、単に解析技術が進歩しただけではなく、ゲノム編集と呼ばれる遺伝子変換の方法が飛躍的に進歩しました。今回も合成技術だけではなく、遺伝子関連の色々な分野での大きな発展が期待されそうです。
私も20年も前ですが、このゲノム合成をやったことがあります。その当時でも固相型の自動合成機が開発されていました。私はせっかくあるのだから使ってみよう程度でしたが、30個ぐらいつながると、溶解度がどんどん低くなり、また反応性も低下してしまいました。
単に機械に試薬をセットし待つだけのあまり面白くないもので、一つ伸ばすのにどの程度時間がかかったかなど忘れてしまいましたが、当時はいろいろな問題だらけでした。多分もう色々と改良されてはいると思いますが、何百万もつなげていくということは、考えただけでも恐ろしいことです。
このプロジェクトの目的はゲノムの長い配列を合成する際のコスト低減や、医療応用に向けて合成物を細胞中で試験することにあるとし、「概念的にも技術面でも限界に直面している現在の状況を大幅に前進させるだろう」と強調しているようです。
しかし問題点もいろいろ指摘されており、その最大が倫理面での問題です。こういったヒトゲノムの研究というと、すぐに思いどおりの形質や外観を持った「デザイナー人間」の作製につながるという意見が出ますが、このプロジェクトでそういった面が進む可能性は少ないような気もします。
私は無神論ですので、こういった点もあまり気にしないのかもしれません。こういった遺伝子の研究は、現在進みつつある再生医療などとも密接な関係にあり、期待と共に倫理的な問題などは、周囲が十分に注意する必要があるのかもしれません。
しかしゲノム合成というのは解析より時間がかかるはずで、たぶん私が生きている間にはできそうもない壮大な計画と言えるでしょう。