非常に強力な毒であるテトラドトキシンをもつフグでも、養殖すると毒をもたないので、佐賀県がフグの肝を食用として提供するということで話題になっているようです。
私の家でもフグは好きで、主に忘年会や新年会という季節に、フグ料理としては安い店にいって食べています。それでも近年はフグが値上がりしているのか、料金もやや上がってきており、しかも刺身の皿がだんだん小さくなってきたと文句を言っています。
さてこのテトラドトキシンですが、化学的にはかなり複雑な構造を持ち、分子内にオルソエステルという面白い官能基を持っています。この構造決定にはかなり時間がかかり、最終的にX線による結晶構造解析によって立体化学まで含めて決定されました。私の有機化学の先輩は、この構造は芸術的に美しいとして、立体モデルを作り机に飾ってありました。
こういった複雑な化合物は、どうやって全合成するかがパズルの様なもので、私もいろいろ考えたりしました。この毒はマウスLD50が経口でも0.01mg/Kgと非常に強い神経毒で、全身の麻痺がおこり死亡に至るとされています。この数値は青酸カリの数百倍とされています。
この毒はフグが体内で作るという内因説と、これを含む餌を食べることによって体内に蓄積する外因説がありますが、フグの体内にいる細菌が作り出すことが確認され、現在では外因説が有力のようです。
これは複雑な構造の割には安定で、300℃の高温でも壊れないようで、調理によって無毒化することはできないようです。テトラドトキシンはいろいろと研究されていますが、まだまだ分からないことが多いようです。例えば石川県の名産として、フグの卵巣の糠漬けが売られていますが、かなり毒の蓄積が多い卵巣が無毒化されるメカニズムは分かっていないようです。
この毒はフグが作り出すわけではないので、無害の餌で育てる養殖フグは無毒ということになります。しかしこの無毒の養殖フグ中に、毒をもったフグを混ぜると、全体のフグが有毒となるなど、絶対に安全というには問題があるようです。もともとテトラドトキシンは内臓に蓄積されますので、肝臓であるキモが食用になるかは議論されても当然のような気がします。
私はキモ類があまり好きではありませんので、フグのキモもどうでもよいのですが、これが解禁されて問題が起きた場合、変な規制がかかることを心配しています。
私の家でもフグは好きで、主に忘年会や新年会という季節に、フグ料理としては安い店にいって食べています。それでも近年はフグが値上がりしているのか、料金もやや上がってきており、しかも刺身の皿がだんだん小さくなってきたと文句を言っています。
さてこのテトラドトキシンですが、化学的にはかなり複雑な構造を持ち、分子内にオルソエステルという面白い官能基を持っています。この構造決定にはかなり時間がかかり、最終的にX線による結晶構造解析によって立体化学まで含めて決定されました。私の有機化学の先輩は、この構造は芸術的に美しいとして、立体モデルを作り机に飾ってありました。
こういった複雑な化合物は、どうやって全合成するかがパズルの様なもので、私もいろいろ考えたりしました。この毒はマウスLD50が経口でも0.01mg/Kgと非常に強い神経毒で、全身の麻痺がおこり死亡に至るとされています。この数値は青酸カリの数百倍とされています。
この毒はフグが体内で作るという内因説と、これを含む餌を食べることによって体内に蓄積する外因説がありますが、フグの体内にいる細菌が作り出すことが確認され、現在では外因説が有力のようです。
これは複雑な構造の割には安定で、300℃の高温でも壊れないようで、調理によって無毒化することはできないようです。テトラドトキシンはいろいろと研究されていますが、まだまだ分からないことが多いようです。例えば石川県の名産として、フグの卵巣の糠漬けが売られていますが、かなり毒の蓄積が多い卵巣が無毒化されるメカニズムは分かっていないようです。
この毒はフグが作り出すわけではないので、無害の餌で育てる養殖フグは無毒ということになります。しかしこの無毒の養殖フグ中に、毒をもったフグを混ぜると、全体のフグが有毒となるなど、絶対に安全というには問題があるようです。もともとテトラドトキシンは内臓に蓄積されますので、肝臓であるキモが食用になるかは議論されても当然のような気がします。
私はキモ類があまり好きではありませんので、フグのキモもどうでもよいのですが、これが解禁されて問題が起きた場合、変な規制がかかることを心配しています。