ごっとさんのブログ

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ガン患者数予測初めて100万人

2016-07-23 10:24:23 | 健康・医療
国立がん研究センターから「2016年のがん統計予測では、罹患数予測が101万200例で、100万例を超える予測結果が算出されました。」と発表されました。

これはあくまで今年の累計の予測ですが、あまり100万人という数字には意味はありません。罹患数というのは面白い数字で、必ずしも患者数ではなく。例えば一人の人から大腸ガンと肝臓ガンが見つかると、2と数えられるようで、最近はこういった複数ガンの患者さんも増えているようです。

この記事にはこの予測数の年次ごとのグラフが出ていましたが、1975年の約20万から直線的に伸びています。また今年のガン死亡者予測も37万4千人と、やはり年々増えています。この記事では「ガン対策は進んでいない」のではないとして、この増加の要因を分析しています。

これはガンセンターの解析ではなくあくまで解説者の物ですが、まあ私も納得できるものでした。このブログでも何回か書きましたように、私はガンは遺伝子の複製時のミスによって起きるもので、いわゆる予防方法などないといのが基本です。ですからガン対策としては有効な治療法の開発が重要と思っています。

さてここで述べている罹患者数増加の要素として、まず高齢化をあげています。これは当然のことで、歳をとるにつれてミスが出た遺伝子の修復能が落ちてくることは確かです。ですから色々な部位のガン化率は高くなり、ガンというのは成人病の一種と考えています。ここでも治療の進歩や検診の進歩よりも、がんにかかりやすい人口の増加のスピードが上回っているとしています。

次が早期発見・早期診断の増加としています。最近は検診受診率も上がっており、早期発見の患者が増えており、これにより罹患者数が増加しているとしています。ガンの診断があまり確実でなかった昔は別にして、早期発見が進んでも別に増加につながらないような気もします。

最後が統計データの精度の向上としています。この一つとして昔は死因として心不全や呼吸器不全と書く医者が多かったのが、最近は正式な病名が書かれるようになったとしています。この死亡者数ではなく、罹患者数をどう把握しているのかわかりませんが、ガンが発見されるとどこかに届け出るというシステムがあるのかもしれません。

この記事ではガンに対する取り組みはしっかりしているという内容にはなっていませんでしたが、早期発見が進んでいることは確かですし、ガン対策はそれなりに進んでいるような気もします。

それでもガンという病気は老人病的要素が多いため、このような統計データはこれからも増加するのはやむを得ないと思っています。